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昭和生まれ 熊本県菊池市在住 暇な日は草刈、読書、ナンプレなど

岩野山便り No 1

2019.11.16(土) 岩野山

秋晴れの土曜日だが午前中は家の用事、午後は地域の行事。
しかしその間に2時間ほど暇があったので岩野山へ行った。

今日は駐車場に車がない。シューズと水、カメラだけをザックに入れて出発。
アプローチの林道が妙に明るく感じられる。

どうも落ち葉まで掃いてあるようだ。
岩場に着いてまた驚いた。
広場に座り心地の良いベンチが出現していたのだ。

ビンに入れた「岩野山ノート」には何も書いてないので、やはりどなたかが仕事として整備されたのだろう。ゴルフ場に訊けば何か分かるだろうが、ここはお礼を言う立場でもなし、流れにお任せしよう。
しばらく一人で遊んでいたら、正面カンテのホールドがまた欠けているのに気づいた。浮石を少し落としたが、これからも登る時は十分注意が必要だ。

帰り道で「ジムグリ」を見つけた。ザックからカメラを出しているうちにすぐ分厚い腐葉土の中に潜ってしまい、自称「カメラ小僧」としては大失態を犯してしまった。
ジムグリ(地潜)は日本で一番きれいなヘビと言われている。10年ほど前に九重山で初めて写真撮影に成功した。その後は九重山に行かなければ見ることができない貴重なヘビと思っていた。ところが2017年の夏に八方ヶ岳で出会うことができた。下の写真はその時の物である。

(アーカイブ~2017年8月 「八方ヶ岳 ヘビ図鑑」参照)
こんな素敵なヘビがいる岩野山にはまた愛着がわく。

最後の写真はセルフポートレート。

岩野山:令和の大整備(2回目)

2019.11.10(日) 岩野山ルート整備

10時まで秋のガーデニング。
・コスモス、日日草、マリーゴールド、アサガオ鉢の片づけ。
・百日紅のひこばえ、枝落とし。落ち葉掃き。
・バターナッツカボチャの収穫(初物)
11時から岩野山へ。
駐車場からの林道や岩場の木がまた切って整備してある。本当に歩きやすくなった。「クライマーの皆さん、どんどん登ってください」と言わんばかりである。
広場が本当に「広場」になった。

本日、広場に「記録用ビン(メモ帳、トポ)」を設置した。

登りに来られた方が記録、感想、気づきなど書くことで岩場の保全とお互いの交流ができるのではないかと思う。また、「落石注意」のパウチシートも設置した。
ほどなく、2週間前に会った福岡からの3人が来られたので仕事を手伝っていただいたり、一緒に登った。写真は「カンテ右」を登ってきたSatoさん。

今日は5か所の終了点をステンレスチェーン(1本)と新しいロープに交換した。
基本のセットは下の写真の感じである。

これで格段に安全性が増した。また、上部までつなぐ「ニッケ栗まんじゅう」のほぼ中間点になるバンド帯にボルトを1本追加した。
終了点が立木だった「秋日」にもボルト・チェーンを追加した。

我が家から車で15分と近い岩野山にセブンコーヒーをすすりながら一人で向かう。
「今日は誰か来ていないかなぁ」といつも思う。
誰もいなければ草刈りをして、トラバースで遊んで帰る。
数年前は一人でもロックタワーにトップロープをかけてユマールで登っていたがいまはそこまでの気力はない。
幸いにも今日は3人来られ、終了点の付け替え作業も手伝っていただき有難かった。
帰りに今朝とれたバターナッツカボチャをプレゼント。

これからの季節、南向きで北風の当たらない岩野山はクライミングのベストシーズンを迎える。写真は「ヤモリの卵 5.11a」である。(Satoさん提供)

日向神:「飛行機雲」に初トライ

2019.11.9(土) 日向神クライミング

「今日こそエレキバン(5.11c)をRPしよう」と意気込んで日向神へ。
最初は道端エリアにまたルートを拓こうとしているK1さんのお手伝い。
その後、アップで1本登った。
①「瞳 5.10a」 R(リピート)
ここにはQDが1本残置されていたので保管している。

