「クライミング」カテゴリーアーカイブ

県体壁:利用者講習会

2025.4.20(日) 県体壁 36

2025年度の熊本県体壁利用者講習会に参加した。
今年は久しぶりに「安全管理者」となって柵の鍵をもらい、平日の昼間から登ろうという目論見だ。
「オールサンデー・クライマーズクラブ」の賛同者も増えている。

ところで今日指導されたビレイ方法は、近年は国スポ(旧国体)に関係しないせいか外岩メインの私には随分違和感があった。

そのビレイ方法を簡単に言えば、「ビレイデバイスはグリグリ等の自動ブレーキ付きは使わずにチューブ式やATC等を使って、流して止める」やり方である。
確かにこれには色々理由があって以前からそう言われてはいたが、「流して止める」やり方がこれまで私には分からなかった。
それを今日、目の前で実演してもらい「なるほど! そうやっていたのか」と目からウロコであった。(あえてやり方は記述しない)
しかし外岩でリードが落ちた時、5mほども流して止めたのでは緩傾斜ならば体はキズだらけ、被っていたら元にもどれないことになりかねない。
また、「流して止める」やり方の大前提として、ビレイヤーは練習をしっかり積んだ心身ともに健康な大人でなければならない。
例えば私がいつも外岩でご一緒する「還暦を過ぎて肩や腰、歯が痛いけれどビレイは出来ますよ」とか言われる方々にはやってもらえないだろう。
とにかくリードが落ちた時はグリグリ等でロープを しっかり止め、後はロープの伸びで衝撃を吸収してもらいたい。

「外岩のやり方と人工壁のやり方は違う」と言われればそうかもしれないが、「人工壁は外岩を登るためのトレーニング場」と捉えている私には「流して止める」やり方はどうも納得できない止め方であった。

オールサンデー・クライマーズクラブ(ASCC)参加の条件に「グリグリやネオックスを持っている」ことが加わりそうである。

帰り道に寄った「弁天山」で見つけた生まれたてのナナフシ。
大谷翔平の娘さんと生年月日が一緒かも。

我が家の網戸にいた「ウンモンスズメガ」
何時間もここにじっとしていて、これで雌雄の出会いがあるのか心配になる。

ミツバツツジの頃

2025.4.16(水) 日向神 274  ダム下 33

4月15日(火)
まだ寒い一日。前日の阿蘇ではアラレが降ったそうな。

東方の阿蘇を望むと、高岳や鷲ヶ峰には積雪が見えた。

我が家では恒例の「鯉幟」を揚げた。
吹き流しは去年ケヤキに巻き付いて破れなくなった。

4月16日(水)
日向神:ダム下へ行った。同行は原口さん、ゆきえさん。

① Project4をTr.で登り、ボルト位置を決めた

試登は2回目、まだまだ手探り状態だがなんとかなりそう。
この後、終了点(2本)とボルトを5本打った。
  ※3階で昼食
② ミラージュ(5.11a) R(リピート)

本来はカンテの左から登るが、「カンテ直上ライン」を試したらいい感じ。グレードは同じぐらい。

3階では「ミツバツツジ」が見頃を迎えていた。

③ Project4にトライ(1) NG

このルートはアンダーホールドが多い。
スタートから「変な」アンダーで上腕二頭筋を酷使した。
結果、右腕が持てなくなってテンション。

この後、ゆきえさんがTr.でトライ。
変なアンダーを使わない、省エネムーブを発見された。

④ Project4にトライ(2) NG

核心部で手順足順を間違えてテンション。

⑤ Project4にトライ(3) NG

往生際が悪いとはこのことか。
もうぜんぜん体が上がらない。

後は「ダム下隧道」
オールサンデークラブ員、募集中。

岩野山でクライミング基礎講習会

2025.4.12(土) 岩野山 49

4月5日に「あそ望山岳会」の総会があり、新人も5人入ったので年度当初の「クライミング基礎講習会」を岩野山で実施した。

急な開催ながら9名の参加があった。しかし肝心の新人はスミさんだけで、リターン・クライマーの参加が多かった。
だいたいベテランと呼ばれる人は自分なりの道具や自分なりの使い方をすることがよくある。頭の柔軟性が減り、一つ覚えてそれでこれまで事故なくやってくると新しいものに変えることがなかなかできない。(私もそうだ)
クライミングは「オウンリスク(自己責任)」と言われるが、事故が起きればパートナーや岩場にも迷惑がかかることを認識し、常に新しい知識や技術を取り入れていきたい。

