「クライミング」カテゴリーアーカイブ

愛のエリアに「5.11aルート」開拓

2018.6.2 日向神クライミング:愛のエリア

5月24日、「本命チョコ」を登る岩本さんをビレイしながら、すぐ横にラインが引けはしないかと思った。さっそく試登してみると一部「本命チョコ」とホールドを共有するがいい手ごたえを感じた。

6月2日、同行はタケシさんとK1さんである。
今日は人が多かったので朝一で「本命チョコはあなたに 5.10b/c B7」を登り、右横1mぐらいに終了点を設置した。慣れない大きめのチェーン2本直付けで多少手間取った。
まずはラッペルしながらの苔落し作業。上部のセッコクランはできるだけ残した。
浮石はないと思っていたが、念のためにと取り付きの右上の岩を落としたが、使わないホールドで少し見苦しくなった。
午後はTr.でボルト位置を決め、上からボルトを7本打ちながら降りてきた。

かなり疲労していたが、ワンデイアッセントをねらいマスターで取り付いた。
核心部を越え、上部で右腕や指がつったがなんとか登り切ることができた。
写真は3ピン目からの核心部。

降りるとビレイヤーのタケシさんと喜びの握手。
今日は4人取り付き、日向神開拓団からは5.11ノーマルという評価を得たが、最後に登ったコガさんがあっさりとフラッシュして「5.11a/b」という評価。
だいたい愛のエリアのグレードは日本標準とは随分違うように感じている。
どなたかに適正なグレードを各ルートに付けなおして欲しい。
そこで、今回のルートがこれからの試金石になればと願い、
「義理チョコで勘ちがい 5.11b   B7 約20m 緒方一成 2018.6.2 」とした。
追記(6月16日)
グレードはいろいろな方の意見を総合して、ホールド制限なしで「登って楽しい5.11a」にしたい。

満開のセッコクラン

2018.5.24 日向神クライミング

平日ながら、岩本さんと「愛のエリア」へ。
目的は4月28日に拓いた「愛なか 5.10b 22m」の浮石撤去だ。
開拓後3回も愛のエリアには通ったが、いつも休日は人がいて石を落とすことができなかった。
前日が雨だった割に岩はどこも乾いていた。
水の通り道といわれる「愛なか」でさえも朝から乾いている。
すばらしい。
まず、岩本さんにマスターで登ってもらった。下はbefor図。

その後、Trにして私が登りハンマーを使って板状の岩を落とした。
さらに上部のチョックストーンも落とすことにしたが、こちらはがっちり挟まれていて、かなり時間がかかった。
下の写真はちょうど一人で来られた高田さんによるafter図である。
違いはすぐに分かるだろう。

その後「毘沙門天 5.10d 22m」を登った。
「愛なか」のついでに苔落しをしてきれいにしたので登り易くなったと思っていた。ところが、以前は苔の中にホールド部分だけが掘り出されていたので迷うことはなかったのに、今はすべてきれいになってどれが使えるホールドか分かりにくくなっていて、けっこう難しく感じた。
写真は「毘沙門天」撮影者は岩本さん。

今、日向神は「セッコクラン」が満開である。

オオホシオナガバチ(尾長蜂)を久しぶりに4匹も見つけた。

 

待たせて「ごめんねムササビ君 5.11a」RP

2018.5.12 日向神クライミング

5月の連休前、愛のエリアでタケシさんに登らせてもらった「ごめんねムササビ君 5.11a」をRPしに行った。
とにかくRPするために下部核心のQDは「夢中歩行」からプリセットした。
1便目、ハングの下で手が滑り見事なフォール。
こんな時に新しいロープはやっぱり安心だ。
上まで行って、ハングの抜け方をしっかり確認した。
2便目、手順通りに登りきって余裕のRP。

下の写真は同ルートの上部ハングをうかがうHさん。

先週は岡山県備中に行って登ってきた。
「備中まで行く人がどうして日向神の『ごめんねムササビ君』を登っていないの?」という声が聞こえてきそうである。
正直なところ、墜落距離が他より長そうな「新原ルート」は無意識的に避けてきたのだろう。登ってみたらお気に入りのルートになった。
このルートを登った人はたくさんいるだろうが、60歳を超えて初めて登った人は少ないのではないか。
今後も精進して新しいルートを登りたい。

