「読書」カテゴリーアーカイブ

日曜、雨の図書館

2022.6.5(日) 読書 7

「読書」こんなカテゴリーがこのブログにあったのか!
と、自分でも驚く。
雨の日曜日、午前中は寺総代として「地震による本堂復旧工事」のための浄財を集めて回った。
帰って「村上ラヂオ2」の続きを読んだ。
村上春樹氏はオープンカーを3台乗り継いでいることを知って親近感が沸いた。(たぶんイタリア車だろうけど)
世の中の女性はこのことを知っているのかなあ。

【コーヒーとチョコの紙袋】

午後は町の図書館へ行った。
中野京子氏の「名画の謎」を座り読みした。
その中に、「天の川」の話があった。
私はこれまで「天の川は、英語ではミルキーウェイと言うのだ。牛の乳のことだね」と教えていた。(誰に?)
ところが、ミルキーウェイとはギリシャ神話に元があって、女神ヘラの母乳であることを知った。
女神ヘラは最高神ゼウスの正妻である。ゼウスは愛人に子どもを産ませたが、ヘラの反感を買った愛人は母乳が出なくされた。
困ったゼウスは子どもにヘラの母乳を飲ませようと無理に乳房に押し付けたら、子どもが怪力だったので母乳がほとばしり空に飛んで星となった。ヘラの母乳を飲んだ子どもは不死身の英雄ヘラクレスとなった・・・。ギリシャ神話は深すぎる。

【ネコのジャンプ】

日本昔話では少し前に「桃太郎」を読んだ。
桃太郎と言えば、川上から流れてきた桃の中で生きていた不思議な赤ちゃんだ。
これは「標準型」という明治以降に学校で教えるために改訂されたもので、以前は流れてきた桃を食べたお爺さんとお婆さんが若返り、元お婆さん(?)が妊娠して立派な赤ちゃんが生まれたという「回春説」が一般的だったとか。
桃というのは昔から不思議な力がある果実だと信じられていた。
私も長くこの説を信じていた。

ところがまだ別の話があり、実は川上から流れてきたのは若い女性だったという説だ。つまり健康的な「桃尻娘」だったのだ。
お爺さんは毎日山(?)に行くだけの体力を持っていたので二人の間に赤ちゃんが生まれ、お婆さんも一緒になって育てたという。昔話とはいえ実に合理的な話だ。

【6月3日のホタル スマホ撮影】

50歳からの音読入門

2020.10.17(土) 読書 6

「50歳からの音読入門 齋藤孝」
齋藤孝は私よりも2歳年下だが写真の顔は非常に若く見える。
彼から学ぶことは多い。

「塞翁が馬」             淮南子
塞上に近きの人に、術を善くする者有り。
馬ゆえなくしてにげて胡に入る。
人皆之を弔ふ。
其の父曰く「此れ何ぞ福と為らざらんや」と。
居ること数月、其の馬、胡の駿馬をひきいて帰る。
人皆これを賀す。
其の父曰く「此れ何ぞ禍ひと為る能はざらんや」と。
家良馬に富む。
其の子、騎を好み、堕ちて其のひを折る。
人皆之を弔う。
其の父曰く「此れ何ぞ福と為らざらんや」と。
居ること一年、胡人大いに塞に入る。
丁壮なる者は弦をひきて戦い、塞上の人、死する者十に九。
此れ独り破の故を以て、父子相保つ。
故に福の禍と為り、禍の福と為るは、化極むべからず、
深測るべからざるなり。

「論語」               孔子
子曰わく
知者は水を楽しみ、仁者は山を楽しむ
知者は動き、仁者は静かなり
知者は楽しみ、仁者は寿(いのちなが)し

子曰わく
吾れ十有五にして学に志す
三十にして立つ
四十にして惑わず
五十にして天命を知る
六十にして耳順がう
七十にして心の欲する所に従って、矩をこえず

「草枕」               夏目漱石
山路を登りながら、こう考えた
智に働けば角が立つ
情に棹させば流される
意地を通せば窮屈だ
兎角に人の世は住みにくい
住みにくさが高じると安い所へ引き越したくなる
どこへ越しても住みにくいと悟った時、
詩が生まれて、画が出来る
人の世を作ったものは神でもなければ鬼でもない
やはり向こう三軒両隣りにちらちらする唯の人である
唯の人が作った人の世が住みにくいからとて、
越す国はあるまい
あれば人でなしの国へ行くばかりだ
人でなしの国は人の世よりもなお住みにくかろう

