暑く、熱いハサミ岩

2021.5.30(日) カニのハサミ岩 32

だいたいコロナ禍の中で、健全な人々がとるべき道は
①家でじっとしている
②ソロキャンプに行く
③外岩クライミングに行く
のどれかだろう。

今日は朝からもう気温が20度。
登山口からの登りで汗をかきそうになる。
梅雨の晴れ間、多くのクライマーでハサミ岩は賑わった。
やっとハサミ岩が「熱く」なってきた。

私はまず赤壁上部エリアで2本登り、第2ルンゼエリアの左にボルトを打ってフィックスロープを張った。


後日、このフィックスを使って下部の岩場の掃除を行う。

午後は「ドミノライン」の右側に1本、ルート工作を行った。

この辺りはいい感じ。


この上が厳しい。
とりあえずは「なんとかなりそう」

今日はSatoさんにビレイをしていただき、2日分ぐらいの仕事ができた。
5月になっても山ばかり行っているので、体重が激減してきた。
昨日はリュックを担いだままふらつくし、今日は「揚げナス」の味噌汁カップを倒したり、登っていてカラビナを落としたりするなどの失態をみせた。
今日いただいた「若竹屋 あまざけ」を飲んで精を付けよう。

ハサミ岩:「穴3つ 5.11a 」開拓・初登

2021.5.29(土) カニのハサミ岩 31

久しぶりの晴れ間。
恒例になりつつある朝食キャンプ。

今日の新アイテムは「ハッカ油スプレー」さて、ブヨに効くかな?

沢沿いの登りでまだ動きがにぶいトンボを見つけた。

「オシロサナエ」

赤壁に行くと一昨日の雨で濡れているところがある。
23日(日)にボルトを打ったプロジェクトDは水が流れていた。
濡れているのはスタートだけなので、行けると思って取り付いた。
ところが、スタートはうまくいっても2ピン目の左側スラブが滑って登れない。
①プロジェクトD NG
②プロジェクトD NG
午後に期待して転進。
西稜エリアで八方ヶ岳俱楽部の澤田・川津さんと登った。
③西稜第3ルート1Pまで リピート
④ドリルが飛んだ日 リピート

登っているのは澤田さん。

快晴、西稜エリアは暑い。
だいぶん乾いてきたので赤壁へ。

⑤プロジェクトD 初登
「穴3つ 5.11a  B3  8m」とした。

スタート時に穴を使う。

中間部も気は抜けない。
ビレイヤーは澤田さん、カメラマンは川津さん。
スタート時、右穴で「手に足」ムーブをするとグレードが上がる(5.11b)。

暑くなって、イシガケチョウ、アオスジアゲハが飛び回っていた。

「ミカドジガバチ」


「オオツマキヘリカメムシ」の交尾

プロジェクトDにボルト打

2021.5.23(土) カニのハサミ岩 

今日は澤田さんらが別の山に(後ろ髪を引かれながら)行ったのでソロになった。
梅雨の合間の快晴で、アプローチの沢沿いの道は暑かった。
夏草が生い茂り始めたので鎌を持参し、草刈りをしながら登った。

先客が2人、西稜エリアから声がしていた。
今日の予定は赤壁のプロジェクトDに終了点やボルトを打つことだったが、先週の大雨でDの下部が水道(みずみち)になっていた。
これじゃあTr.でも登れない。
開拓のやり方は人それぞれだが、私はTr.で試登して最善のボルト位置を決めてから打つ方法をとっている。
まだ、下部の3mが登れていない。
終了点だけでも作っておこうか。
ボルトは「適当な」ところに打っとこうか。
岩頭からのTr.だとロープが伸びるよなあ。
もう今日はやめようか。

本当に考えがまとまらず、道具を持って岩頭まで登りTr.だけ架けて下りてきた。
そして、やっぱり自分が登れないルートは拓きたくないのでTr.トライをしてみた。
ポケットホールドに溜まった水を布でふき取るがすぐに溜まる。
スタート地点と上部支点(20m上)がずれているので落ちると6mぐらい左へ飛ぶ。
しかし、意外に濡れた岩が滑らないことに気付いた。
何度もやっているうちに遂に足がきっちりと決まった。

赤壁は岩頭に行くのがけっこう大変なので、今日はユマーリングで終了地点まで上り、終了点とボルトを3本埋めた。
短いけれど、けっこうハードなルートになりそうだ。

開拓用ゴーグルに「コジャノメ」が飛んできた。

菊池の気温は30度の予報だったが、岩場は木陰で涼しかった。
車に戻ると、暑さの為かフロントガラスの下に黄色いハムシが何匹も干からびていた。

今日は写真が少ないので、我が家の「しまじろう」を載せよう。

リハビリクライム in ハサミ岩

2021.5.22(土) カニのハサミ岩 29

5月9日(日)「ここでトラバース 5.11b」を開拓・初登した。
その後、結構疲労感が抜けなかった。
両肩は筋肉痛か関節痛か分からない状態が続き、腰も少し痛む。特に右手の第2関節も少し痛んだ。