会友のキーボウさんが来たので二人で愛のエリアへ行った。
K1さんも開拓がひと段落したら愛のエリアへ登ってきた。
②飛行機雲(5.12a) NG
キーボウさんに「僕は最初1テンで行けました。いっせいさんなら行けますよ!」と甘い言葉をかけられ、つい取り付いてみた。
3ピン目から突然行き詰まり相当ねばったが遂にテンション。「プリクリップ棒が欲しいなあ」と思いながら、スリングを使った人工でロープを伸ばした。
そして約30cmほどの段差越え(たぶん核心部)で完全に詰まった。しかたなく1mほど右にランナウトして活路を見い出そうとしたらステンのボルトが2本(?)突然現れた。もしかしたら敗退用の仮終了点か。
その後は少しルートを外れて右から終了点まで登った。

③飛行機雲(トップロープ)
さすがにトップロープなのでA0は使わなかったし上部もルート沿いに登れたが、一番難しいのは下部の3ピン目あたりと思えた。

もう「エレキバン」に挑む気力はなくなっていた。
この頃自分の気力・体力が落ちてきたようにも感じていたので、後は愛のエリアでのWork outにあてた。
④義理チョコで勘違い(5.11a) R(リピート)
「本命チョコ」のクラックに手を伸ばさずに登れた。
⑤初歩のレイバックPLUS(5.11a) R
テラスに思い切りよくマントリングで上がれた。good job!
⑥今日もing(5.11a) R
写真はこのルートをRPするK1さん。

⑦初歩のレイバックPLUS(5.11a) NG
回収で登ったら疲れていたのかマントリング失敗。
⑧初夢(5.10a) R
遅く来たなおさんのためにトップロープをしかけに登り、終了点は「右往左往」を使った。(初夢の左1mにある) 写真は「初夢」

⑨右往左往(Tr.) NG
「毘沙門天」と「初夢」の間を登るトップロープ課題。
久しぶりにトライして1テンで行けたのは上出来だろう。

今日の愛のエリアは福岡2人、大分2人、熊本4人、宮崎1人、関東1人とバラエティに富んでいた。
車に乗ったら17:30。もう月がきれいに昇っていた。
眠気覚ましに「あいみょん」を聴きながら帰った。

岩野山、令和の大整備!

2019.11.4(月) 岩野山:ルート整備

3連休の最終日は岩野山のルート整備をした。
10月26日(土)に福岡の方々と「サニーサイドカンテ」を登った時、終了点のスリングが異常に劣化していたのに驚いた。原因は古いロープを使ったからである。古いロープは一見損傷がなくとも紫外線に当たると急激に劣化するのだ。(じゃあ、なんで使ったの? という声が聞こえる・・・)
先日から大きめのチェーン等を買いそろえて今日を迎えた。同行はさんちゃんである。さんちゃんは初心者なのでまずラッペル(懸垂下降)の練習から始めた。

①正面フェース(ノーマル 5.8)
ここの終了点はステンのハンガーが2本とアルミが1本ある。熊本のTさんが新しいロープで長いスリングを設置されているが、やはり永くは持たないだろう。左側を9玉のチェーンと交換した。右側はチェーンの長さが足らないので交換はできず、スリングの結び目をやっとほどいて長さを調節したにとどまった。

②カンテ終了点からラッペル
正面フェースからのラッペルは支点が下にあるのでやりずらい。数年前にラッペル・ステーションに打ち換えたカンテ終了点からラッペルした。

③サニーサイドカンテ(5.9)
ここの終了点は古いロープスリングで劣化が激しかった。

ここは私だけ登って9玉と5玉のチェーンと交換した。
ロープはナイフで切ったので交換は早かった。

トップロープにしてさんちゃんがトライしたが、まだまだ修行が足りないようだ。

④上部壁終了点の整備
ここは以前からの問題個所だ。なんとラッペル・ステーションのオールアンカーで打たれたボルトが1本抜けていたのだ。ここは非常に高度感もあり、私をはじめみんなびくびくしてラッペルをしていた。
上部壁のボルトは以前からあり、オールアンカーでどれも浅打ちである。岩野山の岩質(片麻岩)に負けてしっかりボルトを埋め込むことができなかったのだろう。
幸運にも工具を2つ持っていたので抜けたボルトからナットを外すことができ、ヒルティのグージョン(ボルト)を1本追加することで元からあったステーションを復活させることができた。