今日はベテランクライマーが多かったので、基本的な道具の使い方やビレイの方法等についてはまずまずであった。
しかし、登り方に関しては久しぶりのクライミング(岩登り)で、いわゆる「へっぴり腰」やプロテクションから離れる「ランナウト」が目立った。
「クライミングの最良のトレーニングはクライミングをすること」と昔から言われているので、これからもクライミングを続けて行けば幾つになっても自分の成長に気付き、生涯スポーツとして楽しんでいけると思う。

「ニッケ栗まんじゅう(5.10a)」を登るKcoさん

「また岩野山に来て、今日登れなかったルートを登りたい!」とKcoさんが言われていた。
こんなふうに他人(ひと)との競争ではなく、自分なりの目標を持って岩と対峙すればすばらしい成果が表れると思う。
また、そのためには日ごろの生活習慣を見直し、事故なくクライミングの一日を過ごすことが大切であろう。

今日、久しぶりに岩野山でロープ・クライミングをして、ボルトを数カ所打ち直した方がよいことに気付いた。
次回は「岩場のメンテナンスと開拓講習会」を開催したいと思っている。
あんまり暑くなる前に。

日向神:春の生き物図鑑

2025.4.9(水) 日向神273 ダム下32 生物17

熊本県では今日が入学式だった。ソメイヨシノはまだ残っているが、ダム下の山桜はもう若葉になっている。
今日は気温も一気に25度近くになり、山の生き物(動植物)をたくさん見ることができた。

〇 植物遍

① シャガ(射干、胡蝶花)
アヤメ科の多年草、1階の「蘭夢庵」近くに多い。

② サツマイナモリ(薩摩稲盛)
今まで「サツマイモナリ」と思っていた。

③ キケマン(黄華鬘)
ケシ科で毒があるそうな。

④ エンゴサク(延胡索)
キケマン属だが、こちらは生薬になるらしい。胃腸薬に配合されている。

⑤ スミレ
スミレは分類が難しい。これ、スミレであることは間違いない。

⑥ ゼンマイ(薇)
ゼンマイ科の多年生シダ植物。わらびはよく食べるが、ゼンマイはあまり・・・。

⑦ タラの芽
おいしそうだが1本しかないのでは取ることもできない。

⑧ マムシグサ
サトイモ科の多年草。有毒植物として有名。
また、雌株の仏炎苞に入ったキノコバエなどは出ることができずに中で死体が積み重なるそうな。

他にもリンドウ、菜の花などたくさんあった。

〇 動物遍

① ニホンカナヘビ
名まえはヘビだが、もちろんトカゲの一種。尾が切れている。
捕まりそうになると尾を自切して、切れた尾が動いている間に逃げる。

② ニホントカゲ
側頭部が赤いのはオスの婚姻色らしい。

③ マルカメムシ
あまり匂いはなさそう。

④ カジイチゴの花に来たコマルハナバチ
ミツバチ科。

⑤ スジグロシロチョウ
駐車場横の湿った溝の中にいた番(つがい)。

⑥ ジムグリ
道路の真ん中にじっとしていたので車に轢かれたのかと思って近寄ると意外に元気だった。
これは成体だが、幼体は赤と黒の模様が強く出て日本一きれいなヘビと言われる。(本ブログの中でも検索して欲しい)

⑦ ヒト
ヒト科ヒト属(ホモサピエンス)
平日なのに八女津姫岩に2人、ダム下には6人もいた。
クライマー種は高齢化が進んでいる。
写真は昨日拓かれた「春リンドウの頃(5.11b)」を第2登するタケシさん。

⑧ ヒト~2
今日掃除をしたProjectをTr.で初試登する私。

「春リンドウの頃(5.11b)」開拓・初登

2025.4.8(火) 日向神272 ダム下31

春の日差しを浴びて、ダム下2.5階「隧道エリア」には春リンドウが咲き始めた。
壁の左側にある凹角は以前から掃除をしていた。
今日はルートの完成をめざす。
① Tr.で下りながら浮岩の除去
② Tr.で登りながらボルト位置決め
③ ボルトを4本打。終了点は左の「ヒール」と共有。
 ※井ノ口御夫婦と3階で昼食

④ マスターで初登トライ NG

このルートのボルトは安心・安全がテーマ。


左の「下手なヒールも数うちゃかかる」とホールドがかぶらないように左のカンテは制限した。
この態勢から直上すると、テンション!