15日(土)は雨、16日(日)も朝方まで雨だったが、やがて止んだので午前中から刈払い機で草刈りに精を出した。
全行程約4時間、いつもながら南側の高土手の草刈りは苦労した。
この日の夜から右腰が痛み始めた。
朝が一番きつく夕方になると楽になり整体に行くほどではない。
朝晩に軽いストレッチで様子をみる。
週末は晴れの予報になり少々焦るがどうしようもない。
当然モチベーションはがた落ちだ。

22日(土)の朝、奇跡的にかなり回復していた。
あわてて朝食をバッグに詰めこんで7時に出発。

先週に続いての朝食キャンプ。

食パン2枚の卵とチーズのホットサンド、サラダ、バナナ、コーヒーである。
約2週間、疲労感と腰の痛みでほとんど運動らしいことをしていないのでリハビリの日とする。
岩も前日までの雨でほどよく濡れている。

こんな日は八方ヶ岳倶楽部の3人でいろいろと岩場の物色をして回った。
そのうちにIさん夫婦が「ドミノライン」を登りに来られた。
澤田・川津ペアは第3ルンゼの整備、私は第2ルンゼでショートルートの整備を行った。
昼食には「揚げナス」の味噌汁。

これが私のプチ贅沢。

夕方になって岩も乾いてきたので「ここでトラバース」に澤田さんがトライしてロープを架けてもらった。
私はリハビリクライムと割り切ってTr.でやらせてもらった。

このトラバース入口から上段、中段に分かれる。


これは中段に向かうところ。
生乾きぐらいがラバーの食いつきが良い。
下段は今のところ登れていない。
最後にスタートの練習をして、理想的(初期設定)なステップで登り始めることが出来るようになった。

帰りには生き物探しで心を癒した。

「シロモンノメイガ」は小さい。


「ハラビロヘリカメムシ」


「バラシロエダシャク」は鳥の糞に見える。


「ハンミョウ」は昔、実家の庭によくいた。


「ナルコユリとハナバチ」

【追記】
腰の痛みの直接的な原因は草刈りだが、大きな要因はゴールデンウィーク後の疲労蓄積だろう。

この頃の驚き 3選

2021.5.19(水) 徒然 56

その1 【カップヌードルの値段】
先日、朝食キャンプに行ったとき、コンビニでカップヌードルの値段を見たら184円だった。なかなかの高級品だ。
直ぐ近くにカップヌードル:カレーがあり、同じく184円だった。「えっ!」と驚いた。
私が若い頃、「カレー」を初めて食べた時に「こんなうまいものが120円だなんて信じられない。生きてて良かった!」とさえ思ったぐらいである。
当然値段も普通の物よりは30円ぐらいは高かったのではないか。それは当たり前と思ってきた。
それが今や「カレー」と「普通」が同じ値段である。
これはいったいどうしたことだろう。
「カレー」が不人気で安くなったのか。
それとも「普通」の材料費が高騰しているのか。
どこかで原因を突き止めたい。

その2 【コンビニの車】
仕事帰りに街中のコンビニに用事があって寄った。
駐車場はほぼ満車だった。
店内はさぞや混んでいるだろうと思って入ると、中はガラガラだった。
「お客さんはどこだ?」
店を出て車をよく見てみると、みんな車に乗っているのだった。
これもコロナ禍による新しい生活様式か?

その3 【車から滑落?】
ある山友さんが「車から滑落して足を骨折」したそうだ。

車が大型のトヨタ:ラン○ルで、グランドフォールまでの滑落距離が相当あったようだ。
ラン○ルと云えば、ロードスターの天敵としても有名だ。
ちなみに、ロードスターは降りる時に手が滑ると写真のようになる。

下手すると腕が折れる。
とにかく、ラン○ルはロードスターにとっても運転手にとっても危険な車であることが証明されたわけだ。
※山友さんの早期回復をお祈りいたします。

道具紹介① ナイフ

2021.5.17(月) ロドキャン 7

先日の「雨の朝食キャンプ」で、雨が降ってもデイキャンプぐらいならば出来るという自信と経験を得た。
次に「一流のなんちゃってキャンパー」になるには、定番ながら「こだわりの道具紹介」をしなければならない。
記念すべき第一回目はやはり「ナイフ」だろう。
だいたいキャンプなんかしなくとも、男を60年もやっていればナイフの4~5本は部屋や机の中に転がっているものだ。

