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ルート開拓100本の軌跡

2022.6.1(水) 徒然 89

5月28日の日向神:五色岩で「百色(ももいろ)」を開拓したことが、通算100本目の開拓となった。
これまでの軌跡を記しておきたい。

1983年(25歳)~1933年(35歳)
阿蘇:大観峰    26本(リアラ、復活の日など)
八方ヶ岳:穴川の岩場 1本 (2P 未発表)
菊鹿:丸岩の開拓 (Tr.多 未発表)
比叡山:南面スラブ 2本(スーパーファイナルなど)
宇土:赤瀬海岸   2本 (未発表)
宮崎:行縢山    1本(アロマージュ 4P 未発表)

大観峰「カウンター・チン」の2ピッチ目を開拓中

【22年間の空白期間】

2015年(57歳)
植木:岩野山    11本 (夏の思い出など)
2016年(58歳)
植木:岩野山    4本 (フェアウエイなど)
2017年(59歳)
日向神:サンセット 2本(若い時のりりィなど)
2018年(60歳)
日向神:愛のエリア 5本(義理チョコで勘違いなど)
日向神:奥壁    1本(生きた証)
2019年(61歳)
日向神:愛のエリア 4本(平成最後のヒールフックなど)
日向神:ダム下   2本(フルグラなど)
2020年(62歳)
日向神:ダム下   6本(素敵なロドライフなど)
星原峠:ボルダー開拓
2021年(63歳)
日向神:ダム下   1本(ビターチョコ)
八方ヶ岳:カニのハサミ岩 18本(ロドキャンなど)
日向神:五色岩   2本(ゆずレモンなど)
2022年(64歳)
日向神:五色岩   9本(岳間茶など)
日向神:ダム下   1本(ハイドランジャー)

ルート開拓者は「絶滅危惧種」と言われて久しい。
では、何故私はルート開拓をするのか。
答えは一つ、「面白いから」

大観峰:「アゾロ・ダイレクトカンテ」の開拓中

私の場合、クライミングとは開拓をすることである。
若い時に「熊本クレッテル・カメラード」に入り、大観峰というほとんど手つかずの岩場と出会えたことが大きい。
(大観峰の岩場は熊本地震で行けなくなった)
そして2011年、「あそ望山岳会」に入会して山との出会い直しができた。
100本はもちろん通過点であるが、この後はどうなるかは分からない。
フェイスブックで東秀磯氏が5月だけで10本開拓して、「月間最多ルート開拓賞」を自らに与えていた。
私は8回山に行って開拓は2本、打率は2割5分か。まだまだだな。

1983年、大観峰では「ヨセミテスタイル」が流行っていた。

あと10年もしたら、「聖地巡礼 いっせいの100ルートを登る」なんて企画が起きるかもしれないが、その時は詳しい資料をお渡ししたい。

百色(5.10c)開拓・初登

2022.5.28(土) 日向神:五色岩 23

土曜日なのに午後1時まで仕事をして、軽く昼食をとって車を飛ばし、日向神に着いたのが午後3時。
す~さんも少し前についたばかりだった。

5月25日にボルトを打った五色岩右壁の新ルートの初登をめざす。

もう、登る前から「初登」したような気分。


岩はカラカラ、少し曇って絶好のコンディション。


あっさり初登。
「百色 5.10c B8 26m 緒方」の完成。
「ももいろ」とは、「百本目のルートは五色岩」を略したもの。
実にこのルートは私が開拓した100本目のメモリアルルートになったのである。


第2登はす~さん。
場所は「如月」と「ビッタビタ」の間。
ロープは60mがいる。
第3登は澤田さん。

右壁のアプローチはFixロープを張っていたが、岩が湿っているときは滑りやすいので、す~さんの協力で足場を作った。

平日も五色岩

2022.5.25(水) 五色岩 22

1年に1~2回ある平日の休み。
職場の仲間はゴルフとか言っていたが、私はもちろん山。

5月22日に終了点を打ったプロジェクトにボルトを打つ予定。
暑くなる前に終わろうと早起きして来たが、日向神が近づくにつれて道路に水たまりが出てきた。
どうも昨日、夕立があったらしい。
昨日は皆さん、QDを回収することもかなわなかったのだろう。
道端の「無念」のある壁にはたくさんのQDが残置されていた。


五色岩の近くにはサワガニまで上がってきていた。

南面の五色岩右壁エリアは乾きが早い。

1回シャントで登りボルト位置を確認、2回目は下りながらボルトを8本埋めた。
作業中にスリングが左目を直撃した。いつもはゴーグルをはめているのに油断した。まだ痛い。


【落ちなかったオトシブミ】


【山の仲間 トカゲ】

道端ではQDを回収に来られたIさんらが登られていた。
今日は早く帰って散髪に行こう。


【サイハイラン 根引峠】


【ソメイヨシノ 星原峠】


ハンマーのネジが1個紛失していたので、帰りにホームセンターで合うものを買った。ステン径6mmで40円。

散髪に行ったら、お客さんがたくさん待っておられたので帰った。水曜日が休みの人は多いのか?

