「ニホンザル」タグアーカイブ

旅で出会った動物たち

2025.8.18(月) 生物27 ぶらり旅17

7月21日から8月4日まで、東北ぶらり旅に行って出会った動物たちを時系列で紹介しよう。

【トビ】 7月23日 京都:天橋立あたり
海の近くではよく見かける大型の猛禽類。

【コシロコブゾウムシ】 7月26日 鳥海山
最初はボーベリア菌に侵されたゾウムシかと思ったが、近くに何匹もいて元気も良い。調べたら「色彩変異種」らしい。

【セマダラコガネ】 鳥海山 これは自宅近くでも良く見る。

【アオハムシダマシ】 鳥海山 
色がきれいで、車にとまっていた。

【ヤマナメクジ】 7月28日 八甲田山 近くに2匹いた。

【アオジョウカイ】 7月29日 早池峰山 

【キベリタテハ】 7月31日 尾瀬沼
これは本州の中部地方以北にしかいないらしい。

【カワウ】 尾瀬沼
この沼はもちろん禁漁区だから魚は食べ放題かな。

【ニホンザル】 7月31日 奥只見湖
尾瀬沼から新潟:魚沼に向かう途中、大きな群れに出会った。

【ヤマドリ】 8月2日 野麦峠
尾が短いのはまだ幼鳥だから?

【ニホンジカ】 8月3日 岐阜  早朝の山間の村

【ニホンザル】 8月3日 鈴鹿の民家の近く
奥にいるのがオスで、横を通るとにらまれた。

【イシガメ】 8月3日 氷ノ山に向かう途中
山道とはいえ道路を歩いていては危ないよ。

【ヤマアカガエル】 8月4日 氷ノ山
これは日向神の山中でもよく見かける。

【アオダイショウ】 8月4日 氷ノ山
体色や柄が珍しかったのでびっくりしたが、頭はかわいいアオダイショウだった。

【ヒゲコメツキ】 氷ノ山 山を下りるとズボンについていた。

【クサキリ?】 8月4日 鳥取のコンビニ
見た目はクサキリだが、体調が10㎝を越える大型で、違う種類かもしれない。

幸か不幸か、クマの写真を撮る機会には巡り合わなかった。

なお、「東北ぶらり旅で出会った花」は、多すぎて名前を調べる気にもならず、いまのところブログにアップする予定はない。

14日目、笹尾山と御在所岳

2025.8.3(日)  ぶらぶら旅 岐阜~三重~京都~兵庫

岐阜の岩屋ダム湖畔で野営していると暑くて午前2時に汗をかいて目覚めたので、すぐ関ヶ原に向けて走り始めた。


夜明け前の岐阜市では地元の赤いロードスター改の後に付いて爆走。その後、初めて「すき家」の朝定食をたべた。

ところで、笹尾山をご存知の方は相当な日本史通だろう。

写真は笹尾山から見た関ヶ原である。ここは西軍大将石田三成が本陣を置いた山で、今にも火縄銃の音や馬のいななきが聞こえてきそうである。

関ヶ原古戦場「決戦の地」と言われる所。
天下分け目の戦いは午前中、わずか6時間ほどで東軍(徳川家康)の勝利に終わった。
あの宮本武蔵も若い時に参戦したが西軍だったので戦功をあげることはできなかったようだ。

ここから鈴鹿山脈の御在所岳(1212m)をめざした。

途中、意外に人家の近くでサルの親子に会った。

御在所岳は遠目になかなか手強そうである。

御在所岳の近くは日曜日とあってどこも車が停められないほどだった。ここは登山はもちろん、自転車、バイク、ランなど街の人々の身近な野外活動の場なのだろう。
大きな駐車場のある武平峠から登ると山頂まで約1時間であった。

