「クライミング」カテゴリーアーカイブ

一人の山

2021.2.7(日) カニのハサミ岩 6

今日のカニのハサミ岩は、澤田さんらが奥のエリアで開拓されていたのでほぼ単独だった。

プロジェクト№2はRCCボルトラインのリボルトだ。

しかし、残念ながらTr.でやってみても上部がまったく登れない。
「これを使って登るのだろう」というホールドすら分からない。「登れないのでリボルトもしない」が、午前中の結論。

お昼はボッチ飯。

冬場の定番「井村屋のしるこ」とおにぎりなど。

午後は登れそうなライン探し。

目立つ岩頭には大抵先人の遺構がある。
岩の特性からか登れない所が多い。

学生時代に「一人の山」という歌を習った。

一、山にあこがれ 山に行き 言葉少なに ただ歩む
二、一人寂しく たたずめば タバコの煙 ただ一筋
三、恋に破れて 夢も破れ 夕日静かに 山に沈む
四、雪渓すべりて 岩場を登り ふれる岩肌の 冷たさよ

ネットで調べると、「作詞・作曲 持摩公英」とあった。
たまには一人の山もいい。

駐車場まで下りると、車が遅いご主人様の帰りを静かに待っていてくれた。

カニのハサミ岩 開拓1本目

2021.2.6(土) 八方ヶ岳:カニのハサミ岩 5

ハサミ岩も今日で5回目。
遂に1本目を開拓・初登した。

プロローグ 5.11a B7 12m 緒方一成」である。
ビレイヤーは澤田さん。ロープもお借りした。

「開拓の軌跡」
1月24日(日) 上部から下がって大掃除。Tr.で1回トライ。
1月30日(土) 終了点設置。Tr.で1回トライ。
2月6日(土) Tr.で1回トライ(ボルト位置決め)
ボルト7本打。 リードで初登。

2ピン目までは岩の風化が激しく、まだパリパリと表面が剥がれるので注意が要る。3ピン目からレイバック、ジャミング、スラブと短いが多彩だ。当初はボルト6本の予定だったが7本にしたのでかなり登りやすく感じるだろう。

リードでトライする澤田さん。

ルート名は「プロローグ」である。
私のカニのハサミ岩に於ける最初の開拓ルートになったから。
Uruさんのオリジナル曲にも「プロローグ」はあり、いつも車で聴いている。
今日の山行を終了して、山岳会の例会で県立体育館に行ったら、ちょうど館内放送でこの曲が流れていたので決めた。
当初は、下部の表面ががパリパリと剥がれるので、「パリパリめん」にしようと思っていたが、あまり印象が良くないのでスマートな名前にした。

寒くてもハサミ岩

2021.1.30(土) 八方ヶ岳:カニのハサミ岩 4

朝の外気温はマイナス2度。
この冬初めてお腹に「張るカイロ」を使用。
車を降りて岩場までは良いアップになる。
岩場に着くともうSさんらは新しいゲストにマルチルートを案内されていた。

私は1月24日に掃除をしたルートへのアプローチを整備して終了点を設置、また大掃除をした。
キーボウさんが少し暖かくなるのを待って到着された。
二人とも、Sさんオリジナルの「ドリルが飛んだ日 1ピッチ目」をオンサイトできた。

その後、終了点を設置したルートをトップロープで試登した。

すると、前回表面がぱりぱりと剥がれて大苦戦した下部が嘘のようにうまく登れた。
ボルト6本で変化のあるルートになるだろう。

ところで、今日は久しぶりに腹直筋の上部がつった。
腹直筋がつると、コンテストでポージングするボディビルダー並みにボコボコとなる。そして結構痛い。
原因は分かっている。
それはクライミングではなく、みぞおち付近に張ったカイロのせいである。
朝からずーっと筋肉を温め続けているとなぜつる(痙攣)のか、そのメカニズムは分からないが初めてではない。

帰り道は気温6度でオープンドライブ日和。
八方ヶ岳:カニのハサミ岩までは片道約25kmと日向神の半分だ。
重荷を背負っての山歩きもあるから体には良いかもしれない。

「木こり」の一日

2021.1.24(日) 八方ヶ岳:カニのハサミ岩 3

昨日は雨。
朝からドライブに出かけたが写真の撮れ高は良くない。
今日は「午後から晴れ」の予報に期待して一人で八方ヶ岳を目指した。
土日とも山に行かないのはメンタル的に良くない。

