「日向神」カテゴリーアーカイブ

「シャガの花が咲くころ 5.11a」初登

2019.4.6(土) 日向神:愛のエリア ルート開拓

近くでマラソン大会があるとかで9時から通行止めになると思い車を飛ばしてきた。しかしキャンプ場前の道路は生活道路なので通行止めにはならないそうである。

今日は4月2日に大掃除した右壁左端のルートにボルトを打って初登をめざした。
①トップロープで掃除
まだ一部に土塊が残っていたので落としてまたブラシでみがいた。やはり最初から気になる所は始末しておかなければ二度手間だ。
②トップロープで試登、ボルト位置決め
福岡の清川さんのビレイ。スラブの上の核心部が難しい。左に少し逃げてマントリングすれば易しくなる。最後に何とか一回登れた。
③ボルト打ち
最初「えらく穴が掘げないなぁ。ヒルティのビットも大したことないな。」と訝しんでいたら、なんとビットが逆回転していた。さすがヒルティ、逆回転でもなんとか穴が穿つ。6本打った。横から見ると結構岩が立っている。

④トライ1便目、NG
核心部で何度もフォール。
しかし遂に最適のムーブを見つけた。

⑤トライ2便目、RP(初登)
核心部を越えてからが危なかった。
自分にとっては中間部が核心となった。

ルート名は「シャガの花が咲くころ 5.11a  B6  緒方」とした。
核心部を左から越したら「5.10d」としたい。
お世話になったビレイヤーは永田さん。
写真は核心部トライ中の永田さんである。

3月24日に拓いた「平成最後のヒールフック 5.11a」を清川さんがトライされた。1便目は核心部でヒールフックを使われなかったので、見ていて思わず「おおっ!」と声が出たがテンション。
2便目はヒールを使って「こりゃ、楽だ」、となって見事にRPされた。ちなみに下の写真とヒールフックは無関係。

この頃はだれも愛のエリアには来ないからたぶん第2登だろう。

⑥たぬきのこぶた(5.11a) リピート
以前苦労したのが嘘のように楽に登れた。

花冷えの一人日向神

2019.4.2(火) 日向神:愛のエリア ルート開拓

朝の気温が5度、快晴。
満開に近い桜もあまりの寒さに全く散らない。
昨日はこの辺り、少し降雨があったようだ。
新元号が「令和」に決まり世の中は何か浮かれ気味だが、平日なので少し寂しく一人日向神となった。
今日は右壁の左端にあるスラブの大掃除だ。こんな作業は一人が良い。

上から見ると結構傾斜がきつく、登れないかもしれないと思っていたが、掃除を進めるうちにホールドが出てきた。
右壁にもうあまり難しいルートはいらない。
5.10台のいろいろな動きが楽しめるルートになって欲しい。
滑り台みたいなきれいなスラブが出てきた。

ユマールを使い、トップロープで試登した。
スラブは意外と易しかったが、最初の段差越えが難しい。
左に逃げれば簡単だがそれでは面白くない。
とにかく冷たい風が吹いて指先に力が入らない。
その上は先日拓いた「平成最後のヒールフック 5.11a」と1手ホールドを共有するが、左のカンテを直上するラインにしたい。終了点も共有としよう。

今日は大掃除の前に岩場を隠す小枝を落としたので見晴らしが良くなった。
いつも最後にしようと思うと気力が失せていた。
次回、トップロープで登ることができたらボルトを打とう。

午後4時半、道路に降りてきたら風もなく暖かかった。
桜もきれいだが、道路の脇には今年も「シャガ」の花がちらほらと咲いていた。

日向神:正面壁マルチで花見

2019.3.30(土) 日向神:正面壁マルチ

昨夜は7年間務めた職場の送別会だった。
4月1日には新しい元号の発表と共に新しい職場へと赴く。
春は心が落ち着かないが、岩を登れる幸せはこれからも感じたい。
日向神の桜は今年もきれいだ。

今日の岩友は熊本の古賀さん。
ルートは古賀さんらが開拓中のものでまだ名前がない。
正面壁の中央から少し右側でオレンジ色の部分を直上する。

写真は1ピッチ目の終了点から下をみたところ。
まだ傾斜もゆるく快適。天気も高曇り、無風。桜がきれいだ。

2ピッチ目は古賀さんがリード。
セカンドは60mロープをリュックで担ぎ上げる。
写真は3ピッチ目をリードする私。壁が立ってきた。
ハングは弱点をついて登るのでロープが回り込む。
途中でへたにカムを使おうとして落としてしまう失態をしでかした。