愛のエリアへの山道で「マムシ」を見つけた。
マムシはいつも悠々として他のヘビみたいにすぐ逃げないので危ない。

2018・GWの備中 2日目

2018.5.5 備中クライミング 2日目

午前6時半、帰りがあるので早めに宿を出発、外気温度は6度と寒い。
「羽山渓谷(トンネルサイド)」
ここは全体が切り立った石灰岩の壁で頭上はルーフになっている。5.14のルートが4本あり平均が5.13か。またもや最低の5.11aは1本しかない。

①「半日仕事 5.11a」 NG もう少しだった。
②同上 NG あと一手だった。
③同上 NG もう疲れて意気消沈。ヌンチャク回収。
他のは登れそうにもないので、「鍾乳洞」に入ってみた。2年前に買ったヘッドランプが初めて活躍した。外気温が低いのであまり涼しくもなかったが、夏ならば快適であろう。
④「半日仕事 5.11a」NG ヌンチャク架け
⑤「半日仕事 5.11a」RP 我ながらよくねばった。うれしいイレブン100本目。

他の3人は「もう秋だ 5.12c」にトライ。まっすぐ登れば「成羽のユージ 5.13b」という平山ユージのルートになる。登っているのはコガさんで、かっこいい。

午後からは「長屋坂エリア」に移動した。
ここは前回(2017.11月)にも訪れた老若男女に人気のエリアだ。
ところがこの日は「ハンノキムシ」の黒い幼虫が大量発生してエリアの左半分を占領していたのである。ビレイ中の女性の胸や肩に10匹以上も上から下がってきていても、このご時勢では手で払ってあげることはできない。当然ルートにも大量にへばりついているのでやる気が萎えてしまった。(午前中で満足?)
⑥無名ルート(一番右端) MOS
「壁の散歩道 5.10c」と思って取り付いたが違っていたようだ。
⑦TTハイスクール(5.10d)NG
二つ星のスラブ。ホールドがつるつるに磨きこまれて実質は5.11だろう。右側がTTハイスクールにトライ中のタカタさん。

他の3人はMorisama(5.12a/b)などに何回もトライしていた。すばらしい体力と気力である。
集合写真は左から私(いっせい)、タカタさん、顔出しNG・匿名希望のHさん、コガさんである。

午後3時30分に撤収。
広島まではGWお決まりの大渋滞、午後7時ごろ宮島SAで「広島お好み焼き800円」を買い車中で食べた。
午後11時30分には自宅に着いた。
1泊2日の総経費が11,000円ではまた行かねばならないだろう。

2018・GWの備中クライミング 1日目

2018.5.4~5 岡山県:備中クライミング 

5月4日
午前5時、コガさんと私の車で熊本(自宅)を出発。
午前6時、広川SAでタカタさんと合流。
午前7時半、小倉駅でHさんと合流。
山陽道は広島を過ぎた辺りで10数キロの自然渋滞、さすがGWである。
午後1時過ぎには備中町に着いた。約520kmの長旅であった。
今回私は2回目なので、経験者のHさんが言う「面白いところ」へ行くことになった。
「面白いところ」と「難しいところ」とは同意義語であるらしい。
「権現谷」は結構遠かった。スケールも大きい。

①トメ吉(5.11a)MOS
このエリアの最低グレードがこの1本。石灰岩で足元がえぐれているので足が切れないように慎重に取り付く。長旅で体は慣れていないが幸先良く登ることができた。
これが「100イレブン・プロジェクト」の99本目になった。

②五右衛門(5.11b/c) 敗退
見た目よりホールドが滑らかで2ピン目も架けられない。全員敗退。
③もも (5.12a ) 敗退
三ツ星の超人気ルートで、架けてあるヌンチャクをお借りした。
4ピン目までは行けたが、その後はハングドッグ。ほとんどガバホールドなだけに回数をこなせば行けそうである。全員敗退。

足元がえぐれている石灰岩では1ピン目が遠いのでプリクリップは普通である。
ここで、「輪投げ」や「チョンボ棒」の作り方を学んだ。

このエリアはほとんどが5.12のルート。女性クライマーも多く、みなさん粘り強くトライしていた。
夕方、成羽町のスーパーで買い物をして、備中町長屋の「杉田ハウス」に投宿。
素泊まり1500円、相変わらず満室であった。
明日はどこのエリアに行くか?
私は「登れる5.11のあるエリア」を希望したが、他の3人は「登れない5.13に触る」方を希望したので「羽山」になった。
私は持参した飲み残しの梅酒がバッグの中でこぼれて着替えを濡らしていた。
色気もなく、酒もあまり呑まない男4人では早めの就寝となった。

