「クライミング」カテゴリーアーカイブ

ハサミ岩から新年のご挨拶

2022.1.1(土) カニのハサミ岩 54

新年明けましておめでとうございます
今年もよろしくお願いいたします

午前0時、TVでは長野:善光寺で氷点下の凍てつく中でも熱心にお参りする人々が映し出されていた。
それをレポートする人、カメラで撮る人、そして見る人。
いろいろな人々がいて、いつもの日本のお正月が戻りつつあることを感じた。
私はといえば、ストレッチをしながら新年を迎えた。

例年の元日は「旭志元旦マラソン大会」を走って、家族の年始なのだが、父が介護施設に入所したりコロナ禍で大会が中止になったりしてぽっかりと暇になった。
そこに女性2人が元日から「カニのハサミ岩」で登るというので、案内がてら出かけてみた。

山に行く前に、地元の八幡宮と納骨堂、お寺でお参りを済ませた。
昨年は実に平和であったが、今年はいろいろと神様・仏さま・ご先祖様にお願いすることが多い。

今日の「カニのハサミ岩」でのお目当ては、12月19日に澤田さんが開拓・初登された「ガバたちのさえずり 5.10b」を登ることである。

実は開拓時にTr.で試登していたのでOSにはならないが、1回で登ることができた。変化に富んで面白いルートだった。

女性陣も奮闘、出だしのクラックがけっこう難しい。


午前中にはあったツララも午後にはすっかり無くなった。
岩場は南面で無風、とても登りやすい。


私はTr.で「宇土櫓 5.11a」にトライしたが今の実力ではとても登れそうになかった。


盛り塩で安全祈願。
今年もハサミ岩で事故が起こりませんように。


帰りの林道でセルフポートレート。


上内田神社にて。
尾根の上に「カニのハサミ岩」が見える。
近くにある「相良観音」への道は初詣の車がたくさん行き交っていた。

五色岩、やっと1本初登!

2021.12.28(火) 日向神:五色岩 8

今朝の熊本地方は放射冷却で冷えた分、快晴である。
外気温氷点下1度、もちろんオープンドライブで日向神をめざす。
星原峠を越えて福岡県にはいると雪が現れてきた。

「つる橋の積雪」
ご心配なく、積雪はこの橋の上だけで一般道はよく乾いていた。


9時半のキャンプ場はこんな感じ。
平日なのでさすがに私だけ。

南面のびっくりフェイスはもちろん明るいが、下部のスラブにはまだ陽が当たっていない。
右側の常緑樹の枝を落としてスラブの日当たりを良くした。
11時過ぎ、花立岩の頭からやっとスラブ全体に陽が差してきた。
Tr.で登り、ボルト位置を設定した。
下りながらの掃除。
とにかく傾斜がゆるいので落としたゴミが全て下に溜まってなかなかきれいにならない。

今日の昼食。
おにぎり1個、FD揚げナスの味噌汁、沖縄のバナナケーキ、ピリ辛チーカマ、バナナ、コーヒー。

上から下りながらボルト5本打。
さて、今日は初めてソロシステムを試した。
「ゆずレモン 5.10a   B5   22m 緒方一成」初登。
※後日、グレードを(5.9)に修正した。

左のロープ沿いがルート。
中央部には古いリングボルトルートがある。

最初はルート名を「君がため」にしようと思った。
君とは、八女津姫岩のスラブ登りに飽きた、あなたです。
日向神の冬の定番、バルコニーエリアで登るための60mロープを持っていない、あなたです。
雌鉾岳「大長征ルート」をリードするためにドスラブのトレーニングをしたがっている、あなたです。
このルートをリードして、「う~ん、5.9でいいんじゃないかな」とかつぶやく方は、あと30m先にある「そら 5.10c」や「日向神園芸店 5.11a」に進んでください。


今回のロープソロのアイテム。
①簡易チェストハーネス用120cmスリング
②定番のひも付きグリグリ
③マイクロトラクションの代わりは昭和のユマール

沢沿いの車道に下りるとまだ雪が残っていた。
日当たりの良い五色岩とは相当の気温差がある。

家に帰って、泥だらけの開拓用ロープを洗った。
カニのハサミ岩から大活躍している。


これが冬のオープンドライブに欠かせないホット「ゆずレモン」

最強寒波下の五色岩

2021.12.26(日) 日向神:五色岩 7

年内の最強寒波らしいが、朝から青空も見えるので星原峠越えで日向神へ。
途中にボルダーをしている若者が2人いたものの、この寒さではさすがに駐車場は空っぽだ。
心配した雪は山中の落ち葉の上に薄っすらと乗っている程度。