⑤ 新ルートに2便目トライ RP

左カンテのちょっと右側のカチを使う。
そして頭上のドリル穴の端をつまんで終了点にクリップ。
「春リンドウの頃 (5.11b) B4 緒方一成」とした。

当初は(5.10b)ぐらいのルートの予定であったが、短いので制限を加えて直上ラインにした。
左のカンテを使えば5.10bなので、このエリアのアップに良いだろう。

⑥ 「下手なヒールも数うちゃかかる(5.11b)」 (Tr.)

井ノ口さんのトライ。

とも子さんのトライ。

ここでお手本のヒールを見せようと私がトライしたら、登れない!
トップロープで気合が入らなかった、ということにしておこう。

帰り道、今日のお祝いにグローブを買った。
しかしこれ、ドライブ用ではなく「フィットネス・ジム」で使うため。

開花宣言(5.11d)第2登!

2025.4.6(日) 日向神271 ダム下30

我が家でチューリップの開花宣言。
今日は先日、長友敬一さんによってダム下3階に拓かれた「開花宣言(5.11d)」をめざす。

いつもの男岳分教場跡のサクラ。
昨夜は雨だったがもう強い日差しを浴びている。

小原橋(石橋)のたもとにいたサワガニ。

ダム下に着くと、1階では「シャガ」が開花宣言。

今日は雨上がりなのでクライマーは少ない。井ノ口夫婦とK1さん、私の4人。
ダム下は少々の雨でも登れるルートがある。

① ジェードル(5.11a) リピート
今年の1月に第2登しているが、OSだったので全く覚えていない。ほぼオンサイト気分。

② セッコクガーデン(5.11b) リピート
これもOSしているが、3年前なのでほぼほぼオンサイト気分。

③ 開花宣言(5.11d) NG

ラインは「ひなまつり(5.11a)」を3ピン登り、左へトラバース気味に移りこむ。
ここで昨日の筋トレによって上腕三頭筋とひじに疲労感が残っていることを感じ始めた。無理せずテンション。
その後のダイナミックなガバ取りはうまくいった。

④ 開花宣言 NG

中間部はうまくこなしたが、最後の8ピン目あたりが核心部か。
背中に苦悶の表情がただよい、ねばった末にテンション。

⑤ 開花宣言(5.11d) RP

第2登。ビレイヤーは開拓者の長友敬一さん。
遠いホールドが2カ所あり、オンサイトは厳しいだろう。
ダイナミックに登れて面白いルートだった。

2階ではあそ望山岳会のす~さんらが楽しんでいたので、新しい「隧道エリア」を案内した。

帰りがけ、1階で「ヤマカガシ」を見つけた。

駐車場では「モモ」が満開宣言中であった。

退職 2日目

2025.3.29(土) 徒然 143

3月27日(木)は退任式だった。
定年退職は7年前に済んでいたが、当時は退職という気持ちになれず、迷わずに再任用の道を選んだ。
そしてこの7年間で退職に向かう自分の気運を熟成させた感じがする。
午後、フラッと寄った「2nd ストリート」で「ツェルト」を買い、自分の退職記念品とした。

きれいに咲いたニワウメ

3月28日(金)は、午前中に「年金事務所」へ行って、2年間繰り下げしていた年金受給の手続きをした。単純計算で18.2%の増額率になる。
以前どこかで「70歳まで年金は繰り下げる!」と豪語した記憶があるので、前言撤回したい。
その後、サクラマチ:モンベルに寄り、散髪もして夕方はスポーツジム「コレカラダ」で体験会をした。

男岳分教場跡のサクラは4分咲きか

3月29日(土)は日向神:ダム下へ。
雨上がりなので車はロードスターが2台だけ。
掃除をしたラインの岩質が悪く、寒くもあってモチベーションが上がらずに早仕舞となった。
昨日の筋トレマシーンの影響で体が重くもあった。

「2nd ストリート」で買ったほぼ新品(未使用)のモンベル:ライトツェルトは約4000円。
「えっ、ツェルト持ってなかったんですか?」
「今さらこんなの買って何ばすっと?」なんて声が聞こえるが無視、虫。

モンベルで買ったコード類の方が高くついた。

「コレカラダ」の「In Body」という機械で体成分分析を行なったら、BMI-19.9 体脂肪率7.7%で、体脂肪量が不足していたからか総合点数は74点だった。
今後は筋肉量を増やしていきたい。

「プレゼント(5.11c)」初登!