近くに登山ロープウェイもあって誰でも登れる。
有名な岩場「藤内壁」を見たかったがどうも簡単には行けないらしく諦めた。10月にはクライミングでまた来る予定である。

この後、京都の鞍馬山を考えたが京都や大阪の下道は走りたくなかったので、掟破りの高速道に乗って但馬:氷ノ山(ひょうのせん)の登山口、養父(やぶ)まで一気に行った。

途中の沢沿いの山道で見つけたイシガメ。なかなか山が深い。

氷ノ山:大段ケ平登山口は良い所で、トイレは新しいバイオトイレだった。
氷ノ山は「孤高の人:加藤文太郎」がよく登っていた山である。神戸在住の文太郎は氷ノ山を越えて日本海まで「カモシカ登山」をやっていたそうだ。

鳥の写真を撮りに来ている人がいて、
「夕暮れ時、ヨタカが駐車場の広場で砂浴びをする」
というので一緒に見ていたら本当にヨタカがやってきて、「キョキョキョッ」と鳴いた。

高崎山 おさる館!

2024.8.18(日) 尻尾の長いニホンザル 3

九州におけるサルの聖地といえば「サルのイモ洗い行動」で有名な宮崎:幸島と大分:高崎山だろう。
今日はその高崎山を訪れた。

親子で仲良く毛づくろい。
これは、毛に着いた塩をなめているそうである。

まだ0歳児の子ども。
母親のお腹にぶら下がったり、お尻に乗って移動している。
尻尾がかわいい。

垂乳根の母。

本当はナンバー3らしいが、今日はボスザルの席に座る「タツヤ」
ナンバー1と2は他の群れへナンパしに行っているとか。

サル寄せ場では時々小さなエサがまかれる。すると四方八方からサルたちが集まってくる。
この時、観光客が股を広げているとサルが人の股をくぐることがある。これを「サルの股くぐり」と云って非常に幸運の兆しらしい。そしてなんと、私は2頭のサルが股をくぐってしまった。
その他、スタッフの方が「サル社会の構造」等についても解説され大いに勉強になった。

帰りに水族館「うみたまご」の近くにある「おさる館」に寄ってお土産を買おうとした。
すると、おさる館の目玉ともいうべき漫画家の巨匠「宮下あきら」の大きなイラストが掲げてあった。

また出た「尻尾の長いニホンザル」である。
イメージとしては、若くてかわいいメスザルをねらって3匹のオスザルが闘いを始めようという場面か。
この点、スタッフの方の話によると「ケンカをするのはメスと子ども。オスは順位が決まっているのでケンカはしません。メスは順位が決まっていないのでケンカをします」とのこと。
ではオスの順位は何を持って決まるのか? 
これは高崎山に行って勉強して欲しい。

これは館内のお土産屋さんの看板。
宮下あきら先生は東京在住だからニホンザルに長いしっぽを描いても仕方ないが、これは聖地のお土産屋さんの看板としてはいかがなものだろう。
高崎山に来た純真無垢な子どもたちに「ニホンザルの尻尾はクルンと巻いて長いんだ!」と間違った知識を植え付けないか心配する。
【付記】
オスに人気のあるメスザルは、若くてぴちぴちではなく、子育ての実績がある中高年のサルだそうである。
また、パートナーを選ぶ権限はメスが持っているそうである。

尻尾の長いニホンザルがTVに!

2024.6.10(月) 尻尾の長いニホンザル 2

8日(土)の夜、TVの報道番組を観ていたら「尻尾の長いニホンザル」が堂々と出ていた。

TV番組を写真に撮ったもの

このサルは日本の昔話「桃太郎の鬼退治」だからニホンザルだろう。
改めて訴えるが、ニホンザルにこんな長い尻尾はない!