五色岩も早いもので今日で7回目。
ブログのカテゴリーに「五色岩」を追加した。
今日も一人なので、岩場の全容を掴むために「びっくりフェイス」を右から巻いて頂上を目指した。
対岸には「花立岩」が薄く雪をまとっている。

山頂部のすぐ先は11月21日にす~さんと左側から辿り着いたところだった。
岩頭部まで50mのロープでラッペルしたが、下はとても近寄りがたい所だ。

歩いて下ると午後1時近い。
昼食を食べて体を温め、前回の続きでスラブの掃除をした。
傾斜が緩いので落としたコケや土がすぐ下に溜まる。
最後にトップロープ(ソロ)で登ってみた。

右と左、2本のラインが引けそうである。
帰るころには山中の雪も消えていた。
車に戻ると外気温は1度だった。


けほぎ橋にて。


予想以上にいい天気だった。

五色岩に初の終了点設置

2021.12.19(日) 日向神:五色岩 138

雪が降りそうな不安定な天気だが一応行ってみる。
K1さんがタケシさんを待っていて、道端エリアのハチの巣を撤去するそうだ。

今日も五色岩に一人で向かう。
これまで左奥の末端部で開拓(4日間)を進めていたがどうもしっくりこないので、今日は以前から目を付けていた一番手前のスラブ帯の下にリュックを置いた。

今日のための準備は万全だ。
左奥からロープも2本下ろしてきた。

スラブの右からブッシュを登り上部に達すると古いボルトが見えた。
これだけの立派で長いスラブ、先人が手をつけない訳がない。
下から22m辺りにRCCボルトがあったので、振り子トラバースで近寄り、チェーンの終了点を設置した。
後はもう苔落としと左右の灌木切りに全集中、下まで降りてきたら午後2時だった。
途中にリングのとれたボルトの頭が何個か見つかった。

本日の昼食。

落とした枝を片づけたり、2回目の掃除をしたらもう夕暮れ時だった。
今日の拾得物。
RCCボルト、アルミハンガー、ワイヤーナッツのセット。
35年ぐらい前のものだろう。

帰り道の道端エリアで落とされたハチの巣を確認。

【写真】はタケシさんから送られてきたもの。
それにしても大きい巣だ。中に成虫が10匹ほどいたとのこと。
お疲れ様、ありがとうございます。

ちょうどここで開拓者の新原さんが来られたので、「びっくりフェイス下部のスラブルート」について尋ねると、「もう好きにやっていいよ」と快諾を得た。
次回からは初級者向けのスラブルートとしてリメイクする予定である。

日向神ダム湖畔の道路わきにはイルミネーションが点灯していた。

冬空の五色岩

2021.12.12(日) 日向神:五色岩 137

曇り空に時折強い風が吹いた一日。
それでも日曜日とあって日向神にクライマーの姿は多い。

連日の五色岩開拓となった。
今日はビレイヤー(さとさん)がいるのでこれまでやり残した仕事ができそうだ。

①上部へのルートに最終ボルトを1本設置。

これで、フリーで登ることができる。
カムの練習もできる。終了点は立木。

②右へFixロープを張った。

ここから右のカンテを下から回り込む。

カンテ上部に足場が乏しい無理な態勢でボルトを追加。
右手が離せず、左手でのドリリング。
行きはカンテを右下から巻いたが、今後の事を考えて上部にロープを張った。

③もう一本、新しいところにFixを張った。
掃除は大変そうだが面白いルートが引けそうだ。
今日はビレイヤーがいることで3日分ぐらいの仕事ができた。

遅い昼食を摂り、午後から来られた林田さんを加えて既成ルートを登った。

【かすみ 5.10a】を登る林田さんはMOS。

④【初島物語 5.10b】 MOS

今年開かれた新しいルート。
下部のボルトが8mmと多少不安もあるが逆層ホールドが楽しいルートだった。

今日も帰り道に「カニのハサミ岩」からもどる澤田さんの車とすれ違った。お互い充実した一日を過ごせたと思う。

ドリルがプッツンした日

2021.12.11(土) 日向神:五色岩 136


冬の晴れた日の菊池川沿いは朝霧が出る。

先週の続きで岩場の整備。

ソロでトラバース気味にカンテを回り、灌木やツタでプロテクションを取りながら進み「ここで一本!」とドリルにビットをセットして穴を穿とうとした時だった。
トリガーを引いてもドリルが全く動かない。
「はあ~?!」
バッテリーか、ドリル本体か、その両方か。
いろいろ考えるがもう今は戻ることが最優先だ。
這う這うの体(てい)でなんとか戻ってきた。

