「クライミング」カテゴリーアーカイブ

愛のエリアに新ルート2本開拓

2018.4.22~29 日向神:愛のエリア(ルート開拓)

4月19日(祝)に「毘沙門天 5.10d」を数年ぶりに登ると、あらためて良いルートだと思った。しかし相変わらず下部は苔だらけで登る人は少なく本当にもったいない存在のルートである。そこで大掃除をしようと考えたが、ついでに左側の草付き等を取り除けば新ルートが拓けるのではないかと思った。

4月22日(日)に上部から下がり、毘沙門天から左5m辺りまでの大掃除を行った。

4月27日(金)には終了点(チェーン2本)を作り、トップロープでボルト位置を決めた。協力者は東京から来られた4人の方々である。グレードは5.10bぐらいか。

4月28日(土)は上から下がってボルトを8本埋めた。福岡のIさんらにビレイをしていただいてマスターでリードした。(写真)

「愛の心はなか心、恋の心はした心 5.10b B9 22m 緒方一成」の完成である。
(ルート名が長いので「愛なか」とでも略して欲しい)
初登時2~3ピン目のボルト間がかなり遠く感じた。3ピン目を取る前に落ちるとグランドフォールの可能性もあったのでボルトを1本追加した。先日他の岩場で友人が3ピン目に架けようとして落ち、グランドフォールしたと聞いたことも影響している。
第2登は佐賀のSさん。出だしで少し苦労されていたが、マスターオンサイト。

午後は「たぬきのこぶた 5.11a 」の右側を大掃除した。ここも草付や苔に覆われているところである。カンテを掘り出してトップロープで試登した。

4月29日(日)は朝からカンテの上部に終了点(チェーン2本)を設置した。
しかしこの後、ボルトを打つのを止めようと思った。それはルートが「たぬきのこぶた」の約1m右と近く、下部の岩の形状が脆さを感じさせるためであった。随分悩み、「もう一回登って考えよう」と一人でユマールを使って登ってみるとけっこう面白かった。「これは登る価値がある」と確信してボルトを5本打った。
後はリードするだけなのだが、お昼になっても連休の中日なのに誰も愛のエリアに来ない。しかたなく道端エリアで知人を探そうと車道まで下りるとやっと昨日と同じSさん夫婦が来られた。Sさんのビレイで初登。
「たぬきとシンパシー 5.10b B5 12m 緒方一成」の完成である。

第2登はもちろんSさん。動きに全く危なげがない。

帰りに道端の新ルート「道端のフチ子 5.10c」をオンサイトして、私のGW前半は終わった。

 

愛のエリアで平日クライム

2018.4.19 日向神:愛のエリア

県体壁仲間のIさんと平日外岩クライミングとなった。
日向神は3回目というIさんを初めての「愛のエリア」へ招待した。
一昨日の雨でエレキバンの辺りは滴りがあったが、岩場全体はよく乾いていた。
①夢中歩行(5.9)R(リピート)
②初夢(5.10a)R
③たぬきのモモコ(5.10b)R
④たぬきのこぶた(5.11a)NG 1T
⑤たぬきのこぶた(5.11a)R
⑥愛は勝つ(5.10b)R
⑦毘沙門天(5.10d)R 2年ぶり
⑧愛は勝つ(5.10b)R 回収

上の写真は「愛は勝つ」にトライ中のIさん。
県体壁トレの成果で、「初夢」まではオンサイトされた。

これは毘沙門天の下部。2年ぶりのトライで、分厚い苔に覆われたホールドを掘り出しながらもうまくリピートできた。このルートは見た目よりも変化に富みお勧めである。近いうちに苔落しを行うので、みなさんに登って頂きたい。

たった二人で爽やかな風が吹き抜ける愛のエリア平日クライミングを楽しんでいたが、午後になると単独でペガサス(5.12b/c)に挑む猛者が現れた。
これも県体壁仲間のKさんだった。

彼の精神的な強さにあらためて感じ入った次第である。

あそ望総会と絶好調の日

2018.4.7 あそ望山岳会総会

本年度の総会が我が家で開催された。
新体制や年間計画も立てられ、今年も事故なく楽しい一年にしたい。
昨年度は新人が5人も増え、また新たな風が吹いてきたように感じる。

