日向神:中央エリア

2017.6.10 日向神:中央エリア

初めての中央エリア。メンバーは空さん、あり吉さん、そして私の3人。
エリアの場所はサンセットへの登路の途中から右へトラバース気味に行った所。かわいい案内板がある。

①アンダーアッパー(5.10b) MOS(マスターオンサイト)
②逆層フェイス(5.10d) MOS
③パワーステース(5.10c) MOS
黒苔(5.11a)  MOS
⑤気難しい終了点(5.10c) OS
⑥ピッチングエッジ(5.10c) MOS
⑦八女茶のチャチャチャ(5.10a) リピート サンセット

今回、現地トポを見ながら登ると「逆層フェイス」と「パワーステース」が5.11a、「黒苔」が5.11bとなっており、一日でイレブン3本ゲットと喜んで帰った。
そして夜になって記録をまとめようと「K1ヒュッテ」からトポをダウンロードすると上記のようにグレードダウンしていた。
実際登っていてえらく甘いグレードだとは思っていた。

 
まだここは新しいエリアで、登っていると小石が時々落ちるのでビレイヤーはヘルメットが必携だ。
午前中は陽が当たり夏場は暑いが、午後は日陰になって登り易くなる。
【写真はピッチングエッジを登る私。撮影はあり吉さん】

注意点はボルトだ。アンカー部分はヒルティのグージョンタイプが多く、オールアンカータイプも見られる。ハンガー部分は鉄製のシャックルで初期の物はサビが出ている。慣れないので最初はマルチルートを登っているような感じで落ちられない。
【夏なので日焼け対策に白い長袖シャツで登る私。ビレイヤーは空さん。】

岩野山に久しぶりの1本

2017.6.3 岩野山ルート開拓・県体壁

今日は山三昧であった。

①岩野山駐車場の草刈
まだ草があまり大きくなっていないので、刈払い機のナイロンワイヤーで一気にきれいにできた。

②前傾壁 モンローウォーク(5.11a  B5   15m)開拓
 久しぶりの新ルート開拓である。下部は階段状でテラスから上の右上クラックの辺りが核心となる。当初はトップロープでもかなり難しく感じていてクリップ動作に入れず、リードルートとしての設定を諦めていた。しかし、福岡の女性クライマーのムーブからヒントを得て余裕を持って登れるようになったのでリードルートとして設定した。ビレイでは空さん、ヒロさんのお世話になった。【写真はトップロープでトライする空さん】
岩野山はクチナシの花が満開であった。

③あそ望山岳会の例会
例会は通常、県立体育館で行うのだが熊本地震の影響でまだ使えない。近くの公民館を使うのだが和室は狭くて使い辛い。夏ごろから体育館も使えるそうである。

④県体壁 右:黄緑ルート(5.11+)をRP
 この頃課題としていた黄緑が登れた。6便目である。岩野山のボルト打ちで疲れていたが明るいうちなので登りやすかった。県体壁での私のこれまでの最高グレードは5.11cだったので記録更新となった。

2017年5月29日

2017年5月29日 休養日
○5月は外岩2回(日向神サンセット、八面山中部)、県体壁3回、菊南ジム1回で、5.12aが1本、5.11aが3本と成果があった。しかし、休日なのに山に行っていない日が8日間あった。例年ならば連休もあって岩野山や日向神に月5回は行っている月だ。
○原因は腰や背中が痛み、休養日に充てる日が多かったからだ。特に日向神の後とランニングをした日はひどく、日向神の疲れが取れないままに坂道でダッシュを繰り返したので、たぶん軽い「ぎっくり腰」ではなかったかと思う。よくあの痛みで八面山で登れたものだ。
5.12aの「日曜よりの使者」についてはあまり大きな感動はない。5.11の後にある、一つの通過点の感じがしている。しかし、5.12aの扉が開いた意義は大きい。
○八面山は4月に上部エリア、5月に中部エリアと行ったので、6月は下部エリアに行きたい。とりあえずは5.11aのルートを全部見てみたいものだ。5.11bからは涼しくなってからになるだろう。
○右ひじの痛みは小康状態だ。クライミングにはあまり影響がないようだ。今週は肘ではなく、上腕二等筋の下部に痛みがある。