一応、手に入れた時系列で紹介したい。
①シースナイフ

シースの裏に1973.3.21と記している。
中学3年生の時に山籠もり(キャンプ?)するために買った。
エバニュー製で、ネット(Amazon)で調べたら新品なら4500円。
真鍮のヒルト、丈夫な鹿角のハンドルと見た目は良いが、大きさが中途半端で長さ8cmのハンドルがとにかく握りにくい。

②剣鉈(なた)

約30年前に2万円で買った。
柄(ハンドル)には漢字で名前を彫っている。
さや(シース)は安っぽいが全く損傷がない。
3月の国東キャンプの折、暗闇の中、鉄の棒でバトニングをしてしまいブレードに傷がついたのは本当に失敗だった。

③シースナイフ

HIROオリジナル IC/CUT である。
昔、彼女とクリスマスプレゼントの交換をした時のもの。
握りやすく、すぐに取り出して使える。
全長17cmと携帯性も良い。

④ツールナイフ

上は「ビクトリノックス ソルジャーAI」である。
20数年前にスイス:ツェルマットで買った。
スイス陸軍正規品のため、ビクトリノックスのエンブレムではなく、赤いスイス国章が付いている。
下は50年ほど前にお祭りの出店で買ったもの。
ほとんど使わず、今回ツールを引っ張り出したら赤いプラスチック部品が外れた。

⑤肥後守

家にあったもの。(父の所持品)
岩場のルート開拓で今も使っている現役である。
古いスリングを切ったりもするが、クラックやポケットホールドの泥をほじくり出すなどハードに使えて重宝している。
ところで、「肥後守」は熊本で作っているとばかり思っていたが、実は兵庫県三木市であることを近年知った。

⑥ツールナイフ

父の部屋にあったもの。
10徳ナイフで重量もけっこうある。
車に積んでおく分には問題なかろう。
上は、いつごろ買ったか思い出せないタッチアップシャープナーである。

今の時代のキャンプでは、焚き火用の鉈とつまみの袋を開けるためのカッターナイフがあればだいたい事足りる。
しかし先日「ファイヤースターター」を買ったので、ほぐした麻ひもにシースナイフの背で火花を散らしたら予想以上にうまく火が起きた。
新しいナイフの使い方を覚えて子どものようにうれしかった。

 

生物の驚異 【閲覧注意】

2021.5.16(日) 生物 1

本日より新しいカテゴリー「生物」を立ち上げた。

先日、ある山友さんから、
「いっせいさんのブログにはグロテスクな写真が多いですね」と言われた。
これは私にとっては心外であった。
私はこれまで個人的なブログではあっても、常に読者の皆さんの目に麗しい写真を選んで掲載していたつもりであったからだ。
しかし、山を歩いていると時には目を背けたくなるような生き物たちの瞬間に出遭うこともあり、そこには自然の厳しさや美しさを感じさせるものも少なくない。
今回、新しいカテゴリーを立ち上げた記念にこれまでお蔵入りになっていた写真を10枚選んでみた。
閲覧注意、自己責任で見てもらいたい。

10位

ご存知、カマキリに寄生する「ハリガネムシ」である。
このムシは自分の産卵場所である水辺にカマキリを誘導するそうである。この時は宿主と共に死んでいたが、動くハリガネムシだけは見たくない。
9位

我が家の「ヤモリ」である。
尾が切れて、どちらが頭か分からない。
小さな蛾をパクリと食べる瞬間はたまらなくかわいい。
先日見たら尾がだいぶん伸びていた。
8位

「ボーベリア菌(昆虫病原糸状菌)」におかされたカミキリムシである。数年前に八方ヶ岳で見つけた。
7位

2年前、日向神で私の股間に食らいついた「マダニ」の簡易顕微鏡写真である。
一度掲載したが、見せしめのためにまた載せた。
6位

随分前に、根子岳のヤカタガウドで見つけた「イノシシ」の屍である。多分頭上の崖から転落死したと思われる。自然は厳しい。
5位

以前、菊池の龍門地区で見つけて飼っていた「シュレーゲルアオガエル」である。小さなオスがメスの首を抑えて離さない。
このまま水槽のふちで産卵(白い泡状の卵塊)した。
4位

これも龍門地区で捕まった生きた「マムシ」である。
私が「マムシを好き」というウワサが流れ、地元の人が捕まえると何匹も持って来られて閉口した。
一時期は仕事場で飼っていたこともある。その時は毎朝逃げだしてはいないかとドキドキして心臓に悪かった。
3位

アブラゼミを捕食する茶色の「オオカマキリ」である。
我が家の庭で見つけて写真に撮っていたら、もう一匹の緑のカマキリが反対側から食べていたのに気づいた。
ハラビロカマキリが共食いをする写真もあるが、これはもう怖くて見せられない。
2位

