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新展開の五色岩

2022.1.22 日向神:五色岩 14

自宅を出て10キロぐらいで「またノコを忘れた」ことに気付いた。
いっそのこと岩場で気付けばいいものを運転の途中で思い出すのは良くない。
9:15 駐車場はまだ誰もいない。
9:30 五色岩

①右の樹林帯から右壁の上部に行き、ボルト2本打ってFixロープを張る。
八方ヶ岳倶楽部の澤田・川津さんが来られたのでノコを借りる。

②右樹林帯の探索

③右壁上部からラッペルして壁の掃除
約3時間、一心不乱の楽しいアルバイト(作業)だった。

約25m、きれいなスラブを掘り出した。
この辺りは昔のピンが全くない。

この間、澤田さんらは「私がセンター」の上部にロープを伸ばして終了点を設置してリボルト。

下から見るとこんな感じ。

上部壁までの45mスラブをまっすぐ登るルートがお目見えした。

なお、八方ヶ岳倶楽部からスラブルートのグレード改定が提起された。
左の「ゆずレモン」5.8
中央の「私がセンター」5.9
右の「光の森ブレンド」5.8 としたい。

帰り道は小雨に遭った。
七城の台(うてな)交差点を元気よく右折したら後輪が少しすべった。
対向車線に停まっていた白い車から「おうっ!」という声が聞こえた。
納車して2年を迎えても、まだ一度も替えていないスポーツタイヤはスリップサインが見え始めている。
そろそろ潮時だろう。

 

「私がセンター」リボルト後の初完登

2022.1.15(土) 日向神:五色岩 13

曇り時々晴れ、予想最高気温8度ではやる気がもう一つ。
自宅を出て5キロぐらいで「ノコを忘れた」ことに気付き、もうオープンにする気力もない。

9:30 駐車場に先客は1台。
10:00 五色岩

①岩場の右側から岩頭に登る
上から下がって偵察するが60mロープ1本では心もとなく撤退。

②スラブ中央に下がってリボルト
掃除しながらボルト3本打。
先人に敬意を払ってボルトの追加はなし。

③ロープソロでリボルト後の完登を目指す
22mにボルト3本では下まで滑り落ちる可能性大のプレッシャーあり。
上部で一番易しそうなラインをとったら左ルートの5ピン目が目の前に現れたが、心を強く持って8mのランナウト。
「私がセンター 5.8 B3 22m」完登。


こんな格好で登った。


このスラブの左側が「ゆずレモン」
中央が今日の「私がセンター」
右側が「光の森ブレンド」

帰り道、バルコニーエリアに寄ると、ナカさんらが登っていた。
④未知との遭遇(5.11b) トップロープでやらせていただいた。

開拓(主に掃除)は面白いので、丸一日岩場にいてまったく登らないという日もある。
それはそれでやることがあるので充実はしているが、クライミング技術の進歩はない。
今年は「開拓の日」でも、少し早目に切り上げてどこかで1本でも登っておきたい。
夕方、一人で所在なくうろうろしている私を見かけられたら、
どうですイッセーさん、1回やりませんか?
と優しい言葉をかけていただきたい。

光の森ブレンド(5.9)開拓・初登

2022.1.8(土) 日向神:五色岩 12

今日も快晴の五色岩。
①奥壁のFixロープ、スリング、環付きカラビナの回収。
しばらく奥壁での開拓はお休みとしよう。

10時すぎ、会友のキーボウさんとアリキチさん到着。
二人は上部の「サンダンサー5.10c」にトライ。

②「サンダンサー」の2つ目のスラブ帯にボルトを1本追加。
これでまた安心して登れるだろう。

③下部スラブの右側ラインにボルト4本設置。

④さっそく初登トライ。

左側の「ゆずレモン 5.9」に比べると穴が小さい。

上部に行くほど易しくなる。
光の森ブレンド 5.9 B4 20m 緒方」初登。

アリキチさん、キーボウさんもすぐに登った。

⑤スラブの2ピッチ目を偵察
RCCボルトやリングボルトが点在する広大なスラブを「びっくりフェイス」基部まで偵察。

古いリングボルトの終了点を見つけて斜めに登るとちょうど30mだった。フリークライミングの対象としては易し過ぎるが、それなりに面白いところ。
切り立つ壁は黒、白、赤、緑、青(?)と五色に彩られている。

⑥岩場の整備
Fixロープを張り直したり、泥を落としたりして環境整備。
スラブ帯は南面・無風で春の陽気だ。

⑦「有明の月 5.10c」 R(リピート)
2021年、チームアースによって拓かれた「広場」周辺のルート。
昨日、クライミングシューズを履いて長く掃除をしていたので左足の指を痛めていた。
この辺りは南面とはいえ風が少しあたって今が1月であることを思い出させてくれる。

