「クライミング」カテゴリーアーカイブ

ダム下で1テン極楽

2021.1.17(日) 岩場探索とダム下開拓  126

天気予報では最高気温5度。
昨日の疲労感もあって、こんな日は新しい岩場探索日とする。

岩場:A

以前はあまり見えなかったと思う。
まさしく安・近・短。

岩場:B

K1さんが見つけた岩場を紹介してもらった。
これは全く未開の地。
課題はアプローチか。
否、開拓者の年齢や体力・気力かな。
ボルダー好きな人なら下に大岩が転がっていた。

午後は日向神に寄ってみた。
道端エリアにはにっしーくんら。
バルコニーエリアにはタケシさんらがいた。
どちらも風があって寒そうだった。

「ダム下は風があたらない」ということで移動。
この日のダム下には合計10名が集まった。
私は「下の岩」の左端のプロジェクトにトライ。

昨年末にボルトを打って登れず、約一ヶ月ぶりのトライとなった。
一歩一歩が私にとっては相当難しい。
今日は何回トライしただろうか。
昔から「1テン地獄」という言葉がある。
ムーブはできているが、つなげて登るとどこかで1テンがかかる。
「惜しい! もう次こそ登れる」と誰もが思う。
しかし何度やっても1テンが続くと、疲れがたまって核心部以外でスベリ、身も心も落ち込む。

ところで、「1テン地獄」とはあまりにもネガティブな言葉ではないか。
「もう1テンだ、次こそ登れる!」という期待感を持つことこそクライミングの醍醐味だ。
日々のトレーニングにも気合が入る。
そこで「1テン極楽」という言葉が浮かんだ。
これから「初登」までの気持ちの高揚感がたまらない。

今日は寒い中にビレイヤーのゆきえさん、カメラマンの原口さんには大変お世話になった。

今年は八方ヶ岳かな?!

2021.1.16(土) 八方ヶ岳 2

八方ヶ岳:カニのハサミ岩 3回目。
やっと全容が見えてきた。

今日はSUNちゃんと二人で行った。
岩場には開拓者のSさん、Kさん。そしてゲストのYさん、Tさんがおられた。合計6名。
夜中に雨が降り、午前中は曇って岩の乾きが遅かった。
午前中は岩場の基部を右に回って、「蟹のハサミ岩:頂上」にまで登ってみた。

午後になってやっと明るい日差しが当たってきた。
1月4日にあと少しでMOSを逃したスラブ状カンテに取り付いた。
①「フェイク・スラブ 5.11a」 NG まだ乾いていなかった。
回りの木を切って岩場の整備。
右隣のRCCボルトルートにTRでトライ。

下部は面白いが、上部は難しすぎる。

②「フェイク・スラブ 5.11a」 NG ホールドが欠けてフォール。そして欠けた岩が頭に当たった。
グレードに大きな変化はないだろう。
③ 「フェイク・スラブ 5.11a」NG もう疲れた?
昨夜、県体壁で5本登った疲労が残っているようだ。

「フェイク・スラブ 5.11a B6」 RP。

このカンテ状スラブは、傾斜が緩く「5.10bぐらいかな?」と思わせるが、実際に取り付くとけっこう厳しい。
ボルトの間隔が狭いのは救いだ。

⑤「飯田丸 5.10a/b」 R(リピート)
前回これはMOSできた。
今のところ、このエリアで一番面白いルートだと思う。

まだ未開のエリアが多い八方ヶ岳:カニのハサミ岩であるが、ここはアプローチが長いために多くのクライマーが来ることはないだろう。
だからこそ、ルート開拓という至高の楽しみを満喫できそうなところでもある。

今年は八方ヶ岳:カニのハサミ岩かな?!

岩野山でボルダリング

2021.1.10(日) 岩野山 51

山には雪が積もりどうも日向神は行きにくい。
こんな時は地元の岩野山だろう。

今日は岩野山のボルダー課題を紹介しよう。
どれも高さがないので一人でもトライできる。

①正面壁カンテの下部

シットダウンスタートになる。
右手は尖ったカチで左手はピンチ、立ち上がりに腹筋を使う。
1ピン目ボルトの手前で左手ピンチを使うと充実する。

②奥の院トラバース

ロックタワーの北面を往復する。
手前の丸い岩から渡り込み戻るのも面白い。

③バック&フット

ロックタワーの真下の凹角部。

④ライター
ロックタワーから右へ12mほどの往復トラバース。
上のラインや下のラインがある。
「ライター」は一つのホールドで「マッチ」をしないトラバースのやり方。(造語です)

ところで、岩場の基部にある写真の板切れをご存じか?