カニのハサミ岩遠望

岩場ではSさんとKさんがクラックエリアの掃除をされていた。
とても綺麗にされているので、トポができたらぜひ登らせていただこう。

私は前回(1/16)目を付けた易しそうなラインにトップロープをかけ、掃除をしながら岩に近い樹木の枝を落とした。
回りの灌木も切ると面白そうなラインが幾つか現れてきた。
ふと気が付くと昼飯抜きで午後3時近かった。
動きを止めると時折霧雨が降り寒かった。

最後にSさんのビレイでTr.トライをした。
カメラマンはKさん。

良い感じで登っているように見える写真であるが、
実は下部で相当苦労した。

楽しみをたくさん残したのでまた行かねばならない。

ダム下で1テン極楽

2021.1.17(日) 岩場探索とダム下開拓  126

天気予報では最高気温5度。
昨日の疲労感もあって、こんな日は新しい岩場探索日とする。

岩場:A

以前はあまり見えなかったと思う。
まさしく安・近・短。

岩場:B

K1さんが見つけた岩場を紹介してもらった。
これは全く未開の地。
課題はアプローチか。
否、開拓者の年齢や体力・気力かな。
ボルダー好きな人なら下に大岩が転がっていた。

午後は日向神に寄ってみた。
道端エリアにはにっしーくんら。
バルコニーエリアにはタケシさんらがいた。
どちらも風があって寒そうだった。

「ダム下は風があたらない」ということで移動。
この日のダム下には合計10名が集まった。
私は「下の岩」の左端のプロジェクトにトライ。

昨年末にボルトを打って登れず、約一ヶ月ぶりのトライとなった。
一歩一歩が私にとっては相当難しい。
今日は何回トライしただろうか。
昔から「1テン地獄」という言葉がある。
ムーブはできているが、つなげて登るとどこかで1テンがかかる。
「惜しい! もう次こそ登れる」と誰もが思う。
しかし何度やっても1テンが続くと、疲れがたまって核心部以外でスベリ、身も心も落ち込む。

ところで、「1テン地獄」とはあまりにもネガティブな言葉ではないか。
「もう1テンだ、次こそ登れる!」という期待感を持つことこそクライミングの醍醐味だ。
日々のトレーニングにも気合が入る。
そこで「1テン極楽」という言葉が浮かんだ。
これから「初登」までの気持ちの高揚感がたまらない。

今日は寒い中にビレイヤーのゆきえさん、カメラマンの原口さんには大変お世話になった。

今年は八方ヶ岳かな?!

2021.1.16(土) 八方ヶ岳 2

八方ヶ岳:カニのハサミ岩 3回目。
やっと全容が見えてきた。

今日はSUNちゃんと二人で行った。
岩場には開拓者のSさん、Kさん。そしてゲストのYさん、Tさんがおられた。合計6名。
夜中に雨が降り、午前中は曇って岩の乾きが遅かった。
午前中は岩場の基部を右に回って、「蟹のハサミ岩:頂上」にまで登ってみた。

午後になってやっと明るい日差しが当たってきた。
1月4日にあと少しでMOSを逃したスラブ状カンテに取り付いた。
①「フェイク・スラブ 5.11a」 NG まだ乾いていなかった。
回りの木を切って岩場の整備。
右隣のRCCボルトルートにTRでトライ。

下部は面白いが、上部は難しすぎる。

②「フェイク・スラブ 5.11a」 NG ホールドが欠けてフォール。そして欠けた岩が頭に当たった。
グレードに大きな変化はないだろう。
③ 「フェイク・スラブ 5.11a」NG もう疲れた?
昨夜、県体壁で5本登った疲労が残っているようだ。

「フェイク・スラブ 5.11a B6」 RP。

このカンテ状スラブは、傾斜が緩く「5.10bぐらいかな?」と思わせるが、実際に取り付くとけっこう厳しい。
ボルトの間隔が狭いのは救いだ。

⑤「飯田丸 5.10a/b」 R(リピート)
前回これはMOSできた。
今のところ、このエリアで一番面白いルートだと思う。

まだ未開のエリアが多い八方ヶ岳:カニのハサミ岩であるが、ここはアプローチが長いために多くのクライマーが来ることはないだろう。
だからこそ、ルート開拓という至高の楽しみを満喫できそうなところでもある。

今年は八方ヶ岳:カニのハサミ岩かな?!