今日は会友の協力を得て、予定していた活動が全てできた。

一日中スラブ掃除

2022.1.7(金) 日向神:五色岩 11

快晴の平日、五色岩で一日過ごした。

今日の予定は、下部スラブの右側を掃除してボルトを4~5本打、ロープソロで初登する。
余裕があれば中央のリングボルトラインをリボルトする。

なかなか予定通りにはいかないものだ。
とにかくこのスラブはしぶとい苔と砂ゴミが多い。
それでもワイヤーブラシと三角草取り鎌を丸一日振り回してボルト位置を決めるところまでは来た。

広いスラブが現れてきた。


いつかある日 山をやめたら
古い山の友よ 伝えてくれ

息子たちに 俺のブラシの跡が
五色の岩山に残っていると

友よ山に 小さなケルンを
積んで記念にしてくれ ワイヤーブラシ立てて

友に贈る 俺のブラシ
聞かせてくれ、岩をみがく音を


開拓三種の神器(ブラシ、のこ、三角草取り鎌)

サンダンサー(5.10c)開拓・初登

2022.1.4(火) 日向神:五色岩 10

快晴ながら仕事始めの方も多いのだろう、今日の日向神は2パーティーだった。
連日の五色岩にす~さん、Aumさんと向かう。

①昨日終了点を設置したルートをTr.で登り、ボルト位置を決めた。
②上から下がってボルト5本打。苔掃除。

③初登トライ

出だしのスラブはノーピン。


1つ目の段差越えは容易(たやす)い。


近くにリングボルトがあったので長いスリングを使った。
近いうちにもう一本打ちたす予定。
※1月8日、1本追加した。


2つ目の段差が行く手を塞ぐ。


ここがルートの核心部で、ホールド選択の力が試される。


3つ目の上部に終了点がある。


下から見るとこんな感じ。
登っているのはAumさん。

「サンダンサー 5.10c B6 25m (緒方一成)」初登。

ルート名は昨日お世話になった美レイヤーさんが「3だん腹みたい・・」と口走った言葉が頭を離れず、「3だん腹」ではちょっと品がないので、3つのスラブや段差をダンサーのごとく駆け上がることから「サンダンサー」と名付けた。

なお、
12月28日に初登したスラブの「ゆずレモン」のグレードは5.10aから「5.9」に訂正する。

④道端エリアの「瞳 5.10a」 R(リピート)

⑤ウェルカム・ベイビー(5.11) 敗退

五色岩、やっと1本初登!

2021.12.28(火) 日向神:五色岩 8

今朝の熊本地方は放射冷却で冷えた分、快晴である。
外気温氷点下1度、もちろんオープンドライブで日向神をめざす。
星原峠を越えて福岡県にはいると雪が現れてきた。

「つる橋の積雪」
ご心配なく、積雪はこの橋の上だけで一般道はよく乾いていた。


9時半のキャンプ場はこんな感じ。
平日なのでさすがに私だけ。

南面のびっくりフェイスはもちろん明るいが、下部のスラブにはまだ陽が当たっていない。
右側の常緑樹の枝を落としてスラブの日当たりを良くした。
11時過ぎ、花立岩の頭からやっとスラブ全体に陽が差してきた。
Tr.で登り、ボルト位置を設定した。
下りながらの掃除。
とにかく傾斜がゆるいので落としたゴミが全て下に溜まってなかなかきれいにならない。

今日の昼食。
おにぎり1個、FD揚げナスの味噌汁、沖縄のバナナケーキ、ピリ辛チーカマ、バナナ、コーヒー。

上から下りながらボルト5本打。
さて、今日は初めてソロシステムを試した。
「ゆずレモン 5.10a   B5   22m 緒方一成」初登。
※後日、グレードを(5.9)に修正した。

左のロープ沿いがルート。
中央部には古いリングボルトルートがある。

最初はルート名を「君がため」にしようと思った。
君とは、八女津姫岩のスラブ登りに飽きた、あなたです。
日向神の冬の定番、バルコニーエリアで登るための60mロープを持っていない、あなたです。
雌鉾岳「大長征ルート」をリードするためにドスラブのトレーニングをしたがっている、あなたです。
このルートをリードして、「う~ん、5.9でいいんじゃないかな」とかつぶやく方は、あと30m先にある「そら 5.10c」や「日向神園芸店 5.11a」に進んでください。


今回のロープソロのアイテム。
①簡易チェストハーネス用120cmスリング
②定番のひも付きグリグリ
③マイクロトラクションの代わりは昭和のユマール

沢沿いの車道に下りるとまだ雪が残っていた。
日当たりの良い五色岩とは相当の気温差がある。

家に帰って、泥だらけの開拓用ロープを洗った。
カニのハサミ岩から大活躍している。


これが冬のオープンドライブに欠かせないホット「ゆずレモン」

最強寒波下の五色岩

2021.12.26(日) 日向神:五色岩 7

年内の最強寒波らしいが、朝から青空も見えるので星原峠越えで日向神へ。
途中にボルダーをしている若者が2人いたものの、この寒さではさすがに駐車場は空っぽだ。
心配した雪は山中の落ち葉の上に薄っすらと乗っている程度。

