映画紹介3「おとなの事情」他

2025.10.21(火) 映画 3

⑧ 「雨あがる」 2000年
監督:小泉堯史  主演:寺尾聡、宮崎美子

脚本が黒澤明、監督は黒澤映画で助監督を務めていたので萱屋根に降る雨、激しい流れの川、走る馬、安宿の人々など臨場感があった。
優しいながらも腕の立つ浪人の寺尾聡は適役だったと思う。しかし妻役の宮崎美子はどうだろう。士官口を求めて数年に及ぶ浪人旅、原作では妻の頬はこけ、肩もいかりやつれて老女に見えるほどだったというのに。宮崎美子では大店の御新造さんみたいで、困窮した浪人夫婦のリアル感に乏しかった。

⑨ 「おとなの事情」 2021年
監督:光野道夫 主演:東山紀之、常盤貴子、鈴木保奈美など

イタリアのコメディ映画を日本版にしたもので、予測不可能な面白さがあった。スマホがなければ夜が明けないような現代社会、スマホによって人と繋がりそして切れて行く。夫婦と云えども相手の秘密は知らない方が良いのではないか。人のスマホはのぞいちゃいけない。いろいろな社会問題も含み、見ごたえがあった。