朝から1回も試運転しなかった私がもちろん悪いが、人生何があるか分からないものだ。

今日の昼食は梅おかかのおにぎりとFD揚げなすの味噌汁、そして320円のフルーツサンドをチョイス。

午後は木こりと岩場の探索。

帰るころには弁財天岩の左肩に半月が昇っていた。

自宅に帰り、バッテリーを交換したらドリルが動いた。

暖かいぞ、五色岩

2021.12.5(日) 日向神:五色岩 135

昨日の八面山クライムは心身ともに満足の極み。
今日はゆったりと日向神を目指した。
駐車場で久しぶりに「白いロードスター」と会った。

一人で五色岩に向かい、タケシさんから預かった「びっくりフェイスと日向神タワー分岐」の道標を木に結んだ。

今日から本格的に開拓を始めた。

こんな訳の分からない壁も・・・。


Fixを張って掃除をするときれいになる。


今日の昼食。
いつもの「FD揚げなす・梅おかかのおにぎり・バナナ」
今日から冬季定番の「おしるこ」が入った。


しかし、何という暖かさだろう。
小春日和と北風がまったく吹かない地形のおかげか。

帰りは星原峠から岳間へ下る。

去年もサザンカの花びらの上で写真を撮ったな。

初冬の八面山中部:新エリア

2021.12.4(土) 八面山 6

7:10 自宅出発。387号線を走る。峠は気温2度。
菊池~津江~日田~山国~
9:47 八面山:上部駐車場
先週もう少しで登れそうだった上部エリアの「大内ライン 5.11b」を登るために単身乗り込んだ。
しかし、前夜は雨が降り今日は曇りで気温も10度以下とあって誰も来ない。
先週の上部エリアの喧騒が嘘のようだ。
山もわずか1週間で晩秋から初冬へと変わった。
仕方がないので車があった中部エリアに移動した。
すると新エリア(Bサイド)にカニのハサミ岩にも2回登りに来られたAtsuさん、祥子さんらがおられたので加えていただいた。

① take5 (5.8) MOS
日陰で気温も低くアップにならない。

② 新宝島 (5.10b) NG
見た目からして5.10bではない感じ。
ラインを読み違えてテンション。
新エリアの先制パンチを食らった。

③ にんじゃりばんばん (5.10c) OS
凹角のクラックを使う快適なルート。

登っているのはクドウさん。

④ どろん (5.10c) OS

ポケット目がけて立ち上がるのが厳しい。

フレークは接着剤で固めてあるので安心。

⑤ コネクト (5.11N) NG

指先ポケットで体を引き上げるのが難。
足の置き方ができないようだ。

⑥ コネクト(5.11N) NG

⑦ ぺけぺけ (5.11a) OS

気持ちの良いカチが随所に散りばめられた好ルート。
本日、会心の1本。ビレイヤーは山本さん。

⑧ 新宝島 (5.10b) NG
最後に気持ちよく帰ろうと欲を出したが腕は終わっていた。

最後の写真は現地トポ。

以前からあるAサイドはリボルトされて更によくなっているらしい。
Bサイドに宿題が2本。また行かなければならない。

ところで、
登った時間は6時間ぐらい。
車の運転は往復6時間ぐらい。
暗い夕方の気温5度でもロードスターはオープンドライブ。
シートヒーターはまだレベル1、フリースのひざ掛けをすれば温風が足元にたまり快適だった。
しかし、大分の車の流れは速い。
信号機が少ないとはいえ、一般道を時速80キロは当たり前。
熊本はのんきだと思った。
その中でも日田市内で車線変更を繰り返す車を見たら熊本ナンバーだった!
往復231km、平均燃費17.2km/ℓ