【パソコン】
○このブログに昨年からスパムメール(コメント)が送られるようになった。最初は一つ一つ削除していたが、4月ごろから多量に送られてきて、ついに一日で100件を越し始めた。もうスパムメール報告と削除だけで相当なエネルギーを要することになった。そこで調べていたら、設定の中に「ユーザー登録者だけがコメントを出せる」という項目があり、そこをチェックしたらスパムメール(コメント)は全く来なくなった。良かった。

【庭】
○ヤマボウシの花が今年も満開を迎えた。20年前に通販で買った600円の苗木とは思えない立派さだ。
今でも若いころに北外輪山で初めて見た、真っ白い花をつけたヤマボウシの大木は忘れられない。

 
○鯉幟を下ろした。これまでの2ヶ月間、道行く人に春から初夏への季節感を楽しんでもらえたと思う。この鯉幟セットは2代目だが、アルミポールは10年前のものだ。熊本式の杉柱は威風堂々、とてもすばらしいが2~3年で朽ちる。台風が来るとおちおち眠っても居られなくなる。この6mアルミポールセットはコストパフォーマンスが非常に高い。
ちなみに、緋鯉はお母さん鯉とばかり思っていたが、童謡「こいのぼり」の原曲では「♪おおきいまごいは おとうさん ちいさいひごいはこどもたち おもしろそうにおよいでる」とある。たぶん、昔は大きい真鯉が1匹と小さい色鯉が数匹あがっていたのだろう。

熊本の山岳会

この頃はクライミングやボルダリングを楽しむ人が増えているようだ。
しかし、組織立った「山岳会」に入っている人は少ない。
その原因や考察は置いといて、熊本にはそもそもどんな山岳会があって、それは今もあるのだろうか。

先日、熊本県立図書館に行く用事があり、帰りに郷土資料のコーナーを覗くと「九州登山史 松尾良彦著 福岡登高会編」という本が目に留まった。

内容は国の内外を問わず、九州人の登山記録が網羅されている。ヒマラヤや中国の高峰に挑んだり、比叡山や鉾岳にルートを拓く九州人の熱い心意気が伝わってくる記録だ。
また、各山岳会の発足年も記載されていて興味を引いた。「?」マークは私の記憶の中にあり、発足年が記載されていない山岳会名である。

本を開いて思わず探してみたのは2つの遭難記事である。
一つは、1970年の福大ワンダーフォーゲル同好会が日高山脈でヒグマに襲われ3人が死亡した事故があり「カムエクの教訓」と呼ばれるものである。
もう一つは1963(昭和38)年1月、阿蘇高岳で行方不明になった当時熊大生の奥村健之助の記録である。

健之助さんの遺体は懸命の捜索にも関わらずなかなか発見されなかった。
2年後、高岳登山道から大きく外れたヤカタ川上流部で遺体(疲労凍死)は偶然発見された。
健之助さんには当時女子高校生だった妹がいた。それから半世紀が過ぎ、高齢にもなった彼女には「一生に一度でいいから高岳にある兄の墓標で供養がしたい」という願いがあった。彼女の夫は当時「さんすい山の会」に入っており、彼女の願いを聞いた山の会の仲間が立ち上がり、まずは墓標探しから始まった。当時の熊日新聞記事と発見現場の写真が手がかりであったが、なにせ50年以上も前の出来事で、墓標探しは困難を極めたらしい。
しかし「さんすい山の会」の5~6回にも及ぶ熱心な捜索の末に墓標とされるケルンは遂に発見されたのである。
2009年3月、私は彼女の夫(実は私の義父)とともに、その場所に彼女が行けるかどうかを確かめる山行に付き添った。そこは登山道から約1時間も離れた高岳の荒れた斜面に位置しており、結果として彼女の願いは無理だと判断された。しかし、50年の時を経て奥村健之助さんの墓標(ケルン)に花を手向けることが出来たことは大変意義深い山行となった。
【写真は高岳南側斜面にある墓標、後方は根子岳】

