「クライミング」カテゴリーアーカイブ

午後からの岩野山で

熊本地方が梅雨入りした。
昨日の土曜日は一日中雨。町の図書館で初めてDVDを借り、家で観た。
「炎のランナー」と「レ・ミゼラブル」、こんな休みの過ごし方もあるのかと思った。
映画は面白かったが、気持ちはまったく高揚しない。
「山ヤを殺すに刃物はいらぬ。雨の三日も降ればいい」

今日(日曜日)は曇り。しかし昨日の雨で岩は湿っぽいだろう。
午前中はいろいろと雑用があったので、午後2時を回って岩野山に行った。
岩場には福岡から5名来られていた。朝方の福岡は小雨が降っていたそうだが、熱心な方々だ。
まず、正面フェイス・カンテルートの終了点に「ラッペル・ステーション」を設置した。人気のルートの安全性と見栄えが格段に向上したと思う。この道具は4年前にあそ望山岳会で購入し、大観峰の岩場に設置していたものを先月撤去してきたものである。
IMG_1566次に、「マルチでGO!」ルートのトラバース部分に残置していたナッツを回収した。
これは5月22日に熊本の方と一緒に登った時、どうしても回収できなかったものである。今のナッツは色分けされているので、新品だったのに相当使い込んだ様になってしまった。改めてナッツを使う難しさを体感した。
IMG_1568なお、先月発表した「グランド・トラバース 往復120m」は「往復100m」に縮小した。ルートが少し膨らんだ部分でホールドが高い位置にあり、ここだけランディングが悪い。技術的にも難しい所で、もし持ったホールドが欠けると下の道路まで10mほど滑落する恐れがあるからだ。
奥岩はゴルフ場に近くなるので、積木崩し岩の「秋日」ルートまででトラバースは終わった方がいいかもしれない。

 

さらば、我が青春の「大観峰」

熊本地震後、初めて「大観峰の岩場」を訪れた。
ミルクロードを「やまなみ」方面から車で近づくと大観峰の南側斜面が大きく崩壊しているのが見えた。
こんなに崩れているのか。
もう、岩場自体が完全に無くなったのか?
ドキドキしながら売店から岩場への踏み跡をたどる。
ブッシュ帯に入ると3年ぶりなので藪こぎになる。
岩場が望める場所にくると「第1エリア」は変わりないが、「第2エリア」は上部が崩壊している。
さらに奥の岩壁は完全に岩雪崩を起こして無残な様相を呈していた。
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30数年前、私は社会人山岳会「熊本クレッテルカメラード」に入ってから、毎週のようにこの岩場に通った。
初期のクラックルートの開拓から電動ドリルを使ったフェースルートの開拓と時代は移ったが私の青春はこの岩場と共にあった。岩場も未発表の「第4エリア」まで広がった。
写真は大観峰で最初に拓かれた「カイトが舞うチムニー 5.5 20m」である。
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岩場は南面なので夏場は暑かったが冬は北風がまったくあたらず快適だった。
秋の紅葉シーズンも素晴らしく、阿蘇五岳をバックに登るロケーションは最高であった。
「一日1本」を目標にルート開拓を楽しんだ。

しかしこの岩場は上部から下りてくると懸垂下降を強いられる。帰りは疲れた体で重荷を背負って岩壁を登り返さなければならない。
当たり前だがクラックルートはカム類がなければ登れない。
クラックルートのブームが去るとこの岩場を訪れる人はほとんどいなくなった。
1993年、フェースルートの岩場としての再興を図って、「復活の日 5.10b」「青大将 5.10d」「リアラ 5.10c」等のルートを開拓した。
しかし、私自身がその後はクライミングから遠ざかって行った。写真は「復活の日」である。
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2011年、長い休眠から覚めた私は「あそ望山岳会」に入会し、さっそく大観峰の岩場の再興を願った。
開拓好きでドリルを持っているK1さんを誘って岩場に行き、懸垂下降地点にステンレスのボルトを打たせてもらった。
2012年には例会山行で大観峰クライミングを企画したり、会でドリルを買って「リアラ 5.10c」のアルミハンガーをステンレスに替えるリボルトや第1エリアの上部にラッペルステーションの設置を行った。
懸垂下降をせずに岩場に行けるルートの探索も行った。
しかし以前のプロテクションは当時のスタンダートだったペツルのアルミハンガーであり、今はクライミング不可になっている。終了点はほとんどがリングボルトの平行打ちで、阿蘇山系特有の腐食の早さがみられる。
今後、お金をかけてリボルトしても登りに来る人はいるのだろうか。
そんなことを考えているうちに、私は日向神でのクライミングの面白さを覚え、大観峰へ足が向くことがなくなった。