岩野山でボルダリング

2021.1.10(日) 岩野山 51

山には雪が積もりどうも日向神は行きにくい。
こんな時は地元の岩野山だろう。

今日は岩野山のボルダー課題を紹介しよう。
どれも高さがないので一人でもトライできる。

①正面壁カンテの下部

シットダウンスタートになる。
右手は尖ったカチで左手はピンチ、立ち上がりに腹筋を使う。
1ピン目ボルトの手前で左手ピンチを使うと充実する。

②奥の院トラバース

ロックタワーの北面を往復する。
手前の丸い岩から渡り込み戻るのも面白い。

③バック&フット

ロックタワーの真下の凹角部。

④ライター
ロックタワーから右へ12mほどの往復トラバース。
上のラインや下のラインがある。
「ライター」は一つのホールドで「マッチ」をしないトラバースのやり方。(造語です)

ところで、岩場の基部にある写真の板切れをご存じか?

もう字が読めなくなっているが、「岩洞峰」と書いてある。
「ロックタワー」の本名だろう。
知る人ぞ知る、この岩には2つの洞穴があるのだ。

【追記】
昨年から問題となっていた岩野山の大伐採をされた方が判明した。
「私が一人で切りました。のこを5本使いました。ゴルフ場から文句を言われたので、もう切りません」と、その方は言われた。
岩野山で何回か出会ったことのある方だった。
単にクライミングのゲレンデとしてのインフラ整備をしたつもりらしい。

登り始めは岩野山

2021.1.3(日) 岩野山    37

明けましておめでとうございます
今年も楽しく山を登りましょう

山には雪が積もり、晴れながら最高気温は9度の予報。
こんな日は「岩野山」でしょう。
岩野山は小さいけれど、内容は濃いクライミングができる。


「サニーサイドカンテ」を登るナオさん。
本日3回目のトライで見事にRP。


「ニッケ栗饅頭」を登るカズさん。
このエリアの最長ルート。


「ヤモリの卵 5.11a」を登る私、NG。
今日は調子がもうひとつ上がらない。
今年は体を鍛えなおそうと正月からチンニングなどやって肩が疲労気味。


新年早々から集まったメンバー。
今年も事故なくお互いに気を付けて登りましょう。


帰ったらケーキが待っていた。
63年なんてあっという間だった。
しかし、クライミングを再開してちょうど10年。
この10年間はとても楽しく長かった。
「正しい道より楽しい道」をこれからも歩んでいこう。

今日もダム下

2020.12.20(日) 日向神:ダム下(下の岩)

先日、「下の岩」と「さくらのエリア」のトポが「K1HUT」に公開されて、一仕事が終わった感じがした。
しかし、次の仕事は粛々と進められている。

その一環として、「下の岩」の左端にわずかに残されたスペースの掃除を行った。
短くて傾斜が強く、ホールドが乏しいスラブである。

私の開拓コンセプトは「誰もが登ってみたくなるルート」だ。
「えっ、これで5.11c?! ちょっとやってみようかな」
だからどれも安近短(安全・近場・ショート)になる。
今回のルートが正にそれ。

19日に試登して、登れないならあっさり諦めるところだったが、なんとかなりそうだった。Mさんグループの協力を得て左側の雑木や竹を切り払った。
ムーブは一応つながったので、本日、ゆきえさんの協力を得て終了点とボルトを3本も設置した。
リードによるトライは残念ながらNG。

下の写真はTr.でスタートするNさん。

なんとか年内には登りたい。
誰もがやってみたいルートだが、
誰もが登れるルートではない。

先週「さくらのエリア」のトポを公開したので、今日は私たちや見学者も含めてこのエリアに10名ほどが訪れた。

一番人気は「軽減税率 5.10a」だ。

日向神:ダム下「さくらのエリア」のトポ公開

2020.12.13(日) 日向神:ダム下 124

ダム下エリアに通い始めて約1年が過ぎた。
今日も日向神開拓団によって、「さくらのエリア」が大きく整備された。
このエリアは冬季がシーズンであり、ルートの本数も出そろってきたのでこのブログでトポを公開することにした。
この冬、多くの方に登っていただきたい。
なお、落ち葉等が多いのでブラシは必携である。
後日、「K1HUT」にも掲載してもらう予定である。


象の目(5.11c)を登る山崎氏

【追記】
K1HUT → エリア → 日向神 → ダム下 は、下記のリンクへ。

ダム下エリア | 日向神クライミング (wixsite.com)