一人だけ寝ているのが会長。

2018.4.8 日向神クライミング
朝は霜が降りるほど寒かった。
アップの①「初夢」では少し手がかじかんだ。気温は10度を下回っている。
4週間続けての愛のエリア②「そこガバ 5.11a」トライ。
こんなにしつこい自分自身を初めて発見した感じだ。
ビレイヤーはキーボウさん。
下部のフェイスを登ってレスト、今日は余裕があった。
中間部もスムーズにこなしたが、最上部のスラブではさすがに前腕が弱っていた。そこは身についた動きでなんとかカバーすることができた。
約4年ぶりのうれしいリピート(再登)である。

道端エリアに行くと今日も賑わっていた。
あそ望からも9人参加していた。
3月に登れなかった③④「ウェルカムベイビー 5.11」が本日2便目でリピート。これも5年ぶりだった。前回は右の制限ホールドを使っていたので今日が正式なRPとなるだろう。
⑤シンシア(5.11a)リピート
⑥春眠(5.10)リピート
⑦メトドス(5.11a)MOS
このルートはこれまで5.10dだった。
難しそうなスラブで、横に樹木があって苔も多かったので登らずにいた。
このごろ山崎さんが木を切って整備され、なんとグレードが5.11aに昇格していた。

これはもう、5.11aコレクターの私としては「のぼらにゃならん!」と取り付いた。
1ピン目からは微妙なトラバースでその後は直上。テラスに乗って休まないという制限がある分、思い切ったムーブが楽しめた。

これで「5.11百本プロジェクト」もナンバー98を数えた。
ちなみに「メトドス」とは哲学用語で「道に沿って行く」という意味か。
開拓者のK1さんに訊くしかない。

岩野山で草刈り

2018.3.31 岩野山で整備

今年初めての駐車場の草刈り。
まだ若い草ばかりで切り易かった。
駐車場の桜は満開を少し過ぎていた。

来年あたりは「お花見クライミング」をしたい。

ロックタワー頂上部の枯れた松を撤去した。
以前は盆栽みたいにきれいだったので少し寂しい。
そのうち根が枯れてしまったら泥も落としたい。
ドミノルートの最上部左端にボルトが打たれていた。
多分、トップロープで登るためだろう。

1月に正面壁右側の草付を落としたのですっきりしている。
左端のカンテ取り付きから壁をずっと右上してみた。
特に面白みはない。

遠くから二人来られていた。
オカさんとトモさんである。

登れそうで登れないところが多かったので、また来られるだろう。
4月になったら虫除けスプレーと蚊取り線香は必携である。

カンテ(右)を登るオカさん。

2週連続の「愛のエリア」

2018.3.24(土) 日向神クライミング

21日(水)は国体山岳競技熊本県予選会が雨の中で行われ、私はビレイヤーで参加した。とても寒かった。
昨夜(金)は職場での送別会であった。
珍しく午前様になったのでモチベーションが上がらない。。
今日は各地のサクラも見ごろを迎えているが気温が平地で15度。
愛のエリアは樹林の中を風が吹きぬけ、けっこう寒かった。
同行はフジミさんである。
①夢中歩行(5.9)リピート まだ手が冷たい。
②愛は勝つ(5.10b)リピート
③初夢(5.10a)リピート 久しぶりで出だしは迷う。
④本命チョコはあなたに(5.10b/c) リピート
⑤そこにガバがあるから(5.11a)NG 1T

今日のねらいは、先週まったく登れなかった「そこガバ」トライだった。
午前中は上部が濡れているのをいい訳にしていた。
しかし午後は岩も乾き、「アミノバイタル顆粒」効果でやる気が出てきた。
1ピン目はプリクリップでとりついた。
腕が残っていたのでホールドが案外と見えた。
下部のフェイスを登りきるとほっと一息。
中間部の連続ガバは何度登っても楽しい。
最上部で1T(テンション)入ったが、今までより更に良いムーブが見つかったのは収穫だった。

【本日は1テンでした、の図】

帰り道で、小ぶりのビレイデバイスを拾った。

KONGの「GHOST」である。
63gと軽量なので、落とし主が現れるまでマルチを登るときの予備デバイスにしておこう。

「そこガバ」NGについて考えた

2018.3.19 日記

3月17日の日向神:愛のエリア「そこにガバがあるから 5.11a」は登れなかった。
このルートは4年前の2014年10月に4便目でRPしている。1便目から最上部まで行くことができた。最後のフットホールドやマントリング的なムーブで苦労したのを覚えている。
それがどうだ。今回は出だしのフェイスがまったく登れなかった。とにかく足が乗らないので指先に負担がかかってテンションを何度もかけた。確かに難しいところではあるが、4年前にはあまり苦労していない部分なので印象が薄い。
原因の①は「花鳥風月 5.11a」で前腕が完全パンプして力が出なかった。
原因の②は、半年ぶりの「愛のエリア」に心身がなじんでいなかった。
原因の③は、加齢で力が落ちた。