2016年4月、震度7の激しい地震は阿蘇山系にも大きな傷跡を残した。
大観峰の各エリアはかろうじて残ってはいるものの、周りの様子からもう登るべきではないだろう。
5月26日、私は5年前に打った下降地点のステンレスハンガーを躊躇なく外した。
また、上部のラッペルステーションも外した。
これらは岩野山の岩場で再利用するつもりである。

さらば、我が青春の大観峰

 

 

メガを履いた「朋有り遠方より来たる、亦楽しからずや」

旧友のMさんが岩野山に来られた。若いころはよく同じ岩場で同じ時間を過ごした。落ち着いた物腰が私にはお兄さん的で、一緒にいると何故か安心感を生じる。
「外岩は久しぶり」とかで、ザックから出てきたシューズはスポルティバの「メガ」だった。
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東秀磯氏のフェイスブックに書かれてあったように、誰も彼もがメガを履く時代があり、私も一足は履いていたが実物を見るのは何十年ぶりだろうか。
Mさんの体型は還暦を迎えてもシューズ同様昔と変わりなく、リードしてもスムーズな体の動きだった。
次回は指先を鍛えなおしていただき、日向神あたりでご一緒したい。
なお、お土産として岩野山開拓用にボルトやハンガーをたくさんいただいた。有難いことである。

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【カンテを登るMさん】

岩野山に新ルート 「体年齢35歳」

今日の熊本地方は気温30度を超えたそうだ。
そんな中、朝から職場で刈払機を使っての草刈り作業、帰ってから更に我が家の庭の草刈り。
午前11時すぎからやっと岩野山へ行った。
駐車場は先週整備したのですっきりしている。
そしてなんと車が4台も停まっているではないか。
地震発生から今日でちょうど1か月、めっきりクライマーが少なかった岩野山も活気が戻ってきたようだ。
正面フェースの右端、奥ノ院と呼ばれる所にトップロープの課題があったので、ボルトを打ってリードルートにした。
「体年齢35歳(5.11a  B2 6m)」とした。
小ハングから縦カチを使って足を上げていく。
最後は草付に当たるので左へトラバースして「ニッケ栗饅頭」からバンド帯に上がる。短いけれど登り甲斐がある。
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【体年齢35歳】

また、前回作った「グランド・トラバース 5.10c 往復120m」でキコリや掃除を行い、2回トライして往復で14分05秒を記録した。
前回が18分だったので素直にうれしい。
家に帰ると体から水分が抜けていて、オムロンの体重計(Karada Scan217)に乗ると夕食後でもBMIは19.9、体年齢は35歳だった。
その後、孫と風呂に入っていたら一日の疲れで両太ももがつってしまった。
筋肉の質は実年齢程度か?

岩野山の概念図と新ルート紹介

熊本地震の影響で今年のGWは遠出をすることはなかった。
3連休が2回あり、「災害ボランティア・岩野山・家の仕事等」のローテーションとなった。
前回も記したように固い岩盤に支えられている岩野山は熊本地震でもほとんど揺れていなかった。しかし、岩野山も連休中とはいえさすがに閑散としていたようだ。
さて、暑くなると主に南面を向いている岩野山は登りにくくなるが、今回紹介する①「山の声」は木陰の中にあり、④の「フェアウェイ」は午後になると日陰だ。これからの季節にお勧めである。
②の「マルチでGO!」はまだ小さな岩が欠けることもあるのでヘルメットと小さめのカムは持参したい。
③の「グランド・トラバース」は往復120mと長いが途中で休めるので持久力は問題ない。スタート地点のロックタワーまで言い訳なしで戻ってくる「気力」が問われるルートだ。また、横移動なのでかぶり気味の所は即断即決の良いトレーニングになる。
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地震後の岩野山