「夜空ノムコウ」          スガシカオ
あれからぼくたちは 何かを信じてこれたかなぁ
夜空のむこうには 明日がもう待っている
誰かの声に気づき ぼくらは身をひそめた
公園のフェンス越しに 夜の風が吹いた
君が何かを伝えようと にぎり返したその手は
ぼくの心のやわらかい場所を 今でもまだしめつける

あれからぼくたちは 何かを信じてこれたかなぁ
マドをそっと開けてみる 冬の風のにおいがした
悲しみっていつかは 消えてしまうものなのかなぁ
タメ息は少しだけ 白く残ってすぐ消えた
歩き出すことさえも いちいちためらうくせに
つまらない常識など つぶせると思っていた

君に話した言葉は どれだけ残っているの?
ぼくの心のいちばん奥で から回りしつづける

あのころの未来に ぼくらは立っているのかなぁ
全てが思うほど うまくはいかないみたいだ
このままどこまでも 日々は続いていくのかなぁ
雲のない星空が マドのむこうにつづいている
あれからぼくたちは 何かを信じてこれたかなぁ
夜空のむこうには 明日がもう待っている

「バガボンド」再読開始

2020.7.30(木) 読書 5

7月の4連休前に図書館で借りた本の中の一冊。
「漫画がはじまる 井上雄彦×伊藤比呂美」
これを読んで、自然と「バガボンド」を読みたくなった。
実は「バガボンド 36巻」が我が家にあるのだ。
長女が市内から戻ってくるとき、それまで付き合っていた彼氏が残していったものらしい。

バガボンドは大好きで、連載中は雑誌の立ち読みや床屋さんの本棚でよく読んでいた。
登場人物は「SLAM  DUNK」に顔は似ていて親しみはあるが、なにせ血飛沫がこれでもかと舞うので部屋の隅っこに「積ん読」状態だった。(7年以上?)

やっと9巻まで読んだ。
やっぱりここまでは「宝蔵院流槍術 二代目胤舜」との戦いが白眉だ。
そういえば、吉川英治の「宮本武蔵」は20年ぐらい前に読んだが、長編の小説を手にしたのはあれが最後だったと思う。
せっかく熊本に住んでいるので、この夏は武蔵が五輪書を執筆したという「霊巌洞」ぐらいは訪れてみたいと思う。

「岩と雪」の希少本発見!

2019.1.13  「岩と雪」の希少本発見

3連休の中日、実家の屋根裏を片付けていたら「岩と雪」の入った箱が出てきた。長男ながら私が実家を離れて20年。いつの間に実家の実質的家長になった私の次女によって本棚は整理され、本類は廃品回収に出されたと思っていた。
発見された以下の2冊は貴重である。

①「岩と雪 72号」
特集は「アメリカのフリークライミング」

言わずと知れた表紙写真は「ヨセミテのビッグボルダーを攀るジョン・バーカー」である。
日本の登山界でエポックメイキングとなった戸田直樹氏の記事と写真がすばらしい。

ちなみにこの本の中に「Midnight Lightning」というルート名は出てこない。単にヨセミテの大石である。

②「岩と雪 87号」
この号から「アメリカ・岩登り武者修行の旅」(鈴木英貴+美智子)が連載されている。表紙写真は「夕映えのハーフ・ドーム北西壁」であるが、なんと表紙に「鈴木英貴氏の直筆サイン」が入っている。

サインの日付は発行から3年後の1985年で、日本に帰って来られたのだろう。
写真はワシントンコラムの「ASTROMAN」4P目を登る鈴木氏。

ハーネスはウイランス・シットハーネスで同じ色の物を私も持っていた。

この2冊は、約30数年前に私が熊本市藤崎宮近くの古本屋で買い求めたものである。雑誌(定価780円)だから当時200円ぐらいか。しかし、鈴木英貴氏のサイン本がどうして熊本の古本屋に安く並んでいたのか。価値観の相違とは恐ろしい。