原因①と②については次回、登ってみることで判明するだろう。「そこガバ」は私がこれまで登ったルートの中では最高の部類に入るすばらしいルートだが4年間もリピートしなかったのは自分なりに少し恥ずかしい。ただ、RPのときはマスターだったので自信はあった。
問題は③である。まだまだ加齢による衰えは認めたくないが還暦クライマーだから影響がない訳はないだろう。ではどうするかだ。
対策① 体重を落とす。※クライミングの為に体重は落としたくない。
対策② ジムで、かぶりより垂壁での細かなムーブに重点を置く。
対策③ 何回もトライする。  ※一番現実的だ。

ということは、3月24日は日向神になる。もし登れたら、古賀さんらが拓いた仮称「スカイライン 6P 5.11b」もやってみたい。

愛のエリアで「う~ん・・」

2018.3.17  日向神クライミング

先日来の雨もあがり、快晴の朝。
我が家の近くから雲仙がよく見えた。
同行はキーボウさん、コガさん、kinnyさん。
久しぶりに「愛のエリア」へ行く。
途中、右手の岸壁からは雨のように水滴が落ちていた。
先客は常連のIさん、Kさんらである。
下の写真は本日の賑わい。

①愛は勝つ(5.10b) マスターR(リピート)
②花鳥風月(5.11a) NG
1テンで上まで行けたが途中で完全に前腕がパンプしてしまった。
③そこにガバがあるから(5.11a) マスターNG
花鳥風月で腕が終わっていたようでテンションの嵐で上まで。
④本命チョコ(5.10c) R
⑤夢中歩行(5.9) R

コガさんがアップで登った「花鳥風月」、私は数年ぶりなので1テンで登れたのは上出来かもしれない。
コガさんは岩が乾いてくると「ペガサス 5.12b/c」(下の写真)にトライ。

③の「そこガバ」は4年前にRPしたもの。
そのときは4便出したが、下部では一度も落ちなかった。
それが今日はどうだ。
花鳥風月で腕が萎えていたとはいえ、下部がもう登れない。
足を乗せるホールドが見えないのだ。
後ろの方で「愛のエリアは半年来ないと怖いよね。毎週来てても怖いのに・・・・」という会話が聞こえてきた。確かにそうだと納得した。
帰って調べると、昨年の7月以来8ヶ月ぶりだった。
この頃は「登れる5.11」を探して各地を徘徊し、愛のエリアを疎かにしていたつけが回った格好だ。
最後はこの岩場に馴染むために2本登った。
今日の感想は「う~ん・・・」

日向神に春が来た

2018.3.11 日向神クライミング

3月中旬快晴の日曜日、日向神の賑わいはすごかった。
9:30 駐車場に着くとすでに満車。県外ナンバーが目立つ。
とりあえず「道端」へ。同行はフジミさんである。
「ウェルカム・ベイビー 5.11a」開拓者の広瀬さんがおられたのでいいところを見せようとトライしたがうまくリピートできない。スマホに保存された広瀬さんが登る動画を見せていただくと、私の知る限り「誰もそんなやってない、否、やれない」ムーブだった。今日はテンションをかけながらも「正規」のホールドで2回上まで抜けたので次回が楽しみだ。
下の写真は今日の道端エリア。

次の写真は陽気に浮かれるおじさんたち。
K1さんが「体幹トレは広場で」というルートを作るかもしれない。

午後はトンネルエリアに移動。
ここに「登れそうな5.11ルート」を見つけていた。
ダム湖フェイス 5.11a」である。
下部の「旅の宿 5.10a」をフジミさんに登ってもらった。
しかしここからではロープの流れが悪くなりそうだったので、「けほぎリッジの下部」からつなぐことにした。
この「ダム湖フェイス」は小さいカチを拾いながら少しずつ高度を上げていく。リッジの左側に回りこむこのルートは下から見えず、目の前は黒い壁で孤独感が漂う。MOSだが嬉しいというより「ほっとした」感じである。
写真の私がいる所はダム湖フェイスの取り付き地点。ここから左に回りこみ黒い壁を直上する。