2016.4.24 岩野山 7

熊本地震で根子岳では大きな崩落があったらしい。
岩野山は大丈夫か?
特にロックタワーはもともといつ崩壊してもおかしくない形容をしている。
家の片づけも一段落したので今日の午後行ってみた。IMG_1363

結果は、拍子抜けするほど岩野山は何も変わらなかった。
もちろん、岩だけでなくボルトのハンガーも異常なし。
一人でロックタワーを見上げていたら、岩が「モアイ像」に見えてきた。
泰然自若として遠くを見つめていた。

自転車で岩野山!

今日も岩野山

あそ望山岳会からはヒロさん、モモ太さん、私を入れて3名。
他に大学生が2名。
若い二人は熊本市内から自転車で来たそうな。
その情熱というかバイタリティというかすばらしいものを感じる。

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【写真】は、「マルチでGO! 5.10a  」の2ピッチ目の核心部を登るヒロさん。

ロープの垂れているハングを直上して小スラブから右にトラバースしているところ。
この後は岩稜にカムを1~2本使用しながらさらに15mほど登る。
姿も見えない、声も届かない、まさに「マルチ」の雰囲気だ。
まだこのエリアの岩場は安定していないので、ヘルメットはぜひ着用してほしい。

初見参、平尾台(千仏ロック)

あそ望山岳会の仲間と千仏ロックへ

3月の例会山行なので、キーボウ、りりぃ、モモ太、ヒロ、あり吉、マスモ、新人Fさん、そして私と8名が集まった。
熊本から片道約140km3時間の遠征であった。
私は初めてで、石灰岩の壁も久しぶりなので大いに楽しめた。
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【写真】シャークの上部、コルネの上に立つ。

①どぎゃんでよか(5.10c) MOS
②パラダイス・ア・ゴーゴー(5.11b) MOS
まだ岩場になれず、最上部のアンダーホールドで前腕がはった。
③シャーク(5.11b) OS
このエリアで一番目立つルート、お買い得感あり。
④お不動さん(5.11b) MOS
初見の難しさを感じた。本日、会心の一本。
⑤楓(5.10c) MOS
短いけれどスラブと内面登攀が楽しめた。

 

岩野山 プチ復活!

なくなったハンガー部分を再設置

2月初旬になくなったボルトのハンガー部分を本日、再設置した。正面フェイス:「ノーマルルート」の下部2本、ロックタワーの「ホタルガの舞」に3本、中央のルートに3本の計8本である。ここまででハンガーの在庫が底をついた。
トポ図もまた設置した。これでまた、みんなが楽しめる岩場になるだろう。
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今日は暖かい一日で、早くも樹林帯には虫が飛び交っていた。
これからは防虫スプレーが必携である。
今日の作業にはKさん、さかさんの仲間にお世話になりました。

体ならしの日向神 道端エリア

今年初めての道端エリアIMG_0979

どうも岩野山のハンガー盗難事件と先日来の「花粉症」とおぼしき鼻水からクライミングへのモチベーションが下がっているので、道端エリアに行った。
リソールしたミウラ(2013版)の足ならしもしたかった。
シンシア(5.11a)、花子(5.11a)、太郎(5.10c)などを登った。次郎(5.11c)のリピートはできなかった。
ミウラはほぼ新品状態で足先が痛かった。
最後に春の嵐(5.11a)に取りついた。このルートは人気がないらしく、蔦が左から侵入していた。
ここは見た目以上に微妙な足の置き方やホールドの持ち方が要求される面白いルートだと思う。
昼間の気温は20度越え。もう半ソデが丁度良く、日焼けしそうだった。
クライマーは福岡、長崎、大分、熊本など10数名で賑わった。
山に来たら、鼻水がまったく出なくなった。
仕事アレルギーだったのかもしれない。