3ピッチ目終了点のテラスで昼食をとる。
下を見ると湖畔の桜が満開。
100mの絶壁からの花見とは贅沢の極みだ。

4P目をリードトライする古賀さん。
私もやってみたが地上100mの空間にビュンと飛んで終わった。

残念ながら(私は満足)ここから懸垂下降した。
落としたカムもなんとか見つけることができて良かった。

帰りに道端によるとたくさん人がいた。
「ジロー 5.11c」にトップロープがかかっていたので借りて登ったが、もう前腕がつり始めたので終了とした。

 

日向神:愛のエリアに新ルート!

2019.3.24(日) 日向神:愛のエリア 右壁復活プロジェクト7

今日のねらいは先週ボルトを打ったルートの初登だ。
愛のエリア:右壁の一番左側に位置する。
快晴ながら気温は低く、アップで登った「夢中歩行」はかなり冷たかった。
それに対して右壁は朝の陽光がしっかり当たって見るからに暖かそうだ。
今日の岩友は福岡の古賀さん。

結果は、あっさりとマスターで初登できた。

2月17日の「弁天山 5.11a」のRPの時もそうだが掃除、試登、ボルト打ちの後、間を置かずにトライするとやっぱり楽だ。試登の時の苦労が嘘のようだ。

病み上がりなので古賀さんはトップロープで登られた。

写真は2ピン目のスラブ。
傾斜がきつく、意外と苦労する所だ。写真がちょっと経ち過ぎたか。

3ピン目のフェース
ここはヒールフックががっちり決まる。ここからが核心。

5ピン目の上部スラブ
まだまだ気は抜けないところだ。

ルート名は「平成最後のヒールフック 5.11a B6 緒方一成」としたい。
グレードに関しては多くの人に登ってもらって確定したい。
ちなみに、この後「弁天山 5.11a B5 野下」を一ヶ月ぶりに登ったが非常に難しくて怖くもありリピートできなかった。5.11aを何本か登ったぐらいの方にはお勧めできないルートだ。

難し過ぎてリボルトする気にならない「猪鹿蝶 5.11c 野下」を除いて、右壁には5本のルートがある。できるだけ多くの人に登ってもらい、率直な意見を伺いたい。

午後は道端エリアでタケシさん、K1さんらと合流。いつも貸し切りの愛のエリアに比べてここは20名以上の人がいたようだ。
開拓者の前で「メトドス 5.11a  B9 長友」をリピート。こんな、みんなが楽しんでトライするルートを拓きたい。

 

愛エリ:右壁復活プロジェクト6

2019.3.16(土) 日向神:愛のエリアルート開拓

昨夜の菊池は雷雨だった。
朝の庭はしっかり湿っていたが今日しか山に行けない。
天気予報は晴れなのがうれしい。
鹿北から黒木方面に峠を越えると意外にも道路が濡れていない。
昨日、日向神方面はほとんど雨が降っていないようだ。

2月17日に「弁天山 5.11a」をリボルト後にリピートした。
3月9日に右壁の最も左側に目をつけて上から下がって掃除をした。
写真の左側のカンテ部分である。

今日は掃除の続きとトップロープでの試登である。
中間部のハングは掃除をしても右か左かルートが定まらないので幅広く岩肌をなめまわさなければならなかった。
昼前にはユマールを使って登ってみた。
すると、最初のスラブで何回も落ちた。
核心部のハングは何回かやってみたが解決しなかった。
下から見た分ではここまで難しいとは思わなかった。
上部のスラブは案外と易しかった。
昼食後にもう一度トライ。
今度は核心部をうまく登りきることができた
重いドリルを持ち上げていたのでさっそくボルトを打つことにした。
終了点のチェーンは昨日「ハンズマン」まで買いに行っていた。
ボルト数は6本になった。
最後に足元が柔らかい取り付き部に枝を数本敷いた。

一人で掃除、Tr.試登2回、終了点・ボルト6本打と一日仕事としては上出来であった。
次回が楽しみである。

もしかして、花粉症?