国東の紅葉と八面山クライム

2021.11.27(土)~28日(日) ロドキャン8 八面山5

事前の計画では、1日目は国東半島の田原山(鋸山)ハイク、「風の郷」温泉、富貴寺ライトアップ、夜はキャンプ。
2日目は津波戸山ハイクだった。
しかし、前日になって「八面山が近い」ことに気付き、急遽クライミング道具を車に詰め込んだ。

11月27日(土)
8:15 泗水を出発~小国~玖珠~院内で昼食、朝は気温3度。
11:50 鋸山登山口着、ここまでで130km、気温13度。

山名のごとく、のこぎりのような尾根を進む。
13:00 見返り岩~大観峰(山頂)

北には4月に登った両子山が見えた。
13:40 登山口下山
3時間の予定が1時間20分だった。

駐車場の紅葉は見事である。

14:20 六郷満山「富貴寺」
4月には少しルートが外れていたのでここは訪れていない。
富貴寺の紅葉はすばらしいとのことで、この日までとっておいた。
「富貴寺大堂」は九州最古の木造建築で国宝である。

拝観料500円だが、大堂の中で格調高い解説を聴くことができて満足。観光客が写り込まないようにするのが難しい。

16:20 八面山山頂 下見

17:20 金色温泉

入湯料700円。食事はコロナ禍の影響か出されていなかった。
八面山でキャンプ。
バイオトイレが新設されていた。

ロードスターのテールランプに焚火の炎が写っている。

11月28日(日)
晩秋の山の夜は寒い。たぶん氷点下2度ぐらいだろう。
寒さで1時間おきに目が覚めた。
冬のキャンプは苦行である。

晩秋の八面山上部エリアは多くのクライマーで賑わった。
一人で来ても【ビレイヤー】には事欠かない。
①鯉の滝登り(5.9) MOS 【ロボさん】
B10と長いが、フレークが多く快適に登れる。

②バースデー(5.10d) OS 【より子さん】

烏天狗のすぐ右のルートで、けっこうパワーを使った。
登っているのはより子さん。

③大内ライン(5.11b) NG 【薛さん】

4年前の宿題終わらず!

④大内ライン(Tr.) 【井田さん】
4年前に見つけたムーブを思い出した。
やっぱり何回か通わないとダメだ。
次回こそは登れそう。

⑤姫(5.11a) 敗退 【原さん】

4年前は2便目に登っているが、今日はもう腕が終わっていた。
眠れない冬キャンプのせいにしておこう。
何度も小用に起き、水分不足で腕がつった。

今日は大分県山岳連盟のクライミング講習会も行われ、旧知の吉野さん、原さん、宮本さんらとも会えて良かった。
中部エリアではリボルト作業が行われていた。

帰りは「青の洞門」に寄った。

こんな了海像を見せられると涙が出そうになる。
いつかゆっくりと洞門を歩いてみたい。


耶馬渓の一角。
帰りは中津日田道路から玖珠~小国~菊池へ。
18:00 無事に自宅着
走行距離334km、平均燃費17.1km/ℓ

五色岩でアルパインクライミング!

2021.11.21(日) 日向神:五色岩 134

昨日、8年ぶりに「びっくりフェイス」の左奥の壁を登った。
その際、更に左側の壁にルートが引けるのではないかと思った。

今日は朝7時からカニのハサミ岩に登り、開拓用ロープを2本下ろしてきた。
9時30分、日向神駐車場です~さんと合流。
駐車場はもう車であふれようとしていた。

橋のたもとのモミジがきれい。

「びっくりフェイス」のある岩山は昔「五色岩」と呼んでいたらしい。
今日は五色岩の稜線に立つことを目標にした。

岩場の末端まで進むと、8mぐらいのクラックが走る白壁があるのでここに取り付いた。

家の小屋に30数年間眠っていたナッツ、棒フレンズ、スカイフック、あぶみ、そしていつものドリルを駆使してなんとか登り切った。
上部の急な斜面もロープを出して短く3ピッチに区切って稜線に達した。

後の岩頭は大黒岩(日向神タワー)
(このクライミングパンツがロードスターに合わないとK1さんに言われてしまった)


懸垂下降してナッツの回収をするす~さん。
この後、す~さんは「霞 5.10a」をMOS。
小雨が落ち始めたので早目に撤収した。