風邪でダウン

2018.1.17 風邪でダウン

1月15日(月) 午後から発熱。夜には38度に達し、2時間おきに目が覚めた。
1月16日(火) 有休。近くの内科医に行くが、インフルエンザは陰性。「麻黄湯エキス顆粒」を食前に服用する。昼間は37.5度ぐらいで推移したが夜になって39度になった。
1月17日(水) 有休2日目。体温が乱高下するので「カロナール」という頓服薬を服用したら37度まで低下。しかし夜になると38.6度まで上がったのでまた薬を飲んだ。現在は小康状態。

体が丈夫なだけが私の取り柄なのに風邪で仕事を休むとは情けない。
原因は、
①13日(土)の合志市カントリーマラソン大会で、走後に上着を着用せず歩いて車に向かっていたら寒気を感じたこと。
②職場にインフルエンザ罹患者が多かったこと。
明日も熱が下がらないようだったら別の病院に行ってみよう。どうせなら「インフルエンザ」と言われたい。

時間つぶしに読んだ本は①ぼくの短歌ノート(穂村浩) ②鳥肌が(穂村浩) ③クライミング道場(中根穂高) そして④ナンプレ(ダイソー)
「クライミング道場」は、昨年出版された「スポーツクライミング教本」(東秀磯)がほとんどムーブに関する内容だったのに比べ、これはギヤ、ムーブ、トレーニング、その他諸々のかゆいところに手が届く内容で読むだけでも面白い。本当に目からウロコが50枚落ちそうである。

ちなみに下の折れ線グラフは体温の記録である。

 

 

穂村 浩

2017.2.5 読書「穂村浩」

今年は「穂村浩」をよく読んでいる。
泗水図書館にあったものはすぐ読んでしまい、光の森に行ったついでに本屋さんで探したらまったく見つけることができなかった。
そこで先日、西合志図書館に寄ったら10冊近くもあって目が大きくなってしまった。
今日は一日雨だったから「整形前夜」「絶叫委員会」の2冊を読んだ。穂村の本は同世代のためか波長が合って楽しく読める。
そして、自分自身の過去と重なることが多く、これまでの約60年間の出来事が次々に思い出されていく。
その度にノートパソコンを開けて「ネタ帳」に書いていく。
何のネタかといえば最初は小説ネタだったが、たぶん「我が半生記」のネタになるだろう。

 

百寿の条件

2016.10.9  文藝春秋 2016.6月号 特集「百歳まで生きる」

「スーパー百歳」の宮崎秀吉さん(106歳)は世界最高齢のスプリンターで、100mを42秒22の世界記録を持つ。
私が目標とする一人だ。
広瀬信義(慶応大学医学部)氏の「百寿を達成する12の条件」から。

①食事
しっかり食べる。よく噛んで食べる。タンパク質を摂る。
②酒とタバコ
喫煙は長生きの妨げになる。アルコールは成長ホルモンを消費する。
③運動
筋トレは転倒による骨折を防ぐ。認知症の予防にも効果的。
④性格
Neo-FFI調査によると、「開放性(創造的・好奇心旺盛)」が良い。マイペース。
⑤病院・医者
早めに病院へ行き、医者の言いつけを守る。(歯のメンテナンスなど)
⑥病気
糖尿病は短命。生活習慣病の予防が大事。「がん、心疾患、脳卒中」は老化が遅いと罹りにくい。
⑦支援者
親身になってくれる人がいると精神的に安定する。
家族、介護者と良好な関係を築く賢さが大事。
自分のことは自分でやりたい。
⑧介護はどこで
100歳になると、長女の悠子が74歳、三男の渓でも52歳。
もうあてにはできないから施設に入ろう。
すると栄養状態が更に良くなる。
親子も時々会いに来るぐらいが良好な関係を保てるのではないか。
⑨老いの仕組み
フレイル(身体機能や認知機能が低下した状態、虚弱)を抑えるために栄養価の高い食事をとり、筋トレなどの運動に取り組む。「ピンピンコロリ」は元気で体力がないとできない。
⑩幸せ感
百寿者は「幸せ感」が高い。死の実感はない人が多い。
⑪趣味、恋
色気は生きる活力になる。
岩は70歳、山は80歳まで。
その後は安全なトラックでマスターズ陸上をやろう。
平日は野菜を作って、晴耕雨読といきたい。
⑫長寿遺伝子
デンマークの研究では遺伝的要因は2~3割、生活環境が7~8割。