もう字が読めなくなっているが、「岩洞峰」と書いてある。
「ロックタワー」の本名だろう。
知る人ぞ知る、この岩には2つの洞穴があるのだ。

【追記】
昨年から問題となっていた岩野山の大伐採をされた方が判明した。
「私が一人で切りました。のこを5本使いました。ゴルフ場から文句を言われたので、もう切りません」と、その方は言われた。
岩野山で何回か出会ったことのある方だった。
単にクライミングのゲレンデとしてのインフラ整備をしたつもりらしい。

登り始めは岩野山

2021.1.3(日) 岩野山    37

明けましておめでとうございます
今年も楽しく山を登りましょう

山には雪が積もり、晴れながら最高気温は9度の予報。
こんな日は「岩野山」でしょう。
岩野山は小さいけれど、内容は濃いクライミングができる。


「サニーサイドカンテ」を登るナオさん。
本日3回目のトライで見事にRP。


「ニッケ栗饅頭」を登るカズさん。
このエリアの最長ルート。


「ヤモリの卵 5.11a」を登る私、NG。
今日は調子がもうひとつ上がらない。
今年は体を鍛えなおそうと正月からチンニングなどやって肩が疲労気味。


新年早々から集まったメンバー。
今年も事故なくお互いに気を付けて登りましょう。


帰ったらケーキが待っていた。
63年なんてあっという間だった。
しかし、クライミングを再開してちょうど10年。
この10年間はとても楽しく長かった。
「正しい道より楽しい道」をこれからも歩んでいこう。

今日もダム下

2020.12.20(日) 日向神:ダム下(下の岩)

先日、「下の岩」と「さくらのエリア」のトポが「K1HUT」に公開されて、一仕事が終わった感じがした。
しかし、次の仕事は粛々と進められている。

その一環として、「下の岩」の左端にわずかに残されたスペースの掃除を行った。
短くて傾斜が強く、ホールドが乏しいスラブである。

私の開拓コンセプトは「誰もが登ってみたくなるルート」だ。
「えっ、これで5.11c?! ちょっとやってみようかな」
だからどれも安近短(安全・近場・ショート)になる。
今回のルートが正にそれ。

19日に試登して、登れないならあっさり諦めるところだったが、なんとかなりそうだった。Mさんグループの協力を得て左側の雑木や竹を切り払った。
ムーブは一応つながったので、本日、ゆきえさんの協力を得て終了点とボルトを3本も設置した。
リードによるトライは残念ながらNG。

下の写真はTr.でスタートするNさん。

なんとか年内には登りたい。
誰もがやってみたいルートだが、
誰もが登れるルートではない。

先週「さくらのエリア」のトポを公開したので、今日は私たちや見学者も含めてこのエリアに10名ほどが訪れた。

一番人気は「軽減税率 5.10a」だ。

日向神:ダム下「さくらのエリア」のトポ公開

2020.12.13(日) 日向神:ダム下 124

ダム下エリアに通い始めて約1年が過ぎた。
今日も日向神開拓団によって、「さくらのエリア」が大きく整備された。
このエリアは冬季がシーズンであり、ルートの本数も出そろってきたのでこのブログでトポを公開することにした。
この冬、多くの方に登っていただきたい。
なお、落ち葉等が多いのでブラシは必携である。
後日、「K1HUT」にも掲載してもらう予定である。


象の目(5.11c)を登る山崎氏

【追記】
K1HUT → エリア → 日向神 → ダム下 は、下記のリンクへ。

ダム下エリア | 日向神クライミング (wixsite.com)

日向神神社に参拝

2020.12.6(日) 日向神:ダム下 123

ダム下エリアに行く前に、月足にある日向神神社に立ち寄った。
日向神の岩場に通い始めて10年になるが、神社を訪れたのは初めてである。
境内には大きな銀杏があり、秋はきれいな黄葉を見せていた。
以前はここに赤い屋根の2階建ての公舎があった。
地元の方の話によると、最初は日向神ダムの建設事務所だったようで、その後保育所や公民館となり、今は撤去されて広い運動場になっている。
階段を登った裏手の山の中に拝殿は隠れていた。
この神社は、天照大御神が天孫降臨の地である日向の国から神馬に乗って飛んで来られたことに由来している。
また、猿も奉られていて、9体の石像を確認した。


これは「見ざる言わざる聞かざる」の三面象である。
まだ見たことはないが、日向神の山にはニホンザルがいるそうである。
この1年あまり、山に限らず友人知人の事故や怪我が多いので日向神神社に皆さんの健康と安全を祈願した。

本日の山行はダム下の新エリアでの開拓、整備。
たった2日間で見違えるほどになった。

お目当てのラインをトップロープで試したが、なかなか厳しい。
この冬も楽しいことが続く。

バルコニーエリア、初冬の整備

2020.11.29(日) 日向神:バルコニーエリア 122

曇り時々晴れ。
朝の気温は8度、まだまだオープンドライブ日和。

日向神の冬は南面のバルコニーエリアが人気だ。
今日は日向神開拓団で夏の間に伸びた草を刈り、タケシさんは「ワンサイズフィッツオール」のゆがんだボルトの打替え、浮岩の撤去などを行った。

ノコでススキを刈るユキエさん。

私はハラグチさんから「足に合わない」という新品シューズをお安く譲っていただき、昨日の疲れもあってシューズの試し履きをメインに行った。

FIVE10の「クアンタム」である。
横にあるのは一緒に頂いた佐賀銘菓「逸口香」

①レフトハンド(5.10d) NG
昨日の疲れか、新品でかなり大きめのシューズの為か、1テンがかかってしまった!