2019.3.9(土) 日向神:道端・愛のエリア

数日前から鼻がつまり、くしゃみが出る。
今日の山友はK1さんと原口さん。
バルコニーへ行こうとしたが先日の雨で染み出しが多いとのことで道端へ行った。
天気は良いのでここの壁は乾きが早い。午前中は11人集まった。
① 瞳(5.10a) リピート
② シンシア(5.11a)  リピート
早めの昼食をとって移動。K1さんと原口さんはバルコニーへ。
私は一人で愛のエリアへ。

今日のめあては、上部右壁の一番左側にもう一本引くことだ。
さっそく上部の立木から降りて大掃除。土や苔が湿っていて約2時間かかった。
5.11a,  B5ぐらいのルートになりそうである。

新しいパソコンになったら画像が回転しなくなった。
と、思っていたら「プレビュー」を見るとちゃんと回転している。
体と同じでいろいろ不具合がある。

 

愛エリ:「弁天山 5.11a」やっとRP!

2019.2.17(日) 日向神:道端エリア・愛のエリア

今日はクレッテルカメラードの横山さんから「初心者を連れてくるので教えて欲しい」と頼まれ、6名で道端エリアへ行って登った。
午前9時の気温は2度。道端エリアの壁はまだ先日の雨で湿っぽい。それでも徐々に壁の状態はよくなり、山崎、原口、浦崎、松本などいつものメンバーが集って賑やかになった。
初心者の指導に関しては一昨年「公認スポーツクライミング指導員」の資格をとったので少し大きな顔ができる。

午後からお目当ての愛のエリアへ澤田さんと行った。先週リボルトした右壁の「弁天山 5.11a  B5 野下」を遂に登る日が来た。

取り付きは左のカンテから入った。ホールドが覚えていたものより小さく感じられ、体の動きも悪い。
2ピン目をとってやっと一息つけた。
3ピン目を慎重に登ると指先が寒さでかじかんできた。
そして4ピン目は左側のホールドが濡れていた。この時期にトライしたことを少し悔やんだがもう上しか見えない。
5ピン目をとると最後はスラブ帯となり先週チェーンを追加した終了点に達した。
マスターリード1本目でRPできた。素直にうれしい。

これまでの経緯。
1月19日(土) 「十日恵比寿」の終了点に穴を2つ穿つ。(ハンマー忘れ!)
「猪鹿蝶」「弁天山」の掃除。
1月27日(日)「十日恵比寿」の終了点にチェーンを設置。「弁天山」の掃除。単独。
2月2日(土) 「弁天山」にトップロープでトライ。同行はキーボウさん。
2月11日(月) 「弁天山」のリボルト作業。終了点にチェーン、アルミハンガー撤去、ボルト(ペツル・グージョン)5本打。濡れていて登れない。同行はナオさん。
2月17日(日) 「弁天山 5.11a」をマスターリード1本目でRP。同行は澤田さん。
下の写真は「夢中歩行」を登る澤田さん。
服が岩に同化しているので次回はもう少し目立つ服色をお勧めしたい。

ルート名について
「弁天山」を私は「べんてんさん」と呼んでいた。それは熊本県合志市に「弁天山 145.7m」があり、「べんてんさん」と呼ぶからだ。弁天とは「弁財天」のことでご存知のごとく七福神の一員でもある女神だ。また、立石敏男著の「九州の山」によると、信仰に関する山は「さん・たけ」と呼ぶのが習わしであるという。
ところで、このルート「弁天山」を私と定年ブラザーズのタケシさんは若いころ(30年ほど前)にオンサイトしたという。若いころは近寄り難いほど強かったようだ。
そのタケシさんが、「このルート名を野下さんは『べんてんやま』と呼んでいた」と言われる。
う~ん、ここはやはり初登者を尊重して「べんてんやま」と呼ぶことにしたい。

このルートは、ボルト間隔は少し遠いが多彩な動きが楽しめる面白いルートだ。
しかし、最上部がスラブ帯になっているため、登らないと落ち葉が積もったり苔が生えやすいようだ。ぜひたくさんの人に登っていただきたい。

愛エリ:右壁復活プロジェクト 4

2019.2.11(月) 日向神:愛のエリア ルート整備

朝から熊本は雨。天気予報では昼から晴れとなっていることを信じる。
しかし何より、3連休なのに山に行けるのは今日しかない。
10時に集った岩友は山崎夫婦、K1さん、原口さん、そしてナオさん。
岩はどこも濡れているのでなんとかなりそうなトンネルエリアへ行く。
風はないが岩は冷たいのでやさしいルートを2本登って昼食。
午後はナオさんと愛のエリアへ行く。

