2023.11.3(祝) 日向神 201
「正面壁の『元気です』を登りませんか?」
ダイスケさんからお誘いがあった。
「元気です」は2023年5月、山崎タケシさんによって拓かれた5.11cが続くマルチで、こんなチャンスはもうないと思いOKした。
午前7時頃、朝もやの中で鞍岳から朝日が昇った。気温11度。
日向神神社に寄り、今日の安全祈願をした。(100円玉を奮発)
最後は神仏頼りとはいかにも日本人らしい私。
正面壁の東峰
トポは「K1ヒュッテ」から入手できる。
1ピッチ目(25m 5.11b) 高田
出だしから厳しいムーブが続く。
頭上には巨大な壁がおおいかぶさる。
トップはフリーで突破、私は小ハングでA0。
2ピッチ目(20m 5.10b) 緒方
適度な強度のスラブ。
3ピッチ目(12m 5.11b) 高田
トップは出だしの小ハングで苦労したがフリーでクリア。
4ピッチ目(8m 5.11c) 緒方
このルート全体の核心であるルーフ。
ガバではあるが相当かぶっていて足が切れると支えきれない。
5ピッチ目(25m 5.11c)高田
4ピッチ目の終了点は2つあり、私は下の終了点でビレイした。
5ピッチ目は出だしから厳しいカチで、ダイスケさんは3ピン目から左の赤茶けた岩の方に活路を見出そうとした。
その時、持った大岩が抜けてダイスケさんもろとも落ちた!!
15㎏以上ある岩が下の壁に当たって砕ける音が日向神峡にこだました。
幸い二人にケガはなかったが、もし私が上の終了点でビレイをしていたらヘルメットぐらいかすっていたかもしれない。
5月に「スピンネフリーライン」を二人で登った時、ダイスケさんはここの大フレークはセカンドだったので、今日はRPをねらっていたのだが疲労も重なりA0となった。
6ピッチ目(10m 5.11a) 緒方
前回私はここはセカンドで「難しい!」というイメージを持ったが、今日は体を左に振って、丸いポケットをうまく使って登れた。
7ピッチ目(35m 5.8) 高田
5.10a/bぐらいは付けてもいいトラバース。気は抜けない。
8ピッチ目(20m 5.10d)緒方
「元気です」の8ピッチ目ビレイ点が不明瞭(RCCボルト2本)で、前回と同じスピンネの草付きトラバースを進んだ。
Fixロープを使って樹林帯を登り、やっと昼食。
スタートして5時間ほどたっていた。
ここでシューズを履き替えた。
左の谷に下るとやさしいスラブにFixロープがある。
これを左上して、樹林帯を登ると稜線に出る。
稜線を左に進み、Fixロープの先の鞍部から右の谷へ下る。
ロープや赤いテープを頼りに右側の山腹を巻いて下る。
ルートの終了点から約1時間でバルコニーエリアの右側に降りる。
落ち葉の積もった急斜面の下りは危ないが、懸垂下降よりもリスクは少ない。
【ギア】
60mシングル1本、QD20本
ザック(水500mℓ×1、シューズ、行動食など)
サンセットエリアに上がり、開拓者のタケシさんを表敬訪問した。
ゆきえさんからミカン、原口さんからコーヒーを戴き登り切った喜びにひたった。
【後記】
11月とはいえ無風快晴で暑かった。
7ピッチあたりで指がつり始めた。
サンセットでタケシさんから「芍薬甘草湯68」をもらった。
帰りの運転で脚がつり、自宅近くのコスモスで上記の薬(1341円)を買った。
夕食前、体重が約1㎏減っていた。
夜、腹直筋がつり、夜中に両足がつった。
歳のせいか、あまりのどが乾かないのは危ない。