やっと下(奥の院)まで安心してラッペルできるようになった。

⑤浮き岩の除去
ロックタワーとサニーサイドカンテの間に浮いた大岩がいつのころからか出現していた。近年の台風の産物かもしれない。
上部壁からロープに下がって偵察するといかにも危ない。クラックに泥が詰まり、徐々に下部から崩壊していったようだ。さっそくハンマーでたたき落とした。
しかし、相当の岩を落としたが、また新たにその上部に浮き岩が出現した。
今度は蹴ってもびくともしないのですぐに落ちることはなさそうだが、まったく油断はできない。

岩場の基部を通る時は、上を見ながらさっさと移動しなければならない。

今後、終了点の整備はロックタワーの「ドミノライン」や前傾壁の「フェアウェイ」、積み木崩し岩でも行う予定である。

ぺったんこスラブの近くに青いフリースの上着が残されていた。心当たりの方はFBのコメント欄にでも書き込んでほしい。

野岳で作戦ミス!

2019.11.2(土) 長崎:野岳クライミング

秋晴れの3連休、初日は会山行で長崎県大村の野岳。
参加者はユジンさん、白ちゃん、さんちゃん、私の4人。
7:30 熊本の我が家~植木IC~みやま柳川IC~10:10 野岳 約120km。
今日の野岳は先客が10人ぐらいで、合計15人。
神戸からMおさんとAさんのペアが来られていた。日向神でお会いして以来5年ぶり、相変わらずお元気そうである。
①セシボン(5.11a) R(リピート) 一応アップのつもり。
ここで、右隣の「恐怖のトラバース 5.11c」が気になった。以前のコケコケが随分ときれいになっている。前回トライして、核心部のクリップができずに敗退しているが「上から長ヌンを架ければ行けるのではないか?!」と思った。セシボンから下りながら核心部にQD3連結の長ヌンを架けた。
横では野岳初見参のさんちゃんが「スポットライト 5.8」をオンサイト。

②恐怖のトラバース(5.11c) NG
やってみて、このルートはリップをトラバースするのではなく、3ピン目からリップに上がるのが設定ルートに思えた。この辺りの薄カチは持ちにくく左腕が消耗した。

③ヘールボップ彗星(5.11d) NG
下部は思ったよりも楽に登れたが、上までマスターで登れるほど甘くはない。核心部手前で左手指に力がこもらないことに気づきテンション。恐怖のトラバースで左腕を消耗させたのが今日一番の作戦ミスだ。
1テン後は素直に登れた。

【昼食】
珍しくストーブを持参してカップ麺にした。意外と水分がたくさん摂れて、午後のことを思うと他はあまり食べたくない。ゆっくり休んで腕の回復を待つ。
④ダーティーレイバック(5.10b) R
さんちゃんの為にトップロープを仕掛けた。
近くの「魔の終着駅」では白ちゃんが渾身のトライを続けていた。

⑤ヘールボップ彗星(5.11d) 敗退
核心部の3手と足が連動せず、フォールを繰り返して敗退。
お腹にガスがたまり、本日の50%に達する女子率の中では登りながらオナラをする訳にもいかず注意力散漫。昼食のカップ麺が作戦ミスの第2弾だ。

本命に架けてトライ数を減らしたので本日はまだ5本。
このままでは帰れぬともう1本だけ登った。
⑥魔の終着駅(5.11b) R
このルートは相性がいいのか、疲れていても登れる。

最後に本日の会山行の記念写真を撮った。

左後ろは遂にタンクトップを卒業したしのぶさん。
個人的には少し寂しい。

 

脊梁:国見岳で疲労困憊

2019.10.26(土)岩野山~27(日) 脊梁・国見岳ハイク

あそ望山岳会が全国版の登山ガイドブックの改定に携わることになった。
ついては、だーよし会員の計画で脊梁の最高峰:国見岳(1739m)の集中ルート調査となった。
10月26日(土)
午前中はパッキングに手間取り、10時過ぎから岩野山へ行った。
ちょうど福岡から4人来られていて一緒に登った。
①サニーサイドカンテ(5.10a) R
②ニッケ栗饅頭:上部まで(5.10a)R
③ドミノライン(5.10b)R
翌日、LINEで50枚ほどの写真が届いた。