五色岩も早いもので今日で7回目。
ブログのカテゴリーに「五色岩」を追加した。
今日も一人なので、岩場の全容を掴むために「びっくりフェイス」を右から巻いて頂上を目指した。
対岸には「花立岩」が薄く雪をまとっている。

山頂部のすぐ先は11月21日にす~さんと左側から辿り着いたところだった。
岩頭部まで50mのロープでラッペルしたが、下はとても近寄りがたい所だ。

歩いて下ると午後1時近い。
昼食を食べて体を温め、前回の続きでスラブの掃除をした。
傾斜が緩いので落としたコケや土がすぐ下に溜まる。
最後にトップロープ(ソロ)で登ってみた。

右と左、2本のラインが引けそうである。
帰るころには山中の雪も消えていた。
車に戻ると外気温は1度だった。


けほぎ橋にて。


予想以上にいい天気だった。

五色岩に初の終了点設置

2021.12.19(日) 日向神:五色岩 138

雪が降りそうな不安定な天気だが一応行ってみる。
K1さんがタケシさんを待っていて、道端エリアのハチの巣を撤去するそうだ。

今日も五色岩に一人で向かう。
これまで左奥の末端部で開拓(4日間)を進めていたがどうもしっくりこないので、今日は以前から目を付けていた一番手前のスラブ帯の下にリュックを置いた。

今日のための準備は万全だ。
左奥からロープも2本下ろしてきた。

スラブの右からブッシュを登り上部に達すると古いボルトが見えた。
これだけの立派で長いスラブ、先人が手をつけない訳がない。
下から22m辺りにRCCボルトがあったので、振り子トラバースで近寄り、チェーンの終了点を設置した。
後はもう苔落としと左右の灌木切りに全集中、下まで降りてきたら午後2時だった。
途中にリングのとれたボルトの頭が何個か見つかった。

本日の昼食。

落とした枝を片づけたり、2回目の掃除をしたらもう夕暮れ時だった。
今日の拾得物。
RCCボルト、アルミハンガー、ワイヤーナッツのセット。
35年ぐらい前のものだろう。

帰り道の道端エリアで落とされたハチの巣を確認。

【写真】はタケシさんから送られてきたもの。
それにしても大きい巣だ。中に成虫が10匹ほどいたとのこと。
お疲れ様、ありがとうございます。

ちょうどここで開拓者の新原さんが来られたので、「びっくりフェイス下部のスラブルート」について尋ねると、「もう好きにやっていいよ」と快諾を得た。
次回からは初級者向けのスラブルートとしてリメイクする予定である。

日向神ダム湖畔の道路わきにはイルミネーションが点灯していた。

冬空の五色岩

2021.12.12(日) 日向神:五色岩 137

曇り空に時折強い風が吹いた一日。
それでも日曜日とあって日向神にクライマーの姿は多い。

連日の五色岩開拓となった。
今日はビレイヤー(さとさん)がいるのでこれまでやり残した仕事ができそうだ。

①上部へのルートに最終ボルトを1本設置。

これで、フリーで登ることができる。
カムの練習もできる。終了点は立木。

②右へFixロープを張った。

ここから右のカンテを下から回り込む。

カンテ上部に足場が乏しい無理な態勢でボルトを追加。
右手が離せず、左手でのドリリング。
行きはカンテを右下から巻いたが、今後の事を考えて上部にロープを張った。

③もう一本、新しいところにFixを張った。
掃除は大変そうだが面白いルートが引けそうだ。
今日はビレイヤーがいることで3日分ぐらいの仕事ができた。

遅い昼食を摂り、午後から来られた林田さんを加えて既成ルートを登った。

【かすみ 5.10a】を登る林田さんはMOS。

④【初島物語 5.10b】 MOS

今年開かれた新しいルート。
下部のボルトが8mmと多少不安もあるが逆層ホールドが楽しいルートだった。

今日も帰り道に「カニのハサミ岩」からもどる澤田さんの車とすれ違った。お互い充実した一日を過ごせたと思う。

ドリルがプッツンした日

2021.12.11(土) 日向神:五色岩 136


冬の晴れた日の菊池川沿いは朝霧が出る。

先週の続きで岩場の整備。

ソロでトラバース気味にカンテを回り、灌木やツタでプロテクションを取りながら進み「ここで一本!」とドリルにビットをセットして穴を穿とうとした時だった。
トリガーを引いてもドリルが全く動かない。
「はあ~?!」
バッテリーか、ドリル本体か、その両方か。
いろいろ考えるがもう今は戻ることが最優先だ。
這う這うの体(てい)でなんとか戻ってきた。

朝から1回も試運転しなかった私がもちろん悪いが、人生何があるか分からないものだ。

今日の昼食は梅おかかのおにぎりとFD揚げなすの味噌汁、そして320円のフルーツサンドをチョイス。

午後は木こりと岩場の探索。

帰るころには弁財天岩の左肩に半月が昇っていた。

自宅に帰り、バッテリーを交換したらドリルが動いた。