②キャピタルゲイン(5.10d) R(リピート)
2本目で新シューズが少し足に慣れてきた。

③武勇伝(5.10c) R(リピート)

撮影はトモコさん。
ここは短いが微妙な足置きがあるので、愛用のミウラにスイッチ。快適に登れた。

④テラノ(5.10c) R(リピート)

撮影はタケシさん。
夕方になって絶好調宣言。


「テラノ」を登るユキエさん。
左は「逮捕しちゃうぞ」

帰りも星原峠コース。
今はサザンカの季節。(岳間の近くにて)

日向神:ダム下で新ルート(5.11c)開拓・初登

2020.11.28(土) 日向神:ダム下など 121

朝の気温は8度、晴れ時々曇りでオープンドライブ日和。
今日の岩友はK1さん。
それぞれに開拓・初登をめざしている。

①プロジェクト Tr. アップとQD架け
ボルトは6本、23日に打ち終えていた。

②甘党爺ちゃん(5.11c) B6 初登

核心部は下部のハング越え。
下の写真は試登時のもの。

一番の懸案であった3ピン目へのクリップがなんと核心ムーブの下からできた!
後は落ち着いて登るだけだったが、ムーブをしっかり起こせないと難しい。

この後、K1さんが「101本目のガッツポーズ 5.11a」を初登。

101本目のガッツポーズ(5.11a) OS 第2登

出だしは「粉吹き爺さん」と同じなので落ち着いて登れた。
腕のステミングが面白い。
上部のコーナーは見た目よりも快適に登れる。

④必殺仕事人(5.11b) 敗退
⑤必殺仕事人 Tr. やっとムーブに光が見えた。
昼食をとって次のエリアへ。

【バーカーエリア】
会友の大学生にっしーさんが登っていたので寄ってみた。
すると、5.11aのまだ私が触っていないルートがあった。
五月の風(5.11a) MOS
私の得意系かな。

【バルコニーエリア】
2年ぶりのバルコニーエリア。
⑦サクラ(5.10c/d) R(リピート)

60mロープをイノクチさんに借り、カメラマンはナカさん。
現地トポでは5.11aに昇格している。

【愛のエリア】
夕方なのに大学生3人でエレキバンを登ると言うのでちょっと心配で見に寄った。
やはり2ピン目で敗退して、回収に手子摺っている。
⑧エレキバンはやめて(5.12a) NG
RPして9日ぶりのエレキバン、最終ムーブまでは気楽に行けた。

「今日もよく登ったなあ~。新ルート名は『屁こき爺さん』とでもしよう」と満足して帰宅すると、更にうれしいことが待っていた。
ロードスター界のカリスマにしてアイドルの「辛党おやじ」さんからステッカーが送られてきていたのだ。

先日、ユーチューブでステッカー当選者を発表されていたが、「どうせ当たるはずがない・・・」と不覚にも寝てしまっていた。
こんなついている日は滅多にないだろう。
記念して新ルート名は「甘党おやじ」にした。
私はこてこての甘党なのだ。
【追記】
後日、ルート名は熟考して「甘党爺ちゃん」に決定した。

初冬を迎えて初登ならず

2020.11.23(祝) 日向神:ダム下~道端 120

前日の雨がどれぐらい影響しているかなんて全く関係なく日向神をめざす。
今日の岩友はカズさんとばんちゃん。
昔、岩場には「開拓クライマー」と「ゲレンデクライマー」がいた。しかし近年、開拓クライマーは絶滅危惧種となっている。
秋の岩場には「いつものクライマー」と「たまにはクライマー」がいた。初冬を迎えて「いつものクライマー」だけになってきた。

【ダム下エリア】
①上部樹林帯から懸垂下降
プロジェクトにボルトを5本打って一応完成。
②プロジェクトにTr.トライ
下部がうまく登れず、上部は湿っていて全く登れない。
初登トライは次回にとっておこう。

【道端エリア】
曇り空に時折冷たい風が吹く。
スラブ壁はずいぶん乾いていた。
③君のために(5.8) R(リピート)
④だんだん(5.9)  R(リピート)
⑤四郎(5.10a)   R(リピート)
⑥シンシア(5.11a) R(リピート)

カメラマンはばんちゃん。いいアングルだ。

午後4時過ぎ、駐車場にもどるとちょうどタケシさんらがバルコニーエリアから下りてきた。
今年も「自家製みかんのジャム」を戴いた。

初冬の日暮れとクライマーの帰宅は早い。

駐車場に一台取り残されたロードスターに哀愁を感じる。


もうまばらになったモミジと赤い橋。