2025.3.26(水) 日向神269 ダム下28

我が家の新参者ながらムスカリはすごい勢いで増えている。

今日は平日ながら「春休み」ということでいつもの山へ行った。
パートナーは「あそ望」のKcoさん。
ダム下は予想以上に暖かく、クライマーも総勢8名いた。
今日の目標はSさんの置き土産ルートを初登すること。

① 椿姫(5.10a) リピート
とりあえず日本標準5.10aルートでアップ。

② トライ1 NG
下部は岩がガラガラと崩壊して、いつまた壊れるか分からないような怖い雰囲気。ハングを越えれば快適そうなスラブだ。
3~4回テンションを入れて終了点へ。

③ トライ2 RP

第1のポイント、右手ガバで体を引き上げる。

ハングを越えると思ったよりホールドが小さい。

この辺り、核心部か?

上部の丸穴スラブ帯。
「後は慎重に登るだけだ・・・。」と一人ごちる。
ところが、マスター・トライ1の時は無心に登ったこの辺りで暑さの為か指先が止まらなくなってきた。
どの丸穴もうまく持てなくなってきた。
しかし、持てるパワーとスキルを総動員してなんとか完登!
私の核心部はこのスラブ帯だった。

プレゼント(5.11c) B8 15m 緒方一成」とした。

ビレイヤーはKcoさん、カメラマンは井ノ口さん。
ところでこのルート、終了点は数年前にK1さんが設置して、プロテクションのボルトは1ヵ月ほど前にSさんが打って、2ピン目の岩をタケシさんが長ボルトで固定、本日初登は私という変わり種。
いちおう、命名権をもらったので「プレゼント」にした。
私も終了点にカラビナを1個プレゼントしておいた。

椿カンテ(5.10a)をリードするKcoさん。

ダム下3階に咲く「やぶ椿」、牧野富太郎さんは「ヤマツバキ」と呼んでいた。

「下手なヒールも数うちゃかかる(5.11a/b)」開拓・初登

2025.3.22(土) 日向神268 ダム下27

昨夜から暖かい。昼間は20度越えの予報だ。

菊池川の上を飛ぶ熱気球。
もっと寒い時の方が飛びそうだが・・・。

今年初めてシャクガの幼虫を見た。
午前中に隧道エリアのProjectCに終了点を設置、ボルト3本打。

今日は隧道エリアでボッチ飯。
気温も上がってハイキング気分を満喫。
3階で登られていた磯辺さんらにビレイをお願いした。
下りて来られるまでProjectDの掃除。

二人が下りて来られたので、満を持してマスタートライ!

足元はかかりの少ない垂壁。

左足のヒールフックはどこでもかけ放題。

3本目のボルトにクリップ、この右足は制限なし。

終了点は近い。
当初、この辺りは厳しかったが左の方を掃除したら大きなホールドが出てきた。よってボルトが1本減った。

下手なヒールフックでくるぶしを少しけずった。

「下手なヒールも数うちゃかかる(5.11a/b)B3 6m 緒方一成」とした。
ビレイヤーは磯辺さん、カメラマンは古賀さん。
日向神でヒールフックを使うのは珍しいので、ぜひ多くの方にトライして欲しい。

夕方、久しぶりに家族が集まったので焼肉パーティー。
私は七輪を持ち出して、サバ、鶏肉を焼いて好評だった。

串だんごも炭火で焼くとうまい!

残雪のダム下

2025.3.20(祝) 日向神267 ダム下26

先週末が雨で、10日ぶりの日向神になった。
訳アリ初登1つ、そして開拓とやりたいことは多い。

男岳分教場の紅梅が満開を迎えていた。

朝の気温は3~4度ながらダム湖の水も少しぬるんだ感じがする。

3階まで上がると残雪があった。
この2~3日、九州の山にも相当雪が降ったようだ。
岩場は雪解け水で予想以上に濡れている。しかし春の暖かい日差しはあるので午前中はゆっくり乾くのを待った。

中にはK1さんのようにTr.ながら水が滴る壁にとりつく人もいる。

① 椿姫(5.10a) リピート
② トンビ(5.10a) リピート

壁の掃除も中途半端だとすぐに新芽が現れる。

③ ミラージュ(5.11a) リピート

右のエリアではここが一番乾いていた。

2年ぶり2回目なので、ほぼオンサイト気分。

ミラージュを登るゆきえさん。奥はルート整備中のタケシさん。

この後、一人で隧道エリアに下りて岩場の整備。
ProjectCの泥や浮岩を落とし、ボルト位置も決めた。

次回がまた楽しみになった。