番組の内容は「この頃の絵本では、鬼退治の仕方に暴力性がなくなった」というものだった。
以前は「イヌは鬼の足に噛みつき、キジは鬼の目をつつき、サルは鬼の顔をひっかく」やり方だった。
この頃は「イヌやキジ、サルがギャーギャー叫び、その大きな声で鬼たちはやられてしまった」となっているものがあるらしい。
そして、鬼から「宝物を取り返す」のではなく、仲良くなった鬼から「プレゼントされる」らしい。う~ん。
もともと時代に合ったように物語の内容が変わるのは致し方無い。
もちろん子ども相手の物語だから、
「桃太郎の武器は刀だ。赤鬼を切ると赤い血、青鬼を切ると青い返り血を浴びて桃太郎はみるみるうちに全身ムラサキ色に染まっていった~!」なんて表現はちょっと合わない。
そこで、「トラを殺して皮をはぎ、パンツにするぐらい強い鬼」をどう退治するか、そこに工夫と鍛錬をして仲間と協力する桃太郎を描くことはできないか。

おっと、話の中心がずれてきた。
要はニホンザルの尻尾は短いと言いたいだけだ。
テレビ局にも間違ったサルの絵を流しては欲しくない。

ちなみにニホンザルは「オナガザル科」に分類されている。
それが何故「尾短かザル」になったかという説は後日述べよう。

教科書は進化している

2022.5.6(金) 徒然 82

小学校1年生の孫の算数の教科書を見ていたら、見覚えのあるイラストがあった。

【啓林館 小1算数 p110 】

これはこのブログのアーカイブ、2021.12.10「徒然75」で紹介した許せないイラストの今日版ではないか。
以前のイラスト(20年前?)はこれ。

この突っ込み所満載の話はアーカイブを参照して欲しいが、
一番の問題点である「ニホンザルの長い尾」が今日版ではなくなっている。
教科書会社も「ひきざん」の問題に全く関係ないサルの尻尾だが、どこからかクレームがついて修正したのだろう。
これで孫たちが「ニホンザルのしっぽは長いよ」などと間違うことも減るだろう。

しかし、私はこの教科書をめくっていたらこんなイラストを見つけたのだ。

【啓林館 小1算数 p48 】
これ、ニホンザルに長い尻尾が付いているぞ!

ネットで探すとこんなイラストはどこにでもある。

【ネットからの無断転載】
ニホンザルの長い尻尾を訴える運動は私のライフワークになりつつある。

智に働けば角が立つ

2020.3.14(土) 徒然 37 (「草枕」の小旅)

3月11日(水)、熊本市の西方、金峰山に登った。
休日のお出かけは新型コロナウイルス対策でここはやはりマチじゃなくて山だろう。
鳥居のある登山口から「さるすべり」と呼ばれる急坂を登ると、ほどなく案内板があった。

実に詳しい情報満載の立派な看板だが、「あれっ?」と思う。
おサルさんのイラストに長いしっぽがあるではないか。
ここ金峰山でサルを見たことはないが、もしいるとすれば当然「ニホンザル」だ。ニホンザルにはこんな長いしっぽはない。
下の漫画は巨匠:白戸三平著「カムイ伝:第1巻」に登場するニホンザルである。
当たり前だが尾は短い。

念のためにネットで「ニホンザル・イラスト」で検索したら10分の1ぐらいでしっぽの長いニホンザルが出てきた。どういうことだろうか。

多分、看板を作った人は「サルに長い尾は付き物だろう」と思っていたのだろう。(無知)
そして、後でおかしいと気づいた人も「まあ、しっぽなんてどうでもいいや」と思ったのだろう。(厚顔)
更に、誰かがしっぽの事を指摘すると「そんなこと気にしてどうすんの! 了見の小さい人ね」と怒るかもしれない。(逆ギレ)

「山路を登りながら、こう考えた。
智に働けば角が立つ。情に掉させば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角に人の世は住みにくい。」
おなじみ、夏目漱石「草枕」の冒頭部分だ。
サルのしっぽにこだわって人と争うつもりはないが、無知の人は許せても「そんなこと気にしてどうすんの!」という人とは友だちになれそうにない。

このあと、「草枕温泉」に入ろうと思って車を走らせると、なんと定休日だった。

【追記 1】
「さるすべり」の途中の看板の順番が違っていたのも気になるなあ。本当に雑。
【追記 2】
ニホンザルはオナガザル科に属している。説明に「二次的に短くなった」とあった。
二次的とはいかなることか?
もしかして「ふるやのもり」の昔話に由来しているのかもしれない。このお話より以前のニホンザルはしっぽが長かったらしいから。