愛のエリアに新ルート2本開拓

2018.4.22~29 日向神:愛のエリア(ルート開拓)

4月19日(祝)に「毘沙門天 5.10d」を数年ぶりに登ると、あらためて良いルートだと思った。しかし相変わらず下部は苔だらけで登る人は少なく本当にもったいない存在のルートである。そこで大掃除をしようと考えたが、ついでに左側の草付き等を取り除けば新ルートが拓けるのではないかと思った。

4月22日(日)に上部から下がり、毘沙門天から左5m辺りまでの大掃除を行った。

4月27日(金)には終了点(チェーン2本)を作り、トップロープでボルト位置を決めた。協力者は東京から来られた4人の方々である。グレードは5.10bぐらいか。

4月28日(土)は上から下がってボルトを8本埋めた。福岡のIさんらにビレイをしていただいてマスターでリードした。(写真)

「愛の心はなか心、恋の心はした心 5.10b B9 22m 緒方一成」の完成である。
(ルート名が長いので「愛なか」とでも略して欲しい)
初登時2~3ピン目のボルト間がかなり遠く感じた。3ピン目を取る前に落ちるとグランドフォールの可能性もあったのでボルトを1本追加した。先日他の岩場で友人が3ピン目に架けようとして落ち、グランドフォールしたと聞いたことも影響している。
第2登は佐賀のSさん。出だしで少し苦労されていたが、マスターオンサイト。

午後は「たぬきのこぶた 5.11a 」の右側を大掃除した。ここも草付や苔に覆われているところである。カンテを掘り出してトップロープで試登した。

4月29日(日)は朝からカンテの上部に終了点(チェーン2本)を設置した。
しかしこの後、ボルトを打つのを止めようと思った。それはルートが「たぬきのこぶた」の約1m右と近く、下部の岩の形状が脆さを感じさせるためであった。随分悩み、「もう一回登って考えよう」と一人でユマールを使って登ってみるとけっこう面白かった。「これは登る価値がある」と確信してボルトを5本打った。
後はリードするだけなのだが、お昼になっても連休の中日なのに誰も愛のエリアに来ない。しかたなく道端エリアで知人を探そうと車道まで下りるとやっと昨日と同じSさん夫婦が来られた。Sさんのビレイで初登。
「たぬきとシンパシー 5.10b B5 12m 緒方一成」の完成である。

第2登はもちろんSさん。動きに全く危なげがない。

帰りに道端の新ルート「道端のフチ子 5.10c」をオンサイトして、私のGW前半は終わった。

 

愛のエリアで平日クライム

2018.4.19 日向神:愛のエリア

県体壁仲間のIさんと平日外岩クライミングとなった。
日向神は3回目というIさんを初めての「愛のエリア」へ招待した。
一昨日の雨でエレキバンの辺りは滴りがあったが、岩場全体はよく乾いていた。
①夢中歩行(5.9)R(リピート)
②初夢(5.10a)R
③たぬきのモモコ(5.10b)R
④たぬきのこぶた(5.11a)NG 1T
⑤たぬきのこぶた(5.11a)R
⑥愛は勝つ(5.10b)R
⑦毘沙門天(5.10d)R 2年ぶり
⑧愛は勝つ(5.10b)R 回収

上の写真は「愛は勝つ」にトライ中のIさん。
県体壁トレの成果で、「初夢」まではオンサイトされた。

これは毘沙門天の下部。2年ぶりのトライで、分厚い苔に覆われたホールドを掘り出しながらもうまくリピートできた。このルートは見た目よりも変化に富みお勧めである。近いうちに苔落しを行うので、みなさんに登って頂きたい。

たった二人で爽やかな風が吹き抜ける愛のエリア平日クライミングを楽しんでいたが、午後になると単独でペガサス(5.12b/c)に挑む猛者が現れた。
これも県体壁仲間のKさんだった。

彼の精神的な強さにあらためて感じ入った次第である。

あそ望総会と絶好調の日

2018.4.7 あそ望山岳会総会

本年度の総会が我が家で開催された。
新体制や年間計画も立てられ、今年も事故なく楽しい一年にしたい。
昨年度は新人が5人も増え、また新たな風が吹いてきたように感じる。