中に星空の下で登っているように加工してある写真がありびっくりした。

14:30 北区市役所でキーボウ車、上熊本でカナちん車と乗り継ぎながら五家荘渓流キャンプ場に着いたときはもう暗かった。
会員が12名集まり、夜はBBQ。ロッジはガス、トイレ付きで1万5千円なり。

10月27日(日)

私は「新椎葉越~烏帽子岳~五勇山~国見岳ピストン」コースなので朝が早い。
5:00 起床。朝食は昨夜の鍋にご飯を入れたおじやで、これはうまい。
早朝、ヘッデンを頼りにパッキングしたり朝食を摂るなど何十年ぶりだろうか。
6:00 出発。メンバーはtokuさんがリーダーで、アリキチさん、さんちゃん、そして私の4人。
6:30 新椎葉峠(峰越)着。途中でヤマドリやシカの群れを見た。
8:30 烏帽子岳

紅葉が美しい。きのこ類がたくさんだ。ツチアケビもあった。

9:40 五勇山
縦走路にはシャクナゲが多い。途中の「展望岩」はレストポイントだ。
10:30 小国見岳

遠くに霧島連山が見える。


開けた場所も多く、歩きやすい。
アップダウンも少なく、トレランには最適のコースだろう。

11:00 大国見岳(1739m) レストも入れて山道約10キロを4時間だった。

昼食。私は久しぶりのハイクでかなり軽量化に取り組み、重いのは一眼レフカメラぐらいだった。ところが他のみんなは寒くもないのにガスコンロでお湯を沸かしてビッグサイズのカップラーメンを食べている。水もハイドレーションシステムだったのは私だけ。いかに脊梁山地とはいえ、日帰り登山なんかまったく気負いがない感じだ。12時には3ルートから12名全員が揃ったので記念写真を撮った。
12:00 帰り路も長い私たちが一番に下山開始
15:00 新椎葉峠着。帰りはレストも入れてちょうど3時間だった。
tokuさんがリーダーでも特に走ることはなく、早歩き程度ではあったが、実動7時間で体がガタガタになった。なにせ山歩きは5月の黒岳以来、トレランはここ数年やっておらず、よくもまあ体が持ったと我ながら感心している。
クライミングを辞めたらハイクをやろうと思っていたが、ハイクの方が断然厳しい。山を歩けなくなったら岩を登る方が正しい順番かもしれない。
18:00 自宅着。帰りはtokuさんの車で御船~植木間は高速道を利用した。

日向神:アケビ採りとリハビリClimbing

2019.10.20(日) 日向神クライミング

10月4日に発熱して最高38.8度、昼間は37.2度前後で夜になると38度になる日々を約2週間過ごしてきた。やっとここ3日ほど37度を超えることがなくなったので、今日は3週間ぶりの日向神となった。
発熱に苦しんだ後のクライミングはどうなのか?

9:00 日向神着
山はぼちぼち紅葉が始まっている。岩は昨日までの雨で少し湿っている。
山友(山崎夫婦、原口さん)より早く来たのはアケビ採りのためだ。
目立つ所のアケビが先週の3連休に採られているのは承知。
お目当ての所へ行くと、大きいものがあった。なんとかちぎるともう中身が落ちていた。やはり1週間遅かったようだ。

これは高すぎて手が届かない。

10:00 道端エリアへ、ここは岩の乾きが早い。
午前中は人も少なかったが午後は16人ほどに増えた。
佐賀のSさんの赤ちゃんとも初対面できた。
①四郎(5.9)      R(リピート)
②春眠(5.10)    R ぎりぎり。
③春霞(5.10+)   R ぎりぎり。
④トラ子(5.11b)  R まずまず。
⑤瞳 (5.10a)    R よしよし。
⑥ウエルカムベイビー(5.11) NG 足が止まらない。
⑦シンシア(5.11a)  R らくらく。
⑧ルネッサンス(5.10b) R すいすい。
ファミリー壁も大賑わいだ。

「ウエルカムベイビー」の上部はシューズがリソール1日目だからか、湿気が多かったからか、病み上がりだからか足が止まらなかった。なんでもうまくいく訳はない。
久しぶりのクライミングも思ったほど力が落ちておらず十分満足の一日だった。
10月も中旬、登るときは半そでだったが、氷を入れた水筒は出番がなかった。