右壁は濡れていたが目的は「弁天山 5.11a」のリボルトだ。
すぐに上部からぶら下がった。
終了点はRCCボルトが2本抜けそうになかったので10mmボルトとチェーン1本を追加して補強した。

途中のプロテクション(5本)はアルミハンガーだったのですべてペツル:クールに打ち換えた。先週、ボルトのネジを緩めていたので撤去作業は早かった。

さあ、リボルト作業は終わり。
あとは登るだけだ。

愛エリ右壁 復活プロジェクト3

2019.2.2(土) 日向神:愛のエリア ルート整備

やっと「弁天山 5.11a  」にTr.トライする日だ。これまで掃除だけで2日間を要した。天候は晴れ、気温は10時で4度。
今日の岩友はキーボウさん。

まだ終了点がそのままなので、上部の木立からTr.を下ろす。
①弁天山(5.11a)  Tr.トライ1回目
まず取り付きが右か左か、真ん中かで迷う。
真ん中を選んでなんと1mでずっこけた。
その後も何度となくテンションをかけながらやっと上まで行った。
最上部のスラブはボルト沿いにあがった。
写真は左から取り付いたキーボウさん。

②弁天山(5.11a)  Tr.トライ2回目
下部はうまく登ることができてきた。最上部のスラブは右からヒールを使ったが、かなり厳しい。
【昼食】
キーボウさんも「井村屋 お汁粉」を持ってきていた。私の冬の定番だ。
③十日恵比寿(5.11a) NG
意外にも大きなホールドを使って大胆に登るルートだ。
④弁天山(5.11a)  Tr.トライ3回目
最上部は右にランナウトして抜けた。ルート全体でボルトがあと3本欲しい。
腐食の激しいアルミボルトを撤去した。
⑤今日もing(5.11a) R(リピート)
これが日本標準の5.11aだと思う。
私の体感的には「十日恵比寿」が5.11b、「弁天山」は5.11cだ。

写真の右は撤去したアルミハンガーと鉄のボルト。ゴム輪は生きていた。左はまだ私が持っている未使用のアルミハンガーと近年購入したステンのボルト。ネジの径は8mm、長さは10mm。ハンガーはペツルで、静加重なら18KNだ。

 

愛エリ 復活プロジェクト 2

2019.1.27(日) 日向神:愛のエリア ルート整備

26日(土)
午前中は仕事。今期最大の寒波で午後からは平地でも雪。夕方は小雨になったが、山は雪だろう。
27日(日)
凍てつく朝。しかし昼間は晴れの予報だ。
天気が良いのに何もせず家にいることは精神衛生上、非常によろしくない。
また、肩も少し痛いのでジムに行く気はしない。
先週遣り残した作業があるので誰も誘わず一人で日向神を目指した。

鹿北から福岡県に入ると周りの杉山が白くなっている。道路の雪はほぼ融けているがけっこう緊張する。
日向神の岩山も北側は真っ白だ。

道端エリアをのぞくと、会友のNさんが登っていた。
「こんな日に来るなんてどうかしている!」とはお互い様である。
「次郎 5.11c」にQDがかかっていた。たぶん昨日、突然の大雪に見舞われて回収できずに帰ったのだろう。

愛のエリアの岩壁はきれいに乾いていた。特に上部の「愛なか 5.10b」などは日当たりもよく登ったら気持ち良さそうである。
早めの昼食を少し食べて、とりあえず右壁の「十日恵比寿 5.11a」の終了点打ち換えを行う。先週、ハンマーを忘れてきたが穴だけは穿っていたので作業は早かった。

更に、次の目標である「弁天山 5.11a」のリニューアルにとりかかった。
下の写真は先週掘り出した終了点。

上のほうから分厚いコケをはがしていくとスラブの端にアルミハンガーがあった。
約30年前の物であろうが、取り外そうとすると意外に堅牢で難しい。

終了点のRCCボルトもドリルを使って打たれたものらしく、なかなか撤去できない。
掃除に思いのほか時間がかかり、ソロでトップロープの試登をする気力は起きなかった。
それにしてもルートはけっこうかぶっているので「弁天山」が並の5.11aでないことは明らかだ。
リボルトは次回以降、「トップロープで登れたら」となる。