遭難記事とともに山岳会名の中に「熊本さんすい山の会」を見て上記のことを思い出した。また、「熊本クレッテル・カメラード」にも私は永く所属していたのでいろいろな思い出がある。
それぞれの山岳会にはそれぞれの歴史とドラマと絆があるだろう。大きな記録を残したところもあればいつのまにか消えていったところもある。
私が現在所属している「あそ望山岳会」は発足10年目の新参者だ。縦走・ハイク・クライミング・沢登り・冬山・トレラン等々なんでもござれの「器用貧乏」で大成しそうなジャンルは今のところ見当たらないが、熊本の数少ない山岳会として永く存続していく可能性は高いと思う。

腰痛を押して八面山

2017.5.20 八面山クライミング(中部エリア)

八面山中部エリア(初)でのクライミング計画が整ってからの1週間はわくわくして過ごせた。仕事や雑事の毎日でも山行計画があると心の張りが違う。

ところで、腰痛の原因は明らかである。2週間前の日向神で初の5.12aルート「日曜よりの使者」を登った後の疲労が抜けきらぬままになっていたのである。そして前の日「クライミングの前日だがランニングなら良かろう」と走るトレーニングを行った。それも坂道100m全力ダッシュを5本。特に「前傾姿勢」を意識して走ったら体感スピードが2割増しで調子に乗りすぎた。夜になったらぎっくり腰みたいに痛んだ。

午前7時、キーボウさんと空さんが我が家に集合して一路八面山に出発。腰の痛い私はキーボウ車の後部座席に寝転び、井上陽水の曲で全くモチベーションが上がらなかった。
午前10時過ぎ、八面山に到着。中部エリアには先客が4人おられた。
① さくら(5.10a) MOS きれいな凹角からフェース。アップ。
② いつでも夢を (5.11a) MOS 最上部にクラックがある。
③ かもめのジョナサン (5.11a)   NG 出だしのハングで足が乗らなかった。
④ かもめのジョナサン (5.11a)RP 足がきれいに決まった。
⑤ コンペイ糖の踊り (5.11a) MOS 本日会心の1本。このルートには二つ★ぐらいあげたい。
⑥ 七つの子 (5.10a) OS 立った凹角とクラックが曲者。クールダウン。

ということで、5.11aのルートを3本ゲットできた。前回(4月29~30日)の八面山上部エリアでは全く初めてだったので5.10台のルートや人気のない5.11に手を出してあまり成果をあげられなかった。その反省から今回は5.11aのルートに目標をしぼったのが良かった。腰も登っているときは痛みが出ない。
キーボウさんは「かもめのジョナサン」をねばりのクライミングでRP。空さんは凹角登りに奮闘した一日だった。
午後4時に終了。途中で名物のから揚げを買い、日田の花火大会の渋滞にあいながらもドライブ3時間で我が家に着いた。

夜、お楽しみのデジカメ写真を見てみると、なんと全部「動画」であった。1本10数分の動画がたくさん入っていた。これまでの私の人生60年分の動画より長い分量ではないか! しかも全編に「ふ~、は~」という荒い息遣いが聞こえる。今日のカメラマンは空さん。「たくさん撮ってください。」とお願いはしたが・・・。(涙)
かろうじて、私が「かもめのジョナサン」から降りてくる写真が1枚だけ入っていた。


しかたがないので私が空さんを撮った写真でも載せよう。
クライミングも写真も、ガンバ!

今日は休山日

2017.5.14 休山日

今日は快晴。みなさん、おおいに山を楽しんでおられることだろう。
私は休山日。というより地域の行事日であった。

①堤防美化作業
朝から地域住民総出で合志川堤防の草刈などを行った。これは年に3回ある。

②塩水選(えんすいせん)
田植えの準備の一つ。種籾(たねもみ)を塩水に浸けて浮いた軽い籾を取り除く作業だ。こんな丁寧な作業をしている農家はもう少ない。

 

 

③塩水選の打ち上げ
今回は我が家でBBQを行った。先月、我が家であそ望山岳会の総会を行い、その際に木炭が残りキャンプ用ベンチ等が我が家に集まったものを活用させていただいたのだ。
しかし残念ながらBBQは受けなかったようだ。だいたい70~90歳の農家の人はビールをあまり呑まないし自分で肉を焼くなんてこともしない。漬物に塩の効いたおにぎりがあればよしか。
今年も庭に鯉幟を上げて5月らしさを演出。道行く人の目を楽しませる。