庭の草取りをした。

我が家の【クサギカメムシ】

ブログ表示数、10万回突破!

2022.5.9(月) 徒然 84

2015年11月14日、ブログ「山へ行って居ります」を開設。
2022年5月8日、ブログ表示数が合計で10万回突破
足かけ6年と半年、2365日での達成である。
単純計算で1日平均42回/日となる。
1日の最高表示数は331回である。

始めたきっかけは思い出せないが、離婚して2週間後に開設しているので何か思うところはあったのだろう。

読者には「朝のトイレでとりあえず1回開いてみる」など日々のルーティンにしている人が約50人おられる。

このブログはWordPressを使った有料Webサイト(月額500円)なので、広告などが入らずシンプルだ。
当初はフェイスブックと連携させていたが、近年は「開拓・初登」したときぐらいはフェイスブックに載せている。

ルート開拓の記録
2015~16年、植木:岩野山で15本
2017年   日向神:サンセットエリアで2本
2018~19年 日向神:愛のエリアで9本、奥壁で1本
2019~21年 日向神:ダム下エリアで9本
2021年   八方ヶ岳:カニのハサミ岩で18本
2021~22年 日向神:五色岩で10本

こうしてみると、ルート開拓の発表をこのブログで行うことが、これまで続けてこられたモチベーションではないか。
山と写真と車の三位一体。
好きなことの話ばかりだから飽きることがない。

【これから飲むコーヒー豆】

ブログを長く続けられた要因に、このブログには「コメントが書き込めない」ことがあるように思う。
この設定は意図したものではなく、気づいたらそうなっていたのである。

「ルート開拓、ありがとうございます。今度は私が登れるルートを拓いてください」
「使わなくなったカラビナがあります。終了点に利用してください」
こんなコメントならば嬉しい限りである。
「ありがとうございます」の一言返信で済む。

「〇〇ルートはどうして8mmボルトなんですか?」
「ドノーマルのロードスターに乗っていて恥ずかしくないですか。カスタムがチープ過ぎ!」
「45歳バツイチ。今度スラブの登り方を教えてくださいな♡」
こんなコメントが来たらメンタルの弱い私はもう返信を考えただけで眠られなくなるかもしれない。

実際、このブログには書き込めないので他のメディアを介して2件のクレームが来たことも事実である。

①4人であるルートに取り付き、ブログには簡単に「4人とも敗退」と記したところ、1人の方が「私は敗退したのではなく、自分から止めたのだ」と言ってこられた。
確かにあまり登られていないルートで、見た目も危なかったので私自身も登るのをやめたのである。
自分の思いや記録をとても大事にされる方だと思い、大いに反省させられた。

②「平日の〇〇エリア駐車場に車が2台あった」と記したことにも怒りのクレームが来た。
これだけの内容で「お忍びクライミングまたはコソトレ」がばれて大火事になられたのだろう。あらためてお詫び申し上げる。

前向きに考えれば7年間で2件のクレームは上等だろう。

【我が家のペット】

とりあえず、表示数10万回突破はうれしい。
単なるブログ(日記)ではあるが、一応読んでもらうことを前提に書いている。
どこかの山で私に会ったら、
「いっせいさん、時々読んでいますよ」
「○○について詳しく書いてください」
「院内の赤い桜、あれは花桃でしょ!」
とか言ってもらえれば、またやる気を持って書き続けることができるだろう。

久しぶりだよ、ドリルの響き

2020.11.21(土) 日向神:ダム下 119

朝から快晴、気温16度ぐらいでオープンドライヴ日和。
3連休初日はダム下で開拓。
山友はキーボウさん、ナオさん、カズさん、K1さん。

【下のスラブ壁】
①軽減税率(5.10a) R(リピート)
②アーモンド味(5.10d) R(リピート)

【桜のエリア】
③上部樹林帯から懸垂下降
プロジェクトに終了点設置
④プロジェクト Tr. ボルト位置決定
⑤ここはステミング(5.10b) R(リピート)
⑥プロジェクト Tr.