一人だけ寝ているのが会長。

2018.4.8 日向神クライミング
朝は霜が降りるほど寒かった。
アップの①「初夢」では少し手がかじかんだ。気温は10度を下回っている。
4週間続けての愛のエリア②「そこガバ 5.11a」トライ。
こんなにしつこい自分自身を初めて発見した感じだ。
ビレイヤーはキーボウさん。
下部のフェイスを登ってレスト、今日は余裕があった。
中間部もスムーズにこなしたが、最上部のスラブではさすがに前腕が弱っていた。そこは身についた動きでなんとかカバーすることができた。
約4年ぶりのうれしいリピート(再登)である。

道端エリアに行くと今日も賑わっていた。
あそ望からも9人参加していた。
3月に登れなかった③④「ウェルカムベイビー 5.11」が本日2便目でリピート。これも5年ぶりだった。前回は右の制限ホールドを使っていたので今日が正式なRPとなるだろう。
⑤シンシア(5.11a)リピート
⑥春眠(5.10)リピート
⑦メトドス(5.11a)MOS
このルートはこれまで5.10dだった。
難しそうなスラブで、横に樹木があって苔も多かったので登らずにいた。
このごろ山崎さんが木を切って整備され、なんとグレードが5.11aに昇格していた。

これはもう、5.11aコレクターの私としては「のぼらにゃならん!」と取り付いた。
1ピン目からは微妙なトラバースでその後は直上。テラスに乗って休まないという制限がある分、思い切ったムーブが楽しめた。

これで「5.11百本プロジェクト」もナンバー98を数えた。
ちなみに「メトドス」とは哲学用語で「道に沿って行く」という意味か。
開拓者のK1さんに訊くしかない。

岩野山で草刈り

2018.3.31 岩野山で整備

今年初めての駐車場の草刈り。
まだ若い草ばかりで切り易かった。
駐車場の桜は満開を少し過ぎていた。

来年あたりは「お花見クライミング」をしたい。

ロックタワー頂上部の枯れた松を撤去した。
以前は盆栽みたいにきれいだったので少し寂しい。
そのうち根が枯れてしまったら泥も落としたい。
ドミノルートの最上部左端にボルトが打たれていた。
多分、トップロープで登るためだろう。

1月に正面壁右側の草付を落としたのですっきりしている。
左端のカンテ取り付きから壁をずっと右上してみた。
特に面白みはない。

遠くから二人来られていた。
オカさんとトモさんである。

登れそうで登れないところが多かったので、また来られるだろう。
4月になったら虫除けスプレーと蚊取り線香は必携である。

カンテ(右)を登るオカさん。

2週連続の「愛のエリア」

2018.3.24(土) 日向神クライミング

21日(水)は国体山岳競技熊本県予選会が雨の中で行われ、私はビレイヤーで参加した。とても寒かった。
昨夜(金)は職場での送別会であった。
珍しく午前様になったのでモチベーションが上がらない。。
今日は各地のサクラも見ごろを迎えているが気温が平地で15度。
愛のエリアは樹林の中を風が吹きぬけ、けっこう寒かった。
同行はフジミさんである。
①夢中歩行(5.9)リピート まだ手が冷たい。
②愛は勝つ(5.10b)リピート
③初夢(5.10a)リピート 久しぶりで出だしは迷う。
④本命チョコはあなたに(5.10b/c) リピート
⑤そこにガバがあるから(5.11a)NG 1T

今日のねらいは、先週まったく登れなかった「そこガバ」トライだった。
午前中は上部が濡れているのをいい訳にしていた。
しかし午後は岩も乾き、「アミノバイタル顆粒」効果でやる気が出てきた。
1ピン目はプリクリップでとりついた。
腕が残っていたのでホールドが案外と見えた。
下部のフェイスを登りきるとほっと一息。
中間部の連続ガバは何度登っても楽しい。
最上部で1T(テンション)入ったが、今までより更に良いムーブが見つかったのは収穫だった。

【本日は1テンでした、の図】

帰り道で、小ぶりのビレイデバイスを拾った。

KONGの「GHOST」である。
63gと軽量なので、落とし主が現れるまでマルチを登るときの予備デバイスにしておこう。