秋も深まり、生き物の姿も少なくなった。
このオオカマキリは目玉が離れていてかわいい。

このサワガニは駐車場にいた。

帰りにまた難解な看板を見つけた。

最初、「下吹原(シモフケバル)と書いてドブチと読む」のかと思った。
否、さすがにそれはなかろうと思い、近くにおられたおばあちゃんに話を訊いた。
するとこの看板は「大字大渕、字下吹原」と判った。

中国あるある、珍道中③

2019.10.15(火) 北京~福岡~熊本

①中国の道路事情
前述したように車は高級外車が多い。国産車はやはり故障が多いそうだ。車を持つことは市民のステータスらしいが、通勤時間には韓国:現代自動車のタクシーがたくさん走っている。ナンバーの末尾制限や駐車料金が高いので普段はタクシーを使うそうだ。すべてスマホ決済なのでぼったくられる心配もない。
昔、道路いっぱいに自転車や単車が走っていた光景はもうない。自転車はほとんどシェアサイクルで、単車は電動で無灯火・ノーヘル、歩道を静かに走ってくるのでちょっと怖い。横断歩道に歩行者用の信号機はない。横の車の信号機に合わせて歩くが、車優先らしくどんどん曲がってくるので油断はできない。

頤和園の近くで三輪車を見た。
幌にはマクドナルド、やっと見つけた私の中の中国である。

下の写真には「味千ラーメン店」が見える。熊本発で大成功を収めたラーメン店として有名だ。

②これが最後のトラブルか?
15日は帰国の日で5:20起床、6:00出発、朝食は弁当の予定。
ところがまたもやトラブル発生。マイクロバスの運転手が寝坊して時間通りには来れないという! 急遽、車でKさんを送って来られた奥様を呼び戻し、タクシーを一台追加して事なきを得た。レンタルした車の運転手が寝坊なんて、よくある事なのか?
③帰国の途へ
北京空港は大きいが迷子にもならず、無事搭乗手続きが終わった。
eチケットなので事前に手元に何もなくこれはまだ慣れなくて不安であった。お世話になったKさんご夫婦にはなんとお礼を言っていいのか分からないぐらいだった。
出国のボデイチェックは入念だった。若い女性だが黒い皮の長靴に上下黒の戦闘服、笑顔はまったくないからちょっときつい。何か1つでもおかしなものを見つけたら歩合制で給料が上がるのではないか。
最後に免税店で300元以上残っていたので恐竜の絵本と科学の本、月餅、紹興酒を買ってほとんど使いきった。現地(ホテル)で両替したのは1万円である。
その後、搭乗してもなかなか飛行機が出発しない。約1時間何の説明もなく待たされたが、こんなのはトラブルの中には入らない。
途中、乗り継ぎの大連で最後のトラブル発生。
同行の若いMさんが出国手続きでパスポートと航空券を出したら、パスポートだけ戻されたのだ。これはおかしいと日本語で訴えるも「ノープロブレム!」と強く言われたのだ。呆然と立ちすくんでいると、後ろから来たヨーロッパ系の方がMさんの航空券を持っていて、危うく事なきを得たらしい。しかしいったいどういう事だろう?
ちなみにMさんは12日に新幹線の切符を紛失している。彼女もどきどきの旅行であった。
福岡空港で荷物を手にしたら農林水産省の麻薬犬に匂いをかがせるが、リードを持つ女性職員が笑顔でとても日本的だった。
セブンイレブンで久しぶりに飲むコーヒーがうまい。Nさんはおにぎりをぱくついている。帰りの機内食も口に合わず食べられなかったそうだ。
入院された添乗員さんは脳内出血ではなく、極度のストレスが原因だったそうだ。入院したのも国内であって、中国でなかったことも良かったととらえたい。
飛行機の遅延で到着は遅くなり、高速バスもほぼ1時間待たされた。しかし、皆の顔にはえもいえない安ど感が漂っていた。
最後に頤和園でのアナザースカイ的写真。

中国あるある、珍道中② 

2019.10.14(月)~15(火) 中国旅行②

①天安門広場の国旗掲揚
4:40 起床、5:00 出発。
目指すは日の出と共に行われる天安門広場での国旗掲揚式だ。この旅行企画者のTさんが前回見損なってぜひ見たいというもの。
天安門と言えば日本では国会議事堂や皇居前広場みたいなところ。近づくにつれ人(観光バスで来た地方の人々)が多くなり、途中でパスポートチェックもある。更に近づくと人垣ができてその先で何があっているのかまったくわからない。どうも若い近衛兵が一糸乱れぬ動きで国旗掲揚の儀式を行っているらしい。
回りには自撮り棒を売る人が何人もいる。ダイソーで300円で売っているものだ。