ヒキガエル(ガマガエル)である。
菊池少年自然の家で見つけた。首の近くに毒腺(ガマの油?)があるのであまり触らない方がよいらしい。
私はもちろん触れない。
1位

「クロメンガタスズメガ」である。菊池の高野瀬にいた。
背中の所に人の顔がある。スリラー映画の金字塔「羊たちの沈黙」に出てきた同種のスズメガはドクロの顔だった。

雨の朝食キャンプ

2021.5.15(土) ロドキャン 6

昨夜からの雨。
久しぶりに夜更かしして、ゆっくり起きた。
先日買ったカセットコンロ「タフまるJr」を使ってみたくなり、竜門ダムへドライブ。
「朝食デイキャンプ」である。


朝食メニューは食パンと卵のホットサンド、大盛ソース焼きそば、そしてドリップコーヒー。
当たり前だがカッセトコンロの火力は強く、手際よく3品ができた。
これでまた手持ちのOD缶の出番がなくなったな。
500Gは2010年、250Tは2017年の日付けが見える。


カエデの竹とんぼ。

帰って寝ていたら、孫たちの声で起こされた。

後はヤマボウシの花。
天気が良ければ登って遊べる。

アジサイもいい感じになってきた。

ハサミ岩「ここでトラバース 5.11b B5 10m」開拓・初登

2021.5.9(日) カニのハサミ岩 28

昨日、赤壁エリアの「プロジェクトF」をトップロープ3日目で登れた。
天気にも恵まれ、今日は楽勝気分で岩場に向かった。

切株の上のケルンがかっこいい。


杉林の中で「ジムグリ」を見つけた。
ジムグリは日本で一番美しいと云われるヘビだ。
今日のルート名を「ジムグリ」にして、知名度を上げてみようかと思いながら岩場へ登った。


ハンガーはFixe社製で少し大きい。シューズは2足を持参。


この処女の素肌みたいなスラブ壁にボルトを打つ。
(60歳を越えるとこんなフレーズも使える)
終了点は5玉チェーン、プロテクションは5本。

澤田さんの到着を待っていざトライ。
①上段トラバース NG
昨日あっさり行けたトラバースができない。う~ん。
ミウラ(2013)の先端に小さな穴が開いていた。
5.10のクアンタムに交換。

1月に日向神:ダム下の「ビターチョコ」を登って以来の登場だ。

②上段トラバース NG
まだ足の感覚が同期しない。
中段にトライ、なんとか行けた!

③中段トラバースで初登

ラインはこんな感じ。

ここでトラバース 5.11b B5 10m 緒方」とした。
ビレイヤーは八方ヶ岳倶楽部の澤田さん。

この岩の開拓には時間を要した。
①4月18日 1回目の大掃除
②4月24日 2回目の大掃除

③4月25日 Tr.試登、左直登は簡単。
④5月2日    掃除
⑤5月3日    Tr.試登、トラバースに挑戦。
⑥5月8日   Tr.試登、上段トラバースに成功。
⑦5月9日 終了点とボルト設置。
リード3回目、中段トラバースで初登。

昨日刺されたブヨ対策で蚊取り線香2種、防虫スプレー2種を用意したが今日はまったくいなかった。
この調子ならば樹林帯の中は涼しく、夏場も登れそうだ。
はるか頭上に「ハヤブサ」が止まる木があった。

山は虫の季節へ

2021.5.8(土) カニのハサミ岩 27

山に来たら雨が降っていた。
しかし、ハサミ岩の乾きは早い。
赤壁の岩頭に登った。

八方ヶ岳には珍しいセッコクランが一株だけある。
ここから右へトラバースして、立木からプロジェクトDにトップロープをかけた。
下部の10mぐらいはなんとか登れそうに見える。
掃除は簡単だったが、Tr.でやってみると岩が湿っていることもあってスタートからムーブが起こせない。
これも見た目以上に相当厳しい。

ロープにずっと下がっていたらブヨに襲われた。
空気が湿っていると出てくるようだ。
プロジェクトDは思った以上に登れず、虫にはさされ、もう嫌になって帰ろうとしたところに、川津・澤田ペアが下りて来られた。
ダメ元でもう何回かトライしているスラブ壁のプロジェクトFにトライした。
すると、意外にあっさりと核心のトラバース(上段)が出来てしまった。
写真は澤田さんのトライ。

明日はボルトを打って初登を目指す。

帰りは虫たちを見つけながらボチボチ下った。

トノサマバッタの若齢幼虫か?


今年は3回目のツマグロオオヨコバイ。


ツチイナゴの幼虫か? もう少し大きくならないと・・・。


「尺取虫」はシャクガの幼虫。


コアオハナムグリ


キリギリスの幼虫かな?


おまけの「シャクナゲ」