④片付け
先月の総会後にかなちんが、「BBQの道具は2~3年で終わり」としたり顔で言っていたが、ちゃんと掃除しておけば相当使える。これはステンレス製で、ダンボールの収納箱は劣化してきたが本体は全く問題ない。このセットはお勧めである。

初の5.12aは「日曜よりの使者」

2017.5.4 日向神クライミング (サンセット・道端エリア)

本匠でGW合宿の予定であったが向こうは雨模様だったので日向神に来た。急な変更であったがメンバーはヒロ、ヒロジー、キーボウ、福島さん、大輔くん、ヒロ弟さん、私の7人集まった。サンセットでは山崎夫婦もご一緒した。

①八女茶のチャチャチャ(5.10a  土村) リピート
②日曜よりの使者(5.12a  山崎) ヌンチャクかけ
③日曜よりの使者(5.12a  山崎) RP
④星に願いを (5.11a/b 西郷) NG
星に願いを (5.11a/b 西郷) NG
⑥愛のウカイライン(5.10c 長友) リピート
⑦梅雨のあとさき(5.10a  長友) リピート
⑧春の光   (5.11d) NG 道端エリア

「日曜~」は4月23日に続き、2日間5便目でのRPである。最上部を少し左から回ったのが心に引っかかったが、隣で登っておられた開拓者の山崎さんから「限定はありません」という言葉をいただいた。いつの日か納得の行く登りをしたい。
とりあえずは、私自身初の5.12である。素直にうれしい。
【写真の右が「日曜~」の私。左は「善秋くん~」を登る山崎さん。ビレイヤーはキーボウさん」

しかし遂に5.12の扉を開けることができた。この調子でじっくり登っていれば「5.12を5本ぐらいいけるかもしれない」とも思う。もうすぐ齢(よわい)60にならんとするが、このまま「欲張り爺さん」と呼ばれるまで登り続けたい。
プロジェクト「100イレブン」も75まで来た。

 

高校生の大輔くんが「日曜~」を続けてRPした。彼の足さばきやカチ持ちはうますぎて参考にならない。

 

八面山探訪の二日間

2017.4.29~30   八面山クライミング

初めて八面山で登った。
初めてだけに楽しいことも困ったこともあって面白かった。

4月29日(土)
5:50 泗水の自宅を出発。菊池~兵戸峠~日田市~青の洞門~八面山のコースで114km、ナビで3時間半の予定。
早朝でもあり、あまり早く着きそうだったので、日田市の咸宜園や豆田の街並みを車窓見学。咸宜園は広瀬淡窓の私塾で熊本の鹿本町出身の総理大臣「清浦奎吾」が学んだことでも有名。青の洞門も15年ぶりぐらいで見逃せず寄ってみた。そして夜は行こうと思っている「金色温泉」も偵察。それでも9:00には野外音楽堂に着き、ヒロさん・福島さんと合流した。たぶんまっすぐ来れば2時間半程度であろう。

車道の終点に車を停める。「100岩」には数台駐車可能と記されているが、道幅があるのでたくさん停められる。ガイドブックに従って岩場に着くも、どうもルートがよく分からない。しばらく迷っていると、フィックスロープの終わりから左に行ったのが間違いで右に行かなければならないことに気づいた。
やっと岩場に着くと先客は一人だった。あとで北九州のグループが来られた。

①カプチーノ(5.9) MOS アップに良い。
②フレンド(5.10b) MOS クラックもあって久しぶりのジャム。
③ほうき星(5.11a/b) NG ほとんど登られていない。右のクラックで上まで。
④シティライン(5.10c) MOS このエリアの看板らしく、目立つフレークを豪快に登れる好ルート。
⑤烏天狗(5.11a) NG 下部はうまく抜けたが、ガバを取りに行く姿勢が安定せずテンション。上部はガバが続く。
⑥烏天狗(5.11a) RP (2便目) こんな見事なガバはめったにない。つかんだ瞬間嬉しくなる。
⑦姫(5.11a) NG 中間部でテンションがかかる。核心部は左に手を伸ばして越えた。