自分を中心に360度回って動画を撮る人もいてよく人がぶつかって小競り合いが起きている。とにかく皆よくしゃべるのでざわざわとやかましく、これこそが中国。

さすがは首都北京。警察車両は多く、道路端にも警察・公安関係の制服組が朝からしっかり立っている。もうカメラを向ける勇気はない。
天安門近辺は駐車場も少なく、ホテルに帰るのも一苦労だが案内人のKさんがタクシーの手配などすべてをてきぱきとやってくれる。
②朝食
8:00 遅めの朝食。ビュッフェ式で小籠包はその場で作っている。牛乳に砂糖を入れ、揚げパンを付けて食べるのが好まれるらしい。目新しいものが多く、美味しくいただけた。大きなコーヒーメーカーのコーヒーがなくなっても近くに立つ女性は自分の仕事ではないらしく何もしない。
ロビーのトイレに大用は3つあり、2つは和式(中国式?)で紙はない。さすがに仕切りはあった。
③車のトラブル
日程は一日減ったが万里の長城は外せない。故宮博物館は月曜日で休館日だった。
長城はマイクロバスで高速に乗り約1時間と意外にも近いところにある。周りを走る車はベンツ、アウディ、フォルクスワーゲン、レクサス、レガシー、ホンダ車など高級車が多い。北京市民は金持ちなのだ。その辺りはKさんがよく説明してくれた。Kさんも数年前に4,000万円で買った部屋が今は1億円になったらしい。一人娘はカナダに留学しており、帰ってこなくてもいいと娘には言っているらしい。いわゆるバブルか。
遠くに長城が見え始めると上り坂になりマイクロバスが白い煙を吐き始めた。どうもそれは水蒸気で、オーバーヒートを起こしたのだ。高速道の路側帯に停めると後ろの車がクラクションをよく鳴らしながら追い越していく。中国では路側帯も走行車線なのだ。近くの駐車場までなんとか走って替えのバスが来るまで休憩。高速道でのオーバーヒート、こんなこともよくあることなのか?
④万里の長城(八達嶺)
ここが一番有名な長城らしい。Kさんはもっとゆっくり登れるところを勧めるのだが「どうせなら八達嶺に」とやっぱりなった。ここも人が多い。本当は昨日来る予定で入場券を予約してあったが一日遅れて入場券ががなかなか取れずまたもKさんにはご苦労をおかけした。入るのにボディチェック、パスポートチェックは当たり前。
ここは中央の関門から急な男坂と少しゆるやかな女坂に分かれる。男坂を登ると、なるほど結構な登りがある。しかし写真を撮りながらなので疲れるほどではない。見るとレンガの一つ一つに無数の掘った落書きがある。

途中に「禁止登攀」とあったので、壁を下から登る人がいるのかと思ったら、壁の上部にある胸壁部分に乗るなという程度の意味らしい。確かにここに座って写真を撮る人は多い。写真といっても皆スマホで、女性がポーズを取り、男性が撮ってあげるパターンだ。一眼レフなんか誰も下げておらず、もし持っているとした日本人だろう。
日本ではフイルムカメラの時代からの長い歴史があるが、中国ではカメラ時代がなくてスマホ時代がいっぺんに来たようだ。

ここでは何よりも天気に恵まれ、最高の観光を楽しめた。
その後、駐車場までが2kmほどもあり、シャトルバスは待ち時間が長いので歩いた。とにかくKさんは歩くのが速く、女性陣は万里の長城よりきつそうだった。
遅めの昼食は四川料理店で、麻婆豆腐や担々麵は予想通り辛かった。しかし美味い。
⑤頤和園
次は「頤和園(イワエン)」という西太后が軍事費を流用して作った夏の避暑地へ行った。ここも人が多く、たくさんのガイドがミニスピーカーで声を張り上げ、これぞまた中国。泗水町の「孔子公園」を1,000倍ぐらい立派にした建物群であり私にはあまり目新しくなかった。
ここで、石の廊下に水筆で字を書く人がいた。