この伸び切った状態からハングを越える。

【広場】
⑦トライアングル(5.10b) R(リピート)

登っているのはカズさん。

久しぶりにダム下で軽快にドリルの音を響かせたのはK1さん。
やっと復帰したと思ったら早速サンセットでもダム下でもドリルを振り回すのはさすがだ。
私のドリルは久しぶりでバッテリーを充電しておらず、元気なく3本打って終わった。
開拓・初登の喜びは次回に持ち越しとなり、楽しみは続く。

花冷えの一人日向神

2019.4.2(火) 日向神:愛のエリア ルート開拓

朝の気温が5度、快晴。
満開に近い桜もあまりの寒さに全く散らない。
昨日はこの辺り、少し降雨があったようだ。
新元号が「令和」に決まり世の中は何か浮かれ気味だが、平日なので少し寂しく一人日向神となった。
今日は右壁の左端にあるスラブの大掃除だ。こんな作業は一人が良い。

上から見ると結構傾斜がきつく、登れないかもしれないと思っていたが、掃除を進めるうちにホールドが出てきた。
右壁にもうあまり難しいルートはいらない。
5.10台のいろいろな動きが楽しめるルートになって欲しい。
滑り台みたいなきれいなスラブが出てきた。

ユマールを使い、トップロープで試登した。
スラブは意外と易しかったが、最初の段差越えが難しい。
左に逃げれば簡単だがそれでは面白くない。
とにかく冷たい風が吹いて指先に力が入らない。
その上は先日拓いた「平成最後のヒールフック 5.11a」と1手ホールドを共有するが、左のカンテを直上するラインにしたい。終了点も共有としよう。

今日は大掃除の前に岩場を隠す小枝を落としたので見晴らしが良くなった。
いつも最後にしようと思うと気力が失せていた。
次回、トップロープで登ることができたらボルトを打とう。

午後4時半、道路に降りてきたら風もなく暖かかった。
桜もきれいだが、道路の脇には今年も「シャガ」の花がちらほらと咲いていた。

愛エリ:右壁復活プロジェクト6

2019.3.16(土) 日向神:愛のエリアルート開拓

昨夜の菊池は雷雨だった。
朝の庭はしっかり湿っていたが今日しか山に行けない。
天気予報は晴れなのがうれしい。
鹿北から黒木方面に峠を越えると意外にも道路が濡れていない。
昨日、日向神方面はほとんど雨が降っていないようだ。

2月17日に「弁天山 5.11a」をリボルト後にリピートした。
3月9日に右壁の最も左側に目をつけて上から下がって掃除をした。
写真の左側のカンテ部分である。

今日は掃除の続きとトップロープでの試登である。
中間部のハングは掃除をしても右か左かルートが定まらないので幅広く岩肌をなめまわさなければならなかった。
昼前にはユマールを使って登ってみた。
すると、最初のスラブで何回も落ちた。
核心部のハングは何回かやってみたが解決しなかった。
下から見た分ではここまで難しいとは思わなかった。
上部のスラブは案外と易しかった。
昼食後にもう一度トライ。
今度は核心部をうまく登りきることができた
重いドリルを持ち上げていたのでさっそくボルトを打つことにした。
終了点のチェーンは昨日「ハンズマン」まで買いに行っていた。
ボルト数は6本になった。
最後に足元が柔らかい取り付き部に枝を数本敷いた。

一人で掃除、Tr.試登2回、終了点・ボルト6本打と一日仕事としては上出来であった。
次回が楽しみである。

日向神:奥壁に楽しい1本を開拓

2018.8.5 日向神:奥壁 ルート開拓

K1ヒュッテのオーナーから「奥壁で1本ずつルートを拓きませんか」という誘いがあり、あまり馴染みのない奥壁なのでよい機会と捉えて行ってみた。
K1さんのねらいは有名な「日向神レイバック 5.12a」に真下からダイレクトに登るルートを拓くことだった。確かに日向神レイバックの下には手付かずの12mぐらいの壁がある。
K1さんが右側のかぶった大きなフレークを登るルート、私が中央の上部コケコケスラブで下部は逆層のルートを請け負った。
結論。右の大きなフレークはかっこ良すぎて難しすぎた。
写真はTr.でトライ中の私。フレークにニーバーを効かせてホールドを取りに行ったところ。
もちろん、この後はフォール。

中央はTr.でなんとか登れたのでボルトを3本打ち、本日初登もできた。
生きた証 5.11a  B3 12m 2018.8.5 緒方一成」の完成である。
下部が核心で、ムーブが分かる写真はない。

下の写真は初登時、3ピン目のスラブ帯である。

これから「日向神レイバック」に取り付く方はぜひ真下からトライして欲しい。
今日の奥壁はタケシさんが幾つかのルートをリボルトしたり、S女史が「忍びの者」を「しのぶのモノ」にしようとがんばったりして賑やかだった。
このエリア、携帯もauならば感度良好である。
そして真夏でも木陰で涼しく過ごせる。