【写真は烏天狗(5.11a)の下部
ヒロさん撮影】

日帰りの二人と別れ、時間つぶしに「中部エリア」の偵察に行った。
ガイドブックに従い、岩場まで降りた。しかし岩はあるがルートが見当たらない。どこまでも続く岩場の基部をさらに西に進むと帰りがけのクライマーに会い、ルートを教えていただいた。どれも5.11~12でなんとなく登る気持ちがわかない雰囲気のエリアだ。
この後、不覚にも岩場に下りてきた道を見過ごしてしまった。気づくとどの岩も同じように見えて絶壁がどこまでも続き上に登れるところがない。時々ボルトラインが現れ踏み跡もあるので更に進むと、何か見覚えのあるの岩場に達した。「あっ」と叫ぶとそこはさっきまでいた「上部エリア」だった。中部と上部は何百メートルも続く岩場のほんの一部だったのである。

金色温泉は山間(やまあい)のひなびた温泉宿と思いきや、夕方行くと駐車場に車が停められないほどの賑わいをみせる立派な温泉だった。入湯料も600円と少し高い。
露天風呂で疲れを取るためのストレッチをしていると18歳ぐらいの女性従業員の方が近くで検温や掃除を始めたので何故か疲れが吹き飛んだ。
風呂上りの夕食は「ふるさと三昧定食 1280円」を奮発。指先の皮が薄くなっていて熱いだんご汁のどんぶりが持てなかった。

 

午後9時にヤマアキさんが到着。テントの中で忘年会から残っていた梅酒をやっと飲み干して午前0時に就寝。

4月30日(日)
快晴。朝食はサトウのご飯にレトルトカレー、それに生卵をかけてかきこんだ。
午前9時にフジミさんが到着。3人でまた「上部エリア」に下りた。

①カプチーノ(5.9) リピート
②姫(5.11a) RP (2便目) 朝から体が動いた。岩に体を近づける技を学んだ。
③大内ライン(5.11b) NG フォールの嵐で上までなんとか抜ける。「テクニカルなルート」とコメントが付いている。4ピン目下の縦ガバ取りはまさにそれ。何回も落ちてやっと見つけたムーブはうれしい。
④登ってドッコイ(5.10b) 敗退 最強の5.10bだ!!
⑤大内ライン(5.11b) NG(1T) 中間部の縦ガバ取りはムーブに磨きがかかりびしっと決まったのにその上部の微妙な立ちこみで体が岩から離れてしまった。「登ってドッコイ」で指先を消耗したからという言い訳をしたい。このルートには二つ★をあげたい。
⑥フレンド(5.10b) リピート クールダウンにヌンチャク回収。

今日の上部エリアは貸切りだった。暑くなる前にまたこの岩場を訪れたい。
帰りは玖珠経由で小国のゆうステーションに寄ってお土産を買った。以前小国にいたフジミさんのお勧めは「阿蘇小国ジャージー 飲むヨーグルト」である。

 

 

遂に日向神の5.12にトライ!

2017.4.23  日向神クライミング

新緑の候、とにかく日向神で登りたかった。
早く着いたので別グループで来られていた久留米のミスター松村さんと道端の「四郎 5.9」でウォーミングアップ。
10時から常連の山崎夫婦、原口さん、熊本の長友さんらと合流してサンセットエリアへ。すぐ松村さんらのグループ5人もサンセットに来られて賑やかだった。

今日は遂に日向神の5.12aルート、「日曜よりの使者」に初めて取り付いた。しかも開拓者山崎さんのビレイとあっては光栄の至りである。ロープは9.8mm、60mを使用。
①日曜よりの使者(5.12a  B13 25m) NG
なんとか上までヌンチャクをかけることができた。2箇所難しいところがある。最上部は左からまわった。
②日曜よりの使者 NG
中間部のムーブは固まったが、最上部で直登を試みるも力なく敗退。

【写真は「善秋君のおかげです 5.11c」を登る山崎さん。右側のヌンチャクが「日曜よりの使者」のライン】

 

③プリティーウーマン(5.11a  B4 ) リピート
あわてず騒がずリピートできて自分の力が付いたことを実感。

【写真は「プリティーウーマン」にトライする松村さん】

④日曜よりの使者 NG
もう指先が痛くてカチ持ちができず、スリングを使って上まで行き回収。

4月下旬のサンセットエリアは新緑のやわらかい光に包まれていた。さわやかな風が吹き渡り、ウグイスの鳴き声も聞こえた。駐車場では今年初めてのイトトンボにも出会えた。
今日は完登できなかったけれども、5.12のルートに取り付くようになったことだけでも嬉しい。
開拓者の皆さんに感謝の意を表すのは、とにかくルートを登ることだと思う。