達筆である。いいものを見せていただいた。

⑥北京ダック
夕食の前にイオンモールみたいな所で中国らしい雑貨やお菓子を買った。袋は違うが中身は日本と同じような物をお土産に買った。
北京ダックが食べられるという料理店。店に入ると独特な香辛料のにおいがして食欲をそそられる。ここの料理もおいしくて外れがなかった。

22:00 ホテルに戻ってきた。二日間の日程を一日に詰め込もうとしたが移動距離もあってやっぱりこんなものである。欲を言えば、胡同(フートン)巡りをしたかった。
ところで、昨夜は浴室にドライヤーがないと思っていたら、入り口の上部にホースの付いた白い箱があり、これがドライヤーだった。また、歯磨き粉はキャップの裏にある突起で穴を開けて使うものだった。なるほど、これでトイレのウォシュレットから水が出れば申し分なかった。

中国あるある、珍道中①

2019.12(土)~15(火) 中国の旅

20年ぶりの海外旅行、相当楽しみにしていたが期待以上のものがあった。旅慣れた仲間が「こんなハプニング続出の旅はなかった」と言ったぐらいだ。
今回は初めて中国旅行をする人にも「こんなことがあるんだ!」と役立つように書いてみよう。
①計画
今年の5月に職場仲間で秋の休みを利用した中国旅行の計画が立ち上がった。「中国:北京漫遊の旅」3泊4日である。費用は約14万円、保険代2,500円(任意)である。
②パスポート取得
5月に市役所のパスポート専用窓口で申請した。証明写真800円、戸籍抄本450円の計1,250円。
約2週間で交付されたが10年用は16,000円と少々お高い。
③準備物
・カメラ~Canon EOS-M、小型軽量のミラーレスに18~150㎜高倍率ズームセットを約10万円で購入。ちょうどEOS-Kiss3のレンズが1本紛失していたので迷うことはなかった。他に予備のバッテリー1個5,000円、レンズフード1,000円。カメラはもう1台、コンデジのPowerShot SX620HS(主に動画用)を持参した。
・スーツケース
旅動画を見てフレーム式かファスナー式か迷っていたが、値段と軽さでファスナー式に。実際にドンキに行ってたくさんの中から選んで色艶、手触り感も納得した。

これは特にフロントオープンポケットがあり、雨具や防風着などが立てたままで取り出せる。約60リットル、TSAロック式で約1万円。このサイズの黒色は数が多いので目立つ色のベルトを付けるべきだった。目印に紫色の紐を付けていたが帰ってきたときにはなくなっていた。
④事前学習
ネットの旅動画(YouTube)は結構見て、安全対策や便利100均グッズの知識を得た。中国に関しては、「中国S級B級論 高口康太」という本を図書館で借り、発展途上と最先端が混在する国の現状を学んだ。
⑤体調
出発1週間前に発熱して38.8度を記録。「これはインフルエンザでは」と思い病院を受診、一応「風邪」と診断された。(1つ前のブログ参照)
しかし薬を飲んでも夜は38度になり昼間は37.3度ぐらいで推移した。これは旅行中も同じ。実際は咳が続き、頭がほんの少し重いぐらいで体は動いたし夜は眠れた。
⑥12日、台風19号で欠航、ドタバタ劇の始まり
猛烈な台風19号の接近で12日(土)の福岡発の予定便が欠航した。関東以西に影響はないように思えたがこの頃は安全第一で物事が進む。翌日便は満席で空きがない。
普通これで諦めるところが、一応福岡空港に集合して最新情報を得て行動することになった。高速バス(ひのくに号)で西合志から福岡空港まで2,280円。
添乗員さんの尽力で「13日、広島空港からなら乗れる」ことになった。
ところが、ラグビーワールドカップの影響で福岡も広島も宿がない。しかし同行の若手がスマホを駆使して東広島に宿を得た。バスで博多駅へ移動。駅は緑色の服を着たグリーンランドの外国人が多い。新幹線の出発まで時間があったので近くの山の店を一人で目指すが、まったく土地勘がなく歩いてぐるっと回っただけ。
新幹線で博多駅~東広島駅へ。ここは新しい駅で回りに見どころは何もない。とりあえず夜は広島のおいしいお好み焼きを食べた。ホテル(8,500円、朝食付き)はきれいだし、今回は広島(中国地方)旅行で終わってもいい感じ。
⑦添乗員さんが!!!
朝食を一緒に食べていた添乗員さんが「右耳が聞こえない」という。突発性難聴というものか。耳鳴りとかはなく左耳は聞こえるのでそのまま部屋へ戻られた。
その後、出発時間近くになって添乗員さんから「動けない!」という連絡があった。部屋へ行ってみると彼は靴を履いたままベッドに倒れ、脂汗を流しながら吐き上げている。すぐ救急車が手配された。意識はあって、「このまま皆さんは中国へ行ってください」と言われるがTさんが救急車に同乗して西条市の病院へ向かわれた。脳内出血が疑われた。ここで我々が旅行をキャンセルしては彼の仕事にも迷惑がかかると思い、後ろ髪を引かれる思いで空港行きのタクシーに乗った。
⑧スマホがない! 飛行機に間に合うのか?
タクシーで20分も走ったころ、私のスマホがないことに気づいた。さっきの出発間際のドタバタでベッドの上に置き忘れていたのだ。すぐにホテルに確認して取りに戻ったが相当の時間ロスとタクシー代が約12,000円になった。
なんとか広島空港には余裕を持って到着したが、病院に付き添ったTさんが間に合うのか? かなり心配はしたがなんとかTさんも間に合った。
⑨荷物検査で引っかかる
X線検査官が「モバイルバッテリーをスーツケースに入れていませんか?」と訊く。「そんなものは持っていない」というが2回目も引っかかったのでオープン検査となった。すると見知らぬMバッテリーが出てきたではないか。なんと病院に行った添乗員さんの荷物袋を1つ預かっていたのだがその中に入っていたのだ。
まあ色々あったがなんとか「Air China  中国国際航空」便に乗ることができた。
⑩機内でのハプニング
機内食が楽しみだったので昼食は控えていた。出てきたものがこれ。