もう1本、「人生を語らず 5.11b」にトライした。
見た目すっきりしたスラブで、手がかりが乏しい。
マスタートライは何回もテンションをかけた。
手順足順を覚えているうちにと、2回目のトライでRPできた。
ボルトの位置も最適でこれはお勧めのルートである。

吉田拓郎のアルバム名は「今はまだ人生を語らず」である。
何かを始めるのに「遅すぎることはない」というようなメッセージが込められているらしい。

さて、私の「100イレブン・プロジェクト」も今日の2本で97になった。そろそろ最後の1本を決めておく必要がありそうだ。

2018 初本匠

2018.3.4  本匠クライミング

6:30 大津に集合、乗り合わせる。
9:00 本匠:宮前エリア着
同行はキーボウさん、白ちゃん、Kくん他、会員外が6人と大所帯である。
天候は晴れの予報だったが、前日の雨で午前中は霧が濃く、一日中曇り空で時折霧雨が舞う状態だった。
①山女(5.10b) リピート
②青厳峡ボーイ(5.11a) NG
③ムー大陸(5.10c) リピート
④ウイ(5.10a) OS
⑤ギブ(5.11b)敗退
⑥ヤマユリ返し(5.10c)OS
⑦山女:回収
⑧見返り美人:回収
⑨ムー大陸:回収
この中で、「ヤマユリ返し」はガバをつないで右上していく楽しいルートで、今まで登っていないのが不思議な気がした。
石灰岩の特徴だろうか、前日の雨と湿気の多い空気で右奥の短い3本は午後には真っ黒に濡れて登れなくなってしまった。
下の写真は「ロック(ストーン)・バランシング」を楽しみながらクライミングもするDくん。(白いシャツ)

本匠は昨年の7月以来、7ヶ月ぶりだった。
仲間にも初めて本匠を訪れた人が多く、私も含めてとりあえず石灰岩に慣れる事が今日のテーマになった。
地元の女性で一日中5.12のルートにトライしていた方もいて良い刺激を戴いた。

16:30 終了
19:00 大津着(ミルクロード経由)

春風の日向神タワー

2018.3.3 日向神クライミング

ネットで岳団彩雲が昨年拓いた日向神タワーのルートを調べていたら、第2ルートの1ピッチ目が「彩雲 5.11a」のショートルートとして紹介してあった。
もう日向神では「私が登れる5.11」が少なくなってきたのでぜひ行ってみたいと思った。
同行はフジミさんである。3月1日に大きな仕事を終えて「今日は道端でまったりクライミングをしたい」と言われていたが、なんとか日向神タワーに誘い込んだ。
日向神タワーには2本のマルチルートが拓かれている。マルチは10年ぶりというフジミさんだったので、マルチの楽しさも味わってもらいたかった。

日向神タワーの取り付きまでは「びっくりフェース」の入り口から赤テープに導かれ、谷を渡るとフィックスロープを頼りに登る10分ほどの山径である。
冬枯れの樹林から屹立したタワーが時折見える。

第1ルート(3P、77m、5.10c)に取り付いた。
1P(30m、5.10a)
傾斜はゆるいが波を打った感じで次のボルトがすぐには見つからないところがある。

2P(25m、5.10c)
昔リングボルトの人工で直上していた跡が見える。
ルートは右側の凹角状のフェースに引かれている。
ホールドは大きいがボルト数が少なめなのか、けっこう緊張させられた。
核心部を登り切ってほっと一息の二人。

3P(22m、5.10a)
最後はスプーンカットのホールドを使うが、バルコニーで登りこんでおけば問題ない。
終了点はチェーンを使った立派なもので懸垂下降も大安心である。
50mダブルロープで2回の懸垂下降の練習ができる。

第2ルート1P目「彩雲 18m、5.11a」
午後になり15:00からは小雨の予報なので、とりあえず登ってみる。
見た目は易しそうだが、登ってみると岩場が左下がりの逆層でホールドに乏しい。
しかし私の得意系なのかうまくオンサイトできた。
終了点は立派なチェーンである。

道端エリアに下りて、フジミさんが新しいシューズの試しに2本登られたら15:00、予定通りに雨が落ち始めて撤収した。
先日までの冷たい風が嘘のような春風のそよぐ日向神タワーでのクライミングだった。
近場に楽しいマルチルートを拓いていただいた彩雲の皆様に感謝を申し上げたい。
なお、第2ルートでクイックドローが2本残置(?)されていたので回収している。
心当たりのあるお方はフェイスブックの方にでも書き込みをして欲しい。