 

30年ぶりのファイナルスラブin比叡山

2017.4.15 比叡山南面スラブ

一日の山行を終えて、さあブログを更新しようと椅子に座ったら突然右太ももがつった。これにはどう対処したらよいのか分からず、ただ痛みに耐えて倒れていた。今日の厳しいスラブでの奮闘がこんな形で表れるとは・・・。

4月のあそ望山岳会の例会山行で宮崎の比叡山へ行った。メンバーはキーボウ、りりぃ、かんすけ、あり吉、かわこう、私、会員外Fさんの7人。
キーボウチームは左方カンテ、あり吉チームはニードル左岩稜からAピーク、私と若いかわこうくんはロックタワーから第1スラブをめざした。

ロックタワーから1スラは昔から私のお気に入りで、南面では一番変化に富んだ好ルートだと思う。比叡山は2回目だというかわこうくんにはお勧めである。
さて、二人で水場の裏から取り付こうとするとどうもルートがよく分からない。岩全体が苔むしていてほとんど登られていないようだ。見つけたボルトも昔のRCCのままである。確かに最後に登ったのは約30年前だが、ここは人気ルートだと思っていたので大変残念であった。

今日はちょうど「労山 クライミングフェスタ」が開かれていて、朝からどのルートもたくさんのクライマーで賑わっていた。やっと見つけた誰も取り付いていないルートが「みつばツツジの道 Ⅵ」であった。このルートはちょうど「みつばツツジ」がピンクの花をつけ、花見気分のつるべ登攀で快適に登れた。右側のTA、3KN、ナックル辺りはたくさんの人だった。ここは庵「鹿川」のIさんやKさんが遠来の方々の案内をされていた。稜線で昼食をとった。
【写真は、最終ピッチのかわこうくん」

下りは南側の径をとり、南面スラブの最上部に着いた。
南面スラブの最上部には約30年前に私と久留米のMさんでボルトを打ったルートがある。「スーパーファイナル Ⅶ-」である。下から見るとリングボルトやアルミハンガーが何も手がかりがないようなスラブに点々と見える。
当時、開拓はグランドアップが標準のこの地で、「難度の高いルートは下からは拓けない!」という思いで上から下がって試登をしながらボルトを打った。

30年前、私はどんな登りをしていたのだろう。自問しながら「スーパーファイナル」に取り付いた。
出だしからルートを読む目が要求される。足はまったくフリクション頼りだ。ボルトはリングとアルミが交互に現れる。どうしてこうなったかなどまったく思い出せない。残置の敗退ビナを越えて遂にテンションが入った。20mぐらい登った所で2回目のテンション。どこも核心でどこもピン間隔が遠い。次のボルトまで4~5mあり、どうみても5.11台のムーブが要求される。そしてプロテクションは楕円に伸びたリングボルトである。これでつっこむのは勇気ではなく無謀であろう。敗退。
【写真はスーパーファイナル】

春の太陽は高く、ヌンチャク回収のためにも「ファイナルスラブ Ⅵ」を登ることにした。これまた「熊本クレッテルカメラード」の開拓時以来30年ぶりであるが、こちらはステンレスボルトに打ち替えてあるので大安心である。
しかし昔からそうだったがボルトの間隔がかなり遠い。トポ図には(Ⅵ- 5.8)とあるが、今のグレードでは5.10台には十分感じる。これでは人気が出ないだろう。1ピッチ目(45m)の終了点のスリングが腐っていたので新しく替え、集めた敗退ビナを2枚セットした。これでラッペル(懸垂下降)も楽になる。
このルートは3ピッチ目の小ハングも面白く、空荷で登って3ピッチのラッペルで戻ってくる、午後からの1本に最適であろう。

ちなみに、「宮崎の岩場 クライミングガイド」p50に記載されている「ファイナルスラブ「と「スーパーファイナル」のルートグレードは逆であり、11行目の「左側」は「右側」の間違いである。
また、前述したように「スーパーファイナル」は核心部がリングボルトなので、リボルトされるまでは登らない方がよいと思う。

 

いっせいのクライミングや日々の日記です