空の容器はただの飾りでスープも何もない。ハンバーガーと杏仁豆腐とブルボンのお菓子、そして水。そしてこのハンバーガーが硬くて喉を通らない。隣の中国人はパンに挟まれた薄いハムとレタスだけ食べていた。
飛行機は韓国ソウルの真上を飛び、大連空港で降りて入国検査を受ける。手指の指紋はもちろん、顔写真もしっかり撮られる。もう何も悪いことはできない。そして乗り継いだ飛行機は同じものであった。

大連市は400万人と言われているが東京みたいに大きい。同じ建物や住宅が整然と並び、統一感がある。とにかくでかく感じる。
北京に向かっては飛行機が何故か蛇行しながら飛ぶ。基本西に向かって飛ぶのでなかなか陽が沈まず、そのうちに満月が登ってきた。
雲の様子も変わってきて、雲と雲の間にスモッグのようなものがある。

飛行中にまたもやトラブル発生。
2つ前の座席の中国人女性が気分を悪くして倒れ動けなくなってしまったのだ。息子さんがメンソレタームを嗅がせるが効果なし。CAが集まってきて大騒ぎになってきた。こんな事もめったにあるもんじゃない。北京国際空港に着陸しても救急隊員が入ってきてとても降りられない。
ここで暇つぶしにと救助活動を写真に撮ったら、後ろにいたきれいなCAが「✖〇△✖〇△✖○△!」と大きな声で注意してきた。慌てて画像を消したら事なきを得たが、カメラを没収されてもおかしくないところだった。くわばらくわばら。
⑪空港からホテルへ
北京国際空港は大きい。それでも飛行機を賄いきれず、近くに世界最大級の新国際空港を作ったらしい。
現地案内人のKさんともやっと会えてホテルへ向かった。北京市朝陽区の「二十一世紀飯店(4星)である。以前、日本の首相も泊まったそうだ。もう月が高い。

夕食は近くの中国料理店へ。料理はどれもおいしかった。外に出ると寒く、気温は4度。長袖上着を2枚着たが手はしびれていた。
部屋はTさんとのツイン。TVが映らない、歯磨き粉のチューブが開かない、ドライヤーがない、女性陣が「エアコンが効かない」とフロントに電話しても「わたし、いそがしい」と言って取り合ってくれないなどのトラブルもあったが大したことではない。