リターンライダーにはなれない

2022.9.12(月) 徒然 93

昨年のある早朝、北外輪山の展望台で単車に乗った中年男性に会った。
彼は自分のことを「リターンライダー」だと名乗った。
若い時はバイクに乗っていて、数10年の間をおいてまた乗り始めた人だ。
福岡を出て九重山を回ってきたという。
かっこいい。
コロナ禍の中、一人で気楽に走り回れる単車は人気だという。

この頃、暇なときはYouTubeで「モトブログ」と呼ばれるサイトをよく視聴する。
面白いのは「脳筋ライダー」や「独ヲタ女子ライダー・アッキー」など。
二人とも儲かっているようで単車を次々と買っている。

私は自動二輪の中型免許を持っている。
浪人時代は125㏄の自動車学校払い下げの中古に乗っていた。
これで由布岳や開門岳に登った。
初めて「一ッ葉海岸」で100km/hを出したらフルフェースのヘルメットなのに涙が出て横に流れた。ゴーグルもせずに猛スピードで走る映像を時々メディアで見るがあれはウソだと思う。
学生時代に下駄をはいて乗っていたらおまわりさんに見つかり、免許証不携帯等が積み重なって「免停」になった。
友だちのホンダXL250を借りて椎葉峠越で熊本に帰ったのはよい思い出だ。
友だちのヤマハRZ350を借りて二人乗りをしていたら、宮崎市橘通りの交差点で隣のスポーツカーにあおられ、信号ダッシュ競争をしたら派手にウィリーして後から持ち主の友達が「やめろー!」と泣きそうに叫んだのは切ない思い出だ。
自分のバイクで10号線を南下中、つい居眠り運転をして「ハッ!」と気づいたらなんと「歩道の上」を走っていたのは危ない思い出。
大型に乗ろうと「限定解除」の試験を受けたが、1回で「これは絶対受からない」ことが分かった。
そして、大きな事故を起こす前に車の便利さがよくわかった。

タバコとパチンコと、それからバイク。
みんな私に合わなくて本当によかった。
そんなこんなで、リターンライダーにはなれない。
ならない。

【ご連絡】
9月13日(火)、熊本県民テレビ(KKT)午後5時30分からの「てれビタエブリイ」で放送予定だった「カニのハサミ岩:夕景」は一